007映画最新作。
色調は暗めで地味。でも渋い。ロジャー・ムーア時代のようなスパイ観光映画を望む向きにはまったく合わないし、といってジェイソン・ボーン・シリーズほどストイック風でもないが、渋めの007ものとして結構おすすめ。
上映の頭で、Sony PicturesのあとにMGMのライオン、そしてColumbiaの女神が3連続で出てくる。映画業界の合従連衡にいまさら感慨を受ける。
ちょろっと長崎の軍艦島が出てくる。
筋が進むに従い、世界が過去に戻っていく。
隠してあったDB5が出てくるし。助手席で文句を言うMに、シフトレバーの頭から赤いボタンを出してみるのはファンサービスか。そしてタイトルになっている屋敷。幼少時に亡くなったボンドの両親の名なんて、イアン・フレミングの原作を本で読んでいないと知らないよね。創元推理文庫ばんざい。
そしてMことメイルドフィストは… ふと考えてみると、本作のボンド・ガールはジュディ・デンチ演ずるMなんだよね実は。もうひとりのボンド・ガールは、ラスト数分のところで新しいポジションに就き、そしてそこで名字が明らかにされて…
まあネタバレするとミス・マネイペニー (新・ミス・マネイペニー?) なんだけど、ボンドがオフィスに戻って、帽子掛けがあって… ってところから、あれ? あれ? 何このショーン・コネリー時代の雰囲気は… と第六感がうごめいたら、これだもん。そして新Mが… なわけだけど、最初違和感あったオバサンMも、ボンドがMからの指令に 'Yes, Madam' と応えてすっ飛んでくとこなど確かにちょっとイイ。
あとはQが、ニキビすら残ってそうな若者に世代交替したこと。でもワルサーPPKをそっと出すなど、ここでも昔のテイストが復活している。
この映画のテーマのひとつが、ボンドというもはや各能力も落ちてゆく年代の男がそれでも頑張る、というところなのだが、でもダニエル・クレイグって1968.3生まれで、俺の年下同期じゃん… 俺も屈伸や射撃とかがんばらなければ。
007/ダニエル・クレイグ ブルーレイコレクション(3枚組) [Blu-ray]
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