ついでなんで、隣のブルー・ライオンもちょっと見てみる。1007はさっそく街でもたまに見かけるようになっているが、まあ良さそうだ。
例のスライドドアは電動で、フランス製のラテン車の重要部品を電気に依存させちゃってだいじょうぶなのかなと反射的に思ってしまうが、大丈夫なんだと思います。中はそんなに広くもない。というかスペースユーティリティー性はおもったほどでもない。
小型のスライドドアなクルマといえば、トヨタ・ポルテという、ちっこくて広くてでかくて使いやすい傑作がすでにあるのだけど、プジョーのネームバリューで、ある程度は売れるだろう。
Coupe 407もあった。
トランクは結構狭い(ここにケチをつけるつもりはない)。ちょっとガックリきたのが、お尻の「407」エンブレムの「ゼロ」の中がトランクを開けるボタンになっていて、これはカッコつけ系のプジョーのいつものお約束なんだけど、その「ゼロの中の部分」が、ほかときちんとツライチになってなくて、すごい安物感があったこと。307ccのほうがちゃんとしてたぜ?神は細部に宿るといいますし、550万払ってこれはちょっと残念。
というか、1007もCoupe 407も、現物をみて「おっ」という感じが全然なかった。「そうですか、新型マークツーですか、なるほど」といって、2秒後には見たことすら忘れている、トヨタによくあるああいう感じだ。トヨタはある意味わざと上手にそうやってるところもあるんだろうけど、しかし1007やCoupe 407は、コンセプトやデザインでぐっと来させる商品のはず。というかCoupe 407は、それこそUSあたりでジャンクフード的に売られ乗られているGM車とかヒュンダイあたりの「カッコだけテイスト」そのものだった。ラテンやフランスのきらめき、ひねり、いやらしさ、屈折など、何もなかった。なぜなんだろう。残念だ。「デザインを信じている」んだよね?