Invaders Must Die / The Prodigy

プロデイジーの久しぶりのオリジナル・アルバム。近年の、ちょっと難解ぎみに入りかけてた Prodigy を吹き飛ばすような、初期のあのヘンで良かった雰囲気が復活度満点で、すばらしい。

シングル・カットされた Omen はヘビーローテもいいところで、たすけてください。ヘンなアナログ・シンセの、ちょっとチューンやシンクがへんな困り顔っぽいリードから、もうこれはキタコレとしか言いようがありません。死んでも平凡な四つ打ちなんか作らないぜという根性も相変わらずでたいへんよろしい。

なんかいつのまにか Leeroy は脱退してたようだけど、Keith も Maxim も元気そうでよろしい。
Liam もタトゥーなんか入れちゃって(っていったい何年前の話だ)、デビュー当時の、気の弱そうな打ち込み青年っぽい、秋葉原の裏路地とかあるいていると「オメー、カオスパッド代ぐらい持ってんだろうが、あ? ちょっとハネてみるか?」と不良にカツ上げされそうだった面影はもうない。
とはいえ、Liam のステージセットにこれまた往年の Roland W-30 とか復活してたりして、地上最強の W-30 使い再び君臨、という感じにおじさんの涙腺も弱まります。(デビュー作の名盤 Experience は、世界初のパンピー購入可能価格帯 DAW であるW-30 一台で作られたんだぜ!)

ほかも特に捨て曲なく、アルバム通しでたのしめます。なかなか買いの一枚ではなかろうかと。