車山のFrench Blue Meeting 2015に行ってきた。日本最大の、年に一度のフランス車のお祭り、いわゆるFBMだ。
1988年に21歳で免許を取り、最初のクルマRenault 5 TSに乗ってから、途中ブランクはあれどフランス車に乗り続けて四半世紀。というか、小中高とフランス系学校に通って12年。
じゃあ自分がフランス文化に影響されているかというと、ある意味近くにありすぎて、よくわからない。別にフランスずきではないし、おワインとかおシャンゼリゼな連中は面倒くさいだけだ。
ただ、幼いころから、授業参観などにつれ思い出す風景が、学校の駐車場に並びだす何かデローンとした変な長い乗り物の印象で、あれはおそらく父兄たちが乗ってくるシトロエンDSやCXたちだったのだろう。子ども心に、シトロエンはいわゆるクルマと違う少しへんな乗り物という印象だった。始業式は講堂に日の丸とトリコロールを掲揚して行うものだったし、フランス大使が来て何かしゃべるものだった。君が代とラ・マルセイエーズはいつも組で続けて歌うものだった。
自分は三大欲とどっこいぐらいフランス車が好きな人間だが、それがどこから来ているのか、いくつかきっかけはあるのだが、根源はよくわからない。いわゆるおフランスは嫌いだが、でもフランス車だけ見ていれば幸せだ。要するに、僕は面倒くさい。
面倒くさいので、日本をあげての年に一度のフランス車のお祭り、FBMには今まで行ったことがなかった。が、もう歳を取ってきて、いろいろ自分からも臭みが抜けて、乗ってる車種もいい感じに枯れてきた。
そんなわけでFBM初体験。
しっかり楽しむなら泊まりらしいのだが、お金がかかるし、それこそワインやチーズやシャンソンの夜になるらしいので、そういうのは避ける。2日目の朝のみ参加。
秋の長野に向かう高速道路は、クルマ系のイベントとは相性が良い。上信越を下っている最中にKPGC10 数十台のパーティーがいて、音も匂いもたまらない。生きててよかった。それはさておき、A310やプルリエル、CXなどちらほら流れに見えてきた。
佐久あたりで高速を降り、長野の森に分け入る。
また徐々に、それらしき車が増えてくる。
峠の途中で少し車をとめ、足下に広がる雲海を眺める。
このきれいなこと…
美しい。雲海と、あとC6ディーゼルとDS3とメガーヌワゴンGTが美しい。まだ着いてないのに、いったいどうなっちゃうんだろう俺。
ついたー
こういう感じの会場が4つぐらいある。
やばい。これはやばい。
駐車場は来た順番にどんどん案内され、特にメーカー別とか車種別ということはない。
でも、いい感じにメガーヌGTブレークさんとアヴァンタイムさんの間になった。いい感じ。
Renault 21 Turbo
フレンチ・ロケットなんて当時は言われていた。ルノーがF1でぶいぶい言わせていたころ。ヴァンテ・アンは四角くって硬派でかっこいいね。
シトロエン・ジャンピー。こんな普通は日本にいないものがごろごろいる。
もちろん、兄弟のプジョー・パルトネールもいる。
309の群れ。渋い…
ほら、309は企画と基本設計時点ではまだプジョーに買収される前のタルボのクルマだったので、ガラスにもサンゴバンのマークとプジョーのマークとともにTalbotのロゴも付いている。んだよ。
渋さでいうと超弩級だったのが、このダチア・ローガン。東欧でのルノーの兄弟。日産の血も確か入っている。BBCのTop GearでいつもBig News! と茶化されるコーナーのネタになっているのがこれのハッチバックタイプのダチア・サンデロだ。これを、取り寄せて、買って、日本で、乗る。というのは、本当に、凄い…
これはシトロエンC-ZERO.
と、思いきや、はたして三菱iにバッヂなどでコスプレしたやつだった。ガソリンで走る軽自動車であるところの三菱iをEVにしたのが三菱i-MiEV, これがヨーロッパでシトロエンにC-ZEROとしてバッジエンジニアリングでOEMされている、のをコスプレしたわけね。努力賞。
もうね、DSなどはいっぱいいっぱいいるわけです。むしろメジャー。
こんなに綺麗でぴかぴかな個体もいる。
シトロエンC3プルリエルの集合
シトロエンC4カクタスも、もう日本にいたりする。
ルノー14TL
こういう70年代あたりのが一番たまらない。国営ルノーのツマラナイ感じが。
マトラM530ってやつかな。はじめて見た。
アルピーヌA110
ひっくーい… やはり現物はすごくちっちゃいんですよ。ロータスじゃないけど、アルピーヌを着るって感じ。
シュペール・サンク。グレードはTLかな。僕が乗ってたのと同じ色。
ルノー・ラグナIII
こいつは電子制御の逆相4WSです。現行の日産ティアナあたりとプラットフォームが従兄弟。Serie 3は日本には正式には入ってないので、国内に数台じゃないかな。同じく現物初めて見た。なんかもう、個体までわかりそうな一品 (去年大阪のほうでカーセンサーに載ってたやつ?)
売りに出てたGSブレーク。程度かなり良さげだったなぁ。
で、隣の会場に移る途中にもいろいろ。
これはルノー・スポール・スピダーの集団。
丘を降りたところでは、DS 60周年 & C6 10周年の記念式典が。C6出てもう10年なのか…
もちろんSMもいます。きれいな個体。
SMのワイパーとボンネットってこういう処理になってたのね。
と思ったら、ベベアッシュまでいっぱい。(軽トラックをシトロエンHトラック風にモディファイしたもの)
フロントのマークは、あくまでもシトロエンのダブルシェブロンじゃなくて「富士山のマーク」なんですよね、たしかw
206 Turbo 16と504.
504渋い… こういうのがプジョーなんだぜそこの坊や
BXボビン!
これも、ちびる渋さ。タルボ・サンバ・カブリオレ。
お尻の、今は亡き西武自動車 (今は亡き新西武自動車、ですらない) のステッカーがもうね、しびれる。
Ami 8も相変わらずヘンで可愛くてたまらない。
そしてこのトラクシオン・アヴァン。なんとまあ程度のいい綺麗な個体だこと!
タルボ・マトラ・ムレーナ
ミッドシップ・スポーツだけど、横に3人乗れるので、3人乗り。
メアリ。
よくわからないが、日野ルノーをゴルディーニ風にカスタムしたものらしい?
そして、Renault 8ゴルディーニ。
504カブリオ。
いまの307のテールとかの斜めランプのデザインは504クーペ、カブリオから来てるんだぜ
ヴェルサティス。渋いなぁ…
そして物販コーナー。
山のようなミニカー屋さん。やばい。近づかない。
LHMもいっぱい売ってる。
コンフォートスフィア。懐かしい。Xantia SXに入れて、やわらかフカフカにしてたぜ…
マトラ・ジェット。この車は知らなかった…
アルピーヌA310
そして、ついに! 同じクルマに遭遇! こっちはブレークだけどね。
こんなとこですら1台しか会わないぐらい、ラグナIIは珍しい。
今日見た一番すごかったものについては、別項で。
さて、そろそろジムカーナとか始まるのだが、レース的なものには興味がないので、大変満足して現場を離れる。