頭の中の音読を抑える

速読術の基本中の基本、頭の中の「音読」を抑える方法 | Lifehacking.jp
http://lifehacking.jp/2009/08/speedreading-with-meaningless-words/

本を読むときに、頭のなかで音が再現されていませんか? 無意識に舌を動かしたり、のどの奥の方で言葉を紡ごうとしていませんか?
もしそうなら、Rapid Eye Movement とか、視線誘導法だとかいろいろな速読法すべてを投下したところで速度は向上しません。「声にならない音読」をやめることは、どんな速読の本にものっている「速読法の基本」ですね。
そうはいってもなかなかこの頭の中の声は消せないわけで

というノウハウが載っていた。
こんな奴いるのか? 何かの病気か? と大変おどろいた。
こういうふうに脳が動いてしまう、というのは、それを題材にして味わい深い人間洞察の映画が一本撮れそうなぐらい興味深く感じたのだが、そんなに珍しいことでもないようだ。

考え起こせば僕も、映画の台本をたのしむとか、歌詞のrhymeを味わうとか、あいさつの文章を考えるといったときは、頭の中で文字情報を音読として再生して、いうなればレンダリングしつつ文字情報を処理しているんだと思うが、それはあくまでもこういう特殊な場合ですよね。

世の中わりとこういうものだとすると、文字情報を読むのが堪え難いほど遅い人が一定比率で世の中にいるという疑問を理解するきっかけができたかもしれない。
聞いてみると、うちの奥さんもこうらしい。確かに彼女が文字を読む速度は僕の1/4ぐらいだ。Webサイトを一緒にスクロールしていって仲良く読むとかは、かなり無理。

というか、文字情報を脳に入れる、というか解釈する、というか感ずる、までの間に、このようなレンダリングしてCAPTCHA解析するみたいなフェーズがはさまっている、という人が結構な確率でいそうかも。と思ってきたら、急にいろんなことが恐ろしくなってきた。これならたしかに、コーヒーやラーメンの容器に火傷注意と書かれていたり、一般道路が60km/h制限だったり、高速道路が100km/h制限だったりするのも世の理に叶っているのかもしれない。

プレゼンとか会議で、資料とか映写内容をえんえん読みあげる人への理解にもつながりそうな気がする。こっちは理解する必要ないと思うけどね。