本館っぽい南側に移動すると、コレクション・ゾーンという、要は神田の交通博物館時代からの収蔵品をまとめてある一角があるのだが、ここがとにかくやばい。
当時のメルクリンHOゲージのハイエンドモデルの象徴、ドイツ国鉄(DB)のTEEの電気機関車、E03ですよ。
小学生のころ、メルクリンのカタログを、まさに文字通りすり切れるまで毎晩ながめて読んでいた。
通っていた学校は都心の私立だったので、まあお金のある家の子は、自分の部屋にいっぱいメルクリンの交流M式レールを敷き詰めていて、なるほど鉄道模型でも16Vになるときちんとビリビリ感電するんだなあとか、全部で100万は超えてるよなあとか、とにかく「鉄道」「精密」「電気」「組み立て」「西ドイツ製」の全方位でオーラを放っていたメルクリン社、の象徴がこの車種だったのだ。
色使いがわが国鉄のL特急あたりと似ているのも親しみやすさだったんだろうね。
ほかにも模型群は、初代近鉄ビスタカーだの、営団200系の隣で6000系の正面貫通扉が降りて階段になってるとことか(これはたまんねえ)、碓井のED42、営団3000系、小田急初代ロマンスカーを連接んところでバラしてあるやつなどなど。またとない目福である。
うむ、営団といったら帝都高速度交通営団である。こんなにかっこいい団体名称はもう二度とないだろう。
床には旧碓井のアプトレールだの、EF63の電磁ブレーキ(レールに磁力で吸い付こうとするやつね)だの、営団地下鉄銀座線車両の第三軌道集電機構だのがぽいぽい放り出してあって、おしっこちびりそうである。
ほかにも、なんつーか、もはやハードオフの店内みたいな感じなんであるが、
おそらく国鉄151系のさきっぽのマークとか、同じく151〜181系の室内クーラーのカバーとか、ヘルベチカ系フォントオタにはたまらないドイツ国鉄のエンブレム群とか、名パンタPS13 (SR20DE搭載シルビアじゃないよ) とか、もういちいち説明してるとキリがないです。
下関トンネルの説明など、いろんな地形ジオラマも神田から移されていた。
これは、これまた懐かしい上越線の地中ループを解説したやつ。
エル特急「とき」が走りぬけるときは、安全と景観のためこのように山全体が油圧で上昇するようになっているのである。