Future Listening! / Towa Tei

Future Listeningテイ・トウワくんの、ジャズ、ボッサ、テクノ、サンプリングおりまぜた逸品。名盤。もうこれはどうしようもなくおすすめ。ドライブにも最高。

Bebel Gilberto の歌声がすずしく流れる Technova (La em Copacabana) もいいし、むかしのテイ・トウワらしい、わざとノイジーな「うさんくせえサンプリング」で (だからこの曲だけわざと Fairlight CMI ?) いやおうなくボッサにたたみかけてBebel の声が乗ってくる Batucada など、もう参りましたというしかない。

70年代っぽい泣きのシタールも多用されていて、ベタにムーディーな Luv Connection など、もうどうにでもして。
甘い生活 (La Douce Vie) は野宮真貴が歌っていて、歌詞には小西康陽も加わっているのだけど、ピチカート・ファイブの大量生産音楽的な味はここにはなくて(あれはわざとやってるんだろうし、あれはあれで好きだけどね)、広告代理店っぽさのないひと味オトナな感じで、ロマンチックでたいへんよろしい。ロマンチックすぎて、助手席にだれもいない状態で運転しながら聴いていると体に毒だ。
Obrigado は、Arto Lindsay のあのボソボソ声でささやかれて、Bebel のたゆとうような歌も入ってきて、そこに教授のあのコード感覚で高いストリングスに、シタールで、もうたまらない。

ゲストだけ見てもほかにも富家哲、細野晴臣、清水靖明、松竹秀樹と豪華絢爛だ。
ちょっとジャケットで損している気がしてならないのだけれど、あなたが私と同じ音楽の好みなら、とにかくいいから聴いておけ。