「ニューロマンチックの騎手」ウルトラヴォックスの、黄金期のメンバーとテイストでは28年ぶりのアルバム。もう出て一年ぐらい経ってしまってますが。
Vienna, Rage in Eden, Quartet, Lament路線が、いきなりふっと復活しました。
そのあとのU-Voxとか、Billy Currieが勝手にやってたアルバム2枚とかは無かったことにしましょう。
メンバーみんな60前後です。すっかりいい爺様です。でも、かなり見事に「あの感じ」です。アルバムタイトル曲M3 Brilliantなんかまさにそうです。さすがに、Midge Ureのあの往年のハイトーンの再現は厳しいのですが。
特に俺たち殺しなのがM5 Riseです。爽やかなシンセシーケンスに、スケール豊かな曲想と歌詞のひろがり。VCFのアタックがブリっとくるミニモーグ的なシンセベースはUltravoxそのもの。生きてるとこんな良いことあります。Cメロで、エフェクターで潰したヴォイスに、裏にヤマハCS-80的なシンセストリングス。Lament以降、28年生きてて良かった。
そして、うにょぉぉおと、あのアープ・オデッセイ的なリード・シンセが入ってきます。このピッチベンドとモジュレーション。あれです。あのウルトラヴォックス節です。帰ってきました。あれです。呆然と座り小便するレベルで「来た」としたいいようがありません。
贅沢いえば、ミッジの声とか、ビリーのヴァイオリンとか、もっと欲しかった要素もあるけど。ともあれ、28年ぶりの、素敵な同窓会のような一枚。
天国のコニー・プランク先生も、これで墓の下で安心して眠れます。
m1 Live
m2 Flow
m3 Brilliant
m4 Change
m5 Rise
m6 Remembering
m7 Hello
m8 One
m9 Fall
m10 Lie
m11 Satellite
m12 Contact