いちおう封切り日に鑑賞した。六本木ヒルズのTOHOシネマ。
基本的にどろどろ人間模様の映画。レースシーンはイタリアの風景を交えたアーティスティックなもので、素敵だが、レースシーンを楽しむような映画ではない。あと、無惨な事故シーンのどろどろも若干あります。プライベート・ライアンのオマハ・ビーチ的な。
「フォードvフェラーリ」はハリウッドの分かりやすい映画であまりにもアメリカ視点だったので、うーん、なんかこう… とは思っていたけど、これはこれで、でかい寸胴で豚骨やネギを数時間煮込んで、浮かんできたスープのアクのきらめきを味わうような、一般受けするイメージは持ちづらい一本。ただ、アクが浮かび出るあたりの表現力は、アダム・ドライバーも良いし、やっぱりペネロペ・クルスうまい。
ただ、僕はある程度マセラティや、ディーノが何を成し遂げてどこで早逝したかの知識はあるけど、そのあたりの説明一切無しで、浮かんできたアクだけ見ても、何がなんだかわかるのかなみんな…