PROGRESSIVE LIVE 2009 (吉祥寺Silver Elephant)

吉祥寺Silver ElephantにSFHのHさんと。
シルエレにいくのはずいぶん久しぶり。下手すると十数年ぶり。というか、出演者じゃなく単なるオーディエンスとして行くのははじめてかも。

PROGRESSIVE LIVE 2009というタイトル自体がベタというか、吉祥寺はかの曼荼羅系をはじめとしてプログレ系もいけるライブハウスが多いところだが、シルエレもその筆頭のひとつだ。昭和末期〜平成初期ごろに打ち込み系のユニットで出ようとするとまだいろいろ厳しかったころ、ここは形を破ろうとする向きにも理解があって、たいへん助かったものだ。

最初の出演はinterpose+. 開演に間に合わなくて一曲目は聞き漏らしてしまったのだが、「プログレ ロックバンド」とわかりやすいアピールのとおり、難解ではなく、しかし展開や曲調や変拍子などプログレの魅力のいいところはきちんと安定してたのしめる、ポップセンスも併せ持ったユニットで、とても楽しんだ。

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次の出演は平和堂。これがもうね。ステージ奥にまずツインドラムなんですよ(ひとりはドラムパッド - Roland SPD-8)。で、両側に男女ツインベースなんです。'VROOOM'ごろの冗長構成をとっていた(バンドのスパニング・ツリー?)キング・クリムゾンみたい。で、フロントに座ってるのがヴォイスとラップトップの男。この構成にはしびれる。一曲目はJoy Divisionに、かすかに「たま」が降り掛かったような感じで、つづけて、さらにクラウト・ロックっぽい、リズム部隊とベース部隊が、こう、延々とやる気持ちよさがじわじわとたまんねえ系の、あとでMCを聞くとなんとFaust の So Far収録曲のカバーとのこと。なんかとにかくこのひとたちは良かった。5年ぶりの活動らしく、次にいつどこでやるのか判らなそうだが、次回あればぜひ見たい。うー。

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トリはMAHYA.このひとたちの「Analog Synthesizer祭」というのを聞きつけてやってきたというのが今夜の我々のそもそもの発端であったが。
確かに持ち込まれた機材のラインアップも中年殺し度満点であったが、それ以上にライブテクのホンモノ感が半端なく、まずはギター一本で骨太のブルース・ロックを聴かせこむところで、ステージに並ぶヴィンテージ・シンセのことはすっかり忘れてしまった。

つっても、その「ギター一本」が、そもそもRoland GR-500一式だったりするんですが。確か世界初のギター・シンセサイザーです。この時点で割と鼻血でちゃう感じです。ほかにはKORG 770, Roland System 100M (キーボードは4ポリのほうのやつ), MOOG Liberation, BIAS, YAMAHA CS-15, Prophet 600, JEN SX-1000 (この機種知らなかった!イタリアのモノシンセで, LFO, Altern 8, Tim Simenon, Prodigy あたりも使ってるそうです)などなど。集中力、迫力、インプロ感、たまににじむユーモア、すべてホンモノのオトナ感にあふれ、つくづく満足。いやー、今日はきてよかった。

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おわって、ひさしぶりに「まめ蔵」でカレー。

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