プライベート・ライアン

久しぶりに鑑賞。やっぱ最初から最後まで飽きさせないし、戦闘シーンもとにかくすごいし、ヒューマニズムだけでもなく、戦争反対だけでもなくアメリカばんざいだけでもなく、でも娯楽作品にちゃんとなっていて、すばらしい。 

なんといっても戦いの音場再現が凄い。 

なぜこの映画の音に思い入れがあるのかというと、僕はこの作品をたいへん恵まれた状況で観ている。香川県は瀬戸内海を望むあたりに大内(おおち)という町があって、そこは劇団や映画で地域促進をはかっており、たいへんに音響設備の優れた映画館を備えた複合型施設を持っていた。音響は大学生のころサンレコを立ち読みしていた程度で詳しくないのでよくわからないが(というか各自の主観が強いので)、確か当時の日本で一、二を争うレベルの音再現の映写室だったようだ。

(画のほうなら、もちろん争う必要はなく、当時の勤務先のイマジカ東京映像センター第一試写室)。

ここで毎年「サマースクール」という催しをやっており、各国映像業界のいろんな方を招いてセミナーをおこない、若者の創造力の発揚を支援するというものだった。ゲストはいつもルーカスフィルムだのスタジオジブリだのILMだのといった錚々たるところの実務のかたがたを招いていたのだったが、なぜかある年、ぼくも呼ばれて、ひょこひょこと映画と映像とインターネットみたいなお話をすることに。ちなみにNetscape Navigator 4.0全盛とかのころです。