朝から府中の運転免許試験場に行って免許更新。
8:30から受付開始だが、車で行くなら8時前には駐車場はもう満車と考えたほうがよい。早めにいくべきだ。もっとも駐車場も狭いし、なるたけ車ではいかないほうがいいだろう。万が一免許更新が正常に行えなかった場合、運転して駐車場を出ることが合法的にできなくなるかもしれないしね。
はじめて府中にきたのは20年前で、そうか、かれこれ運転歴20年になるのか…
20年前は府中の運転免許試験場まえのながいストレートは深夜はゼロヨン会場だったりして、かなたに赤灯の大群が見え始めて大勢で退去とか、後に道路にバンプとオービスができたなあとか懐かしい。
そもそも運転免許試験場の目の前が速度違反の暴走行為会場だったというのが面白い(むろんオフィシャル? が一般車に対する危険防止に努めていたが)。むかしは多摩湖脇の周回路も見応えがあったなあ。朝通ると、道路脇に昨夜のAE86とか, SW11のMR-2とかがいつも何台も落っこちていた。
免許証がICカードになったので、暗証番号を設定する必要がある。4ケタのを2種類設定するのだが、まずは紙に鉛筆で記入しておいて、それをATMみたいな機械で数字とバーコードに印刷しなおし、それを顔写真撮影のときにデータとして取り込むのだが、機械の画面はでかい数字がみえっぱなしだし、みんな紙や印刷結果を持ったままフラフラしているので、セキュリティもへったくれもない感じだ。
またこの手の手続きの常で、なるべく段取りが良さそうな人の列につく、段取り悪そうな人の列は避ける、のが重要。これは実際の運転でもそうだよね。記入用紙とか見ていると、これだけ明快にこうしろと書いてあっても読まないできない人は一定数いるので、ユーザインタフェースを考察する意味でも興味深い。実際、この手の人たちは信号や標識や交通規則や流れをリアルタイムに予測判断し運転に反映する能力は低いと想像できるので、社会安全のためにも、そこでどんどんハンディをつけたほうがいいと思うんですけどね。
あとは教習二時間。後半はよくある有り難い映画で、最近はさすがにこの手の映画もセンスよくなってきたなとこの数年の傾向からおもっていたけど、今日のやつはひどくベタな代物で、役者は大根だわ科白は棒読みだわ、酒酔い運転で子供たちを轢き逃げして自首、亭主は交通刑務所で娘は登校拒否で息子はグレて妻は過労の末に踏切に飛び込んで自殺というベタなストーリー以上に、デキのひどさで見るのがツラい代物だった。
いちおう体裁を整えるためか、物語を回しているのが里見浩太朗先生なのだが、お話から浮いちゃっていてせつない。そのうち、俺が見ているこれは「どらビデオ」なんだ!と自己暗示をかけることで乗り切った。
轢き逃げ亭主の代わりに土下座謝罪の女房に対して、娘を返してくださいと見舞いの花を放り投げられるあたりなど、まさに免許更新講習の様式美なのだが、昭和がおわって二十年、いつまでもこんなことじゃだめだろう。
ここは現代的に、こないだ飲酒運転でぬふわkm/h出しちゃった!相手のエアロもバキバキです! とかブログやmixiにうっかり書いて、それが炎上してバレて就職も会社もパー、娘は登校拒否で息子はグレて妻は過労の末に踏切に飛び込んで自殺というストーリーのものを免許更新教習ビデオで見せられるのはどうか。
そんなこんなで昼前には新しい免許を手にできた。いちおうまた端末に免許をかざして、暗証番号を打ち込んで、出てくる本籍を確認できるようになっている。
ついでに地下の食堂ものぞいてみた。カツカレーとラーメン。20年まえから変わらねえ… あのまずさも変わらないとおもうが、さすがに試す元気は年とともにおとろえてきて、そのまま帰宅した。