新型コロナワクチン接種証明書アプリを試してみた

デジタル庁が提供をはじめた新型コロナワクチン接種証明書アプリを試してみた。

iPhone 11でiOS版を試した。

アプリのダウンロード自体はリリース当初にしていたが、マイナンバーカードはさすがに自宅に置いてあり、最近リアル出勤など外出が多かったのでマイナンバーカードを読み取る作業が大晦日になってしまった。

まずは一連のご説明画面が出る。

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さて、やってみるか。

いま僕は有効な旅券がないので、国内用でよい。というか国内用しかできない。

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マイナンバーカードの暗証番号を先に入力する。もちろんこんなもの頭でおぼえちゃいないが、1passwordで一元管理しているのですぐ出てくる。

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さて、マイナンバーカードを机に置いて、その上にiPhoneを乗っける。

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読み取り開始。

読み取り中の経過は表示されるのだが、撮影するすきがなかった。つまりそれぐらい速やかに読み込まれた。Suicaで駅の改札を通過するよりは時間がかかるが、PayPayでの支払いよりは少し早い。それぐらいの感覚。

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そのあと、接種時に居住していた市区町村の確認が入る。ここは単に確認画面であって、手入力や選択肢ではなかった。接種後に引っ越したなどの事情がある場合は、このフローで選択や入力が入るのだろうか。僕にはわからない。

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お。記録から照合された。

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発行ボタンを押す。

できた!

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極めてスムーズである。

世の飲食店や量販店など、ポイントがつくメンバーアプリを提供している例は数多あるし、なんらかの入会プロセスを必要とするアプリやサービスもいっぱいあるが、これぐらいスッキリ一本道でスムーズな導線、アクティベーションというのもなかなかない。

もちろんこれはマイナンバーカードという、極めて強力な本人確認手段があるからこそ実現できているものだ。つまり、マイナンバーカードというものを配布していること、およびそのインフラの、強力かつ明快な応用だ。つまりアプリケーションだ。アプリ=アプリケーションとはもともと応用という意味だ。

マイナンバーカードやこのアプリが、全員のニーズを満たせるとは思わない。そもそも全員のニーズを満たせるものは存在しない。各人の事情はさまざまであり、各人の思いもさまざまだからだ。

自分は決して多数派ダイスキではない。事情も価値観も人それぞれのほうが面白いと思っているし、そのほうが人の集団である社会として強いと思う。また、少数の意見や事情を聞いたり学んだり、助力になれるか考えるのも好きだ。レインボープライドへの参加部門を担当したり、障害者雇用促進法に基づく特例子会社を立ち上げたときのやりがいからもそう思う。

と同時に、最大多数の最大幸福も大切だ。多数と少数は車輪の両輪だ。相互作用で最大メリットを狙えれば最高だ。そもそも別のものではなく全体のグラデーションだ。敵味方みたいなことではない。そんな考えではもったいない。

なので、マイナンバー制度、およびマイナンバーカードというインフラの、実に効果的なアプリケーション(応用)としてこのアプリが出てきたのは素晴らしいし、出来ばえも素晴らしい。日本に住んでいる人たちのうち、日本国民で、マイナンバーをもち、かつマイナンバーカードも持っており、スマートフォンも所有している人たちにむけ、便利になるものが提供開始されたわけだ。旧姓併記の場合にうまく扱えない不具合があるのは残念なことだが、これはどちらかというと旧姓を併記するという非正規化データつまり運用でカバーしているのが問題の根に見えるので、旧姓も正規データとして扱おうよという話が本筋だ。もちろん正しい解決を延々と待っていると課題に遭遇している人も延々と待たされてしまうので、旧姓併記データもうまいこと扱えるようにしようというad-hocな運用カバー作戦もありうるだろう。戦略と戦術のバランスだ。

実用例、応用例、成功事例として知見が積み重なってゆき、文明から文化になっていってほしい。減点法から加点法の世の中へ。

BrewfileでmacOS環境構築を楽にする

あれやこれや仕事をしていると、使っているMacの乗り換えもなんだかんだでしばしば発生する。もう覚えていないが、2003年ごろにメインの仕事道具をMac OS Xにしてから、かれこれ十数台は乗り換えをしているだろう。M1もすでに2台めだ。

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いちいち環境を構築するのは面倒だし時間もかかる。ここにかかる時間は、自分というサービスの障害復旧時間でもある。短いに越したことはない。

環境構築の自動化は、いつか試そうと思って数年やっていなかった。
数周遅れだが、やってみる。Infrastructure as Code (IaC) の一環である。

macOSでの環境構築は、Puppet, Chef, Ansibleなどいくつかツールがあったが、いまではhomebrewでBrewfileを使うのがよさそうだ。Brewfileにあれこれ書いておけば、brew bundleでそれらを一気にインストールできる。

homebrewにはcaskという仕組みもある。brewエコシステム自身が持っているパッケージ群だけでなく、brewの外側にある各種ソフトウェアのインストールも自動化できる。本来なら、それぞれのソフトについて、配布しているサイトに行き、手でダウンロードし、手でインストールしなければならない手順も「brew install --cask ほげほげ」で行えるし、Brewfileのなかに書いておけば自動化できる。

同様に、Mac App Storeに行って手でインストールするようなアプリも、masという仕組みでコマンドからインストールでき、自動化もできる。

Brewfileには、先頭にはまず各種のcaskルールを取り込むよう指定する。

tap "homebrew/cask"

caskのルールは Cask Cookbook — Homebrew Documentation を見るとざっとわかる。このアプリはここからダウンロードしてこうやってインストールするんだぜ的なことを記述するDSLだ。

加えて

cask_args appdir: "/Applications"

も書いておく。アプリのインストール先を明示し、かつ、インストールしたアプリがLaunchpadにきちんと登録されるようになるみたいだ。

このあとは、インストールしたいアプリをどんどん記載していく。

あるいは、brew bundle dumpとすると、現状インストールされているアプリが ~/Brewfile にダンプされるので、それを新環境を構築するためのBrewfileの雛形にするのも良いだろう。ただ、/Applications 以下にbrewやcaskやMac App Storeの管理とは関係なくインストールしたものまではbrew bundle dumpは面倒見てくれないので、あくまでも参考になる雛形として使うのがいいだろう。例えば、Mac App Store経由ではなく、わざわざ旧バージョンを入手して使っている /Applications/Xcode.app なんてものは、brew bundle dumpには出てこない。

brew自身が持っているアプリは、単にこんなふうに書けばよい。

brew "ffmpeg"
brew "gnupg"
brew "sqlite"

brew自身のパッケージではないけど、brewのcask機能でインストールしたいアプリも、同様に書ける。便利そうなイメージがわかるだろう。

cask "1password"
cask "abstract"
cask "adobe-creative-cloud"
cask "alfred"
cask "appcleaner"
cask "authy"
cask "dropbox"
cask "google-chrome"
cask "google-japanese-ime"

さらに、Mac App Storeに入ってるアプリはmasで記述すればよい。ただMac App Storeの場合、アプリ名は資本主義社会において似て非なるものが入り乱れたり変化したりするので、unique idも記載する。unique idは「mas search アプリ名」で検索できる。

mas "Microsoft To Do", id: 1274495053
mas "Slack", id: 803453959

ちなみにmas自体は単なるプログラムで、brew install masでインストールされる、brewエコシステム自体が持っているアプリの一つだ。Brewfileにmasの行が含まれていると、brewは自動的にbrew install masしてくれる。なのでBrewfileに「brew "mas"」を記載する必要はないのだが、僕はexplicitlyに書いちゃっている。

そんな感じでBrewfileに必要な道具を記載し、ふだんから適宜メンテナンスしていけば、イザというときにも最小の手間と時間消費で次の仕事Macをセットアップできる。

https://github.com/mrmt/env

必ずしもすべてをBrewfileで扱う必要はないが、それはそれで、コメントとして記載していけば「必要なものはすべてこのファイルに書いてある」状態になり、筋のよい一本化になるので、良きだ。たとえばplenvやrbenvはbrewでもインストールできるけど、僕は手でgit cloneして入れてメンテしていくほうが好きだし、これらツールの趣旨やニーズにも合うので、Brewfileには

# brew "plenv" # better install using git clone

というコメントとしてしか書いていない。

あとはbrew bundleすれば、勝手に黙ってどしどしインストールされる。

ただ、その前にいったん手でMac App Storeを起動し、Apple IDでログインしておく必要がある。

あと、インストール中に管理者権限が必要となり、パスワードを聞かれることはしばしばある。うっかりしているとパスワード入力待ちの放置になってしまうので、ときおり端末を見てあげる必要がある。

インストールが終わったら、あとは設定しまくりになるわけだが、入っているソフトをどんどん設定していけばいいわけで、漏れが起きづらい。dotfileのたぐいも普段からgit管理しておけばいいし、パスワード類もすべて1passwordで管理していれば、面倒ではあれど、困らない。

意識すべきは、旧マシンからの ~/.gnupg と ~/.ssh のサルベージだ。さすがにこいつらはgit repoに突っ込むのはどうかな。半自動でgpg暗号してpushすることも考えたが、~/.gnupgを失った自分がdot-gnupg.tar.gz.gpgを前にして呆然とするコメディを想像すると、あんまいけてない。

FILTER Volume.01 (シンコー・ミュージックMOOK)

発売前から事前予約してあったので、発売日にすぐ届いた。

十代からシンセいじってきた五十代の男にとっては、新発見のかたまり! という内容ではないが、いりいろ懐かしく、また温故知新的なところは愛おしく、とても楽しんだ。

FILTER Volume.01 (シンコー・ミュージックMOOK)

おかげで、久しぶりにBamboo Musicを聴いた。

情念のProphet 5が冴える名作だなあ。


 

ahamo契約

4月中旬に個人でahamoを契約して1ヶ月弱が経過した。

なんの不満もない。キャリア系サービスは、NULLGWDOCOMOとかHTTP_X_UP_SUBNOなど書いてガラケー公式サービスを作っていたころから個人ではもともと一切使わないし、問い合わせ窓口対応も、メールアドレスも、キャリア独自のアプリも1ミリも要らない。要するに単なるrobustな土管であってくれればよいので、ahamoはまさにそれだ。

音声通話は自分から自分に掛けてテストしてみたぐらいで、特に外で動画をがしがし観るでもなく、メインは運転中のGoogle MapとSpotify、LINEとWebブラウズ、各種アプリ、せいぜいLINE通話ぐらいだが、何一つ支障はなく、ごく当たり前に普通に快適に使える。

初月は月の途中からなので、たった1,882円。

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翌月になると、iPhone 11の3年月賦が乗ってくるが、それでも4,358円だ。

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これで良い感が半端ない。

tmux

GNU screenはたぶん二十数年使っているが、もう2021年だ。tmuxも試してみる。

おおむね、C-aがC-bに換わるのね。

C-b s ペイン切り替えがとてもわかりやすくて使いやすい!

tmux attach-sessionがscreen -rより長くてやだなーと思ったけど、tmux aで行ける!

じゃあこれからはtmuxで!

最後のSSD換装可モデル: Touch BarなしMacBook Pro 13 (2017)

2017/7に購入したMacBook Pro Retina 13を愛用しているのだが、SSDが256GBしかない。

256GBもあるのに「しかない」というのも世の流れだ。最近はCatalinaやBig SurなどOSアップグレードのたびに、ディスクがありませんと言われ、いろんなものを退避したりする。音楽制作や動画制作にも使っているので、もっとのびのびと使いたい。

ここでM1に買い替え! もいいのだが、まずはSSD換装を調べてみる。過去にもMacBook ProやMacBook AirをSSD換装して、良好なコスパで2〜3年は快適に延命できたからだ。

SSD換装できる最後のMacBook Pro

このMacBook Proは
MacBook Pro (13-inch, 2017, Two Thunderbolt 3 ports)
というやつで、

品番 A1708
機種ID MacBookPro14,1
部品番号 MPXT2J/A

この世代で、かつTouch Bar非搭載のモデルは、SSDを換装できる最後のMacBook Proらしい。Touch BarモデルからはSSDがロジックボードと一体化してしまっており換装がムリらしい。私のはもちろんTouch Bar非搭載モデル。ラッキー。

換装キットが手に入りづらい

MacBookのSSD換装を複数回やったことがあるとはいえ、いずれもそれぞれの機種専用の換装キットを使っての経験だ。自己責任で中身をいじるとはいえ、誰かの検証結果と実績の組み合わせに乗っかって進めないと、怖い。

こういうとき頼りになるのはTransendだが、商品リストを見る限り、このモデル向けのSSDアップグレードキットは出ていない。

念のため英語版サイトを見てもラインナップは同じ。

中国メーカーSintechが出しているようだが、Amazon, 楽天, paypayモールなど国内通販で扱われていない。

eBayにはあり、Sintech自社の通販サイトでも購入可能だが、納期がちょっと長い。1月上旬〜中旬では待つ身がせつないし、COVID-19な世の中ではそれも若干危うい。これから年末休みに入っていくし、換装の作業したりハマったり楽しんだりとかは休暇中に済ませたい。だからすぐ欲しい。

さらに調べていると、まさに求めることをやっている動画を発見

Sintechの換装キットと同等の部材で換装を成功させている。
このインド訛り英語のおっさんに乗っかることにする。

amazon経由で、同一部材が翌々日納期で注文できることが判明。

2020.12.25に届くようだ。わーい。
All I Want For Christmas Is My Two Front Teeth.

いまのうちに外付けHDDを接続し、Time Machineバックアップを完了させておく。

SSD換装やMacBook改造が初めてなら、ドライバーセットも調達しておこう。
私の場合は、ごく普通の精密プラスドライバーに加えて、以前買ったAC6088Aというドライバーセットでいけた。この製品がベストなのかどうかはわからないが、トルクスのT4と星1.2でいけます。星というのは、いわゆるトルクスの6角ではなく5角形のやつ。ペンタローブというらしい。

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物理作業

部材が届いた!

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ちなみに、大きさを分かりやすくするためMacBook Proを背景に撮ってますが、映り込んでいる「Touch Barつき」MacBook Proのほうは、今回SSD換装する個体ではありません。上に書いたように、Touch BarつきMacBook Proは、もうSSD換装はできません。ねんのため。

作業は、基本的におっさんの動画のとおりにやっていけばいい。

若干補足すると

  • 特に冬は静電気にも気をつけてね
  • 裏蓋ネジは6つともペンタローブ1.2でいける。
    ただし大中小の3サイズに分かれているので、どのネジがどの穴で使われていたか忘れないように
  • ネジを外し、手前側のネジ穴に何かを注意深く引っ掛けて持ち上げ、フタを少しだけこじ開け、傷つけないよう薄いプラスチックでもまず挟み込み、勇気を出して1〜2cmぐらい持ち上げます。
    なぜ勇気が必要かというと、裏蓋はネジだけで止まっているのではなく、中央の左右端(ちょうど左右shiftキーの裏側あたり)にあるハメ込みジョイントでも硬めに止まっており、ここを「バコン」と外すには一瞬の大きな力が必要で、MacBook Proという精密機器に対しメーカー保証を失う覚悟でこれをやるには、野蛮さと繊細さの両方が必要だからです。
  • ジョイントからバコンと外せたら、(ほんとにバコンと音がするレベル)、今度は手前側に注意深く引っ張る。奥は奥で若干の差し込み構造があるためだ。ここも勇気と臆病の両方が必要だ。
  • かつ、フタも本体も、凄く薄くエッジが効いたアルミ削り出し製品なので、マジ手を切らないでね。流血が精密電気部品に染みこんで壊れるなんて、「ミッドサマー」ばりに泣くしかない。

フタ開きました。

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ここからはトルクスT4の出番。おっさんの言う通り、バッテリからのフラットケーブルのコネクタを外したり、中央部のバックアップバッテリ? のフタみたいなネジを外して浮かせたりしたあと、SSDにかぶっているシールをはがし、SSDを外し、代わりにアダプタをはめ込みます。

1TB SSDも差し込んだら、精密プラスドライバーで固定し、あとは手順を引き返していきます。

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ソフトウェア作業

そのまま電源入れると、OS入ったモノが見当たらないよ? とハテナマークが出る。というかディスプレイが汚すぎる。

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そうじゃなくて、Option+Command+Rを押しながら電源ボタンを入れると、修復用の小さなmacOSブートイメージをインターネットから取ってきて、「macOS復旧システム」でブートする。便利だな… Sun-4をnetbootするためtftpサーバ作ったりした思い出はもう30年前だ。

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お約束のMacintosh HD, APFS, GUIDパーティションマップで消去。

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フォーマットできたー。

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また再起動というかOption+Command+R+電源オン。

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外付けHDDを接続して、Time Machineバックアップから復元に進められるのだが、ここでも落とし穴がある。

macOS Catalinaで作成したTime Machineバックアップなら、この復元メニューから復元したいバックアップを選んでそのまま復元できるのだが、Big Surで作ったTime Machineバックアップは認識できないのだ。

なので、いったんCatalinaをインストールし、それをBig Surにアップグレードしたうえで復元する必要がある。

……と、いうことだろうな、と考察するまで、数秒びびった。

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Big Surの「移行アシスタント」で、改めてTime Machineバックアップを選択。
無事、おとといの最新のバックアップが復旧元の選択肢に出てきた。

もろもろ復旧。できあがり。
無事、中身1TBのMacBook Proで、この記事を書いています。

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Evernote Legacyをしばらく使い続けることにする

Evernoteは2011年から有料コースで使い続けている。
データが蓄積されまくっており、なので検索もできまくり、なので毎日なんでも記録しづづけている。

しかし、最近の機能と品質の低下はいただけない。
この秋ぐらいから、ちょっとしんどい。

まず、Web版の仕様が非常にシンプルなものになった。
シンプルになったぶん、操作性が研ぎ澄まされたり、動作が速くなっていれば良いのだが、まだどちらも感じることはできない。大味なUI/UX、速度ももっさりしてしまっている。

僕はWeb版はほとんど使わないので、macOSとiOSのクライアントアプリがしっかりしていてくれればいいのだが、今回のリニューアルで、少なくともmacos版アプリはelectronベースになってしまった。つまりWeb版と同じモノだ。なので僕もWeb版の大味もっさりUI/UX改悪事故に巻き込まれている。

長年サービスを継続していると、ニーズの変化、当初の設計から見直したいところ、技術的負債の返却、いやむしろ負債の積み上げ、組織の変化、などなど、いろいろありましょう。そのうえで、electronベースにして、Web/iOS/macos/Windows/Androidなど全て基本同一のコードからアプリを出し分けたい、という判断も、わかります。とってもとってもわかりますよ。好意的に想像すると、今はいろんな改善に向けた変革の道のりの途中の成長痛なんだろうなと思う。痛さなしに成長できるのがベストだけどね。

とはいえ、毎日駆使する機能が消滅したのも痛いところで、たとえば、すぐ挙げられるところで

  • Shift-Command-Tでノートのタイトルに移動しなくなった
  • Shift-Command-Dで今日の日付を挿入するコマンドがノートタイトルで機能しなくなった
  • Shift-Command-Dで今日の日付を挿入する書式設定がなくなった
  • リッチテキスト編集操作の挙動がさらにイマイチになった
  • タブがなくなった
  • 同期をexplicitにかけられなくなった
  • 環境設定が消滅した

そもそも、過去に書いたノートを参照するという、Evernoteにとって基本のキの機能の動作が危うい。データが蓄積されたノートブックを開くとノート数が0だったり、Evernoteアプリを再起動したり時間を置いてみても改善されなかったり、むしろ同名のノートブックが増えていったり(すごくヤバそうな野生の勘がする)。もっとも大事な基本機能の動作が危ういのは、弁護できない。

サードパーティから上級者向けEvernoteアプリみたいなものが別途出てれば代替選択肢になるのだが、かつてはこの手のものがいくつかあったものの、現状ないし、あまり出そうな感じもしない。

利用台数制限などライセンスの制約が厳しくなったり、価格が上がっていることは、同社も商売だし、いきなり10倍の値上げとかでもないし、金払えば済む話ではある。僕もいい大人だ。よいものには金は払っていきたい。いい大人があれこれ課金避けの工夫など試行錯誤に時間と手間を浪費するほうがよっぽど損失だ。

しかし、お金の問題ではなく、機能と自由さと安定さが減っていくのは、とても厳しい。

Evernoteから何かに乗り換えるとしたら、何がいいのだろう?

OneNote

Evernoteからのデータ移行は可能だが若干手間がかかる。

なんといっても、仕様や機能が大仰すぎる。

最近のMicrosoft製品は設計も思想もオープンで軽くなってきていて好感を持っているが、OneNoteは残念ながら、何でも詰め込んで大きく重い、悪しきkitchen sink思想のOffice Suiteの一員だと思う。

何でもかんでも添付しリッチな構造やフォーマットで記録したいこともあるが、基本はplainにシンプルにサクサクとメモっていきたい。OneNoteはこういう思想ではなさそう。

Appleのメモ

メモ

メモ

  • Apple
  • 仕事効率化
  • 無料

かなり仕様もスッキリしており、動作も軽快、見た目ももちろん良好だ。ブラウザベースでiCloud.comで利用するぶんには、Apple製品以外からも利用できる。

Evernoteからのデータ移行は、できる。
ただ、全部一気にとはいかない。年末休みに時間をとってやっていく感じになるだろう。
いったん見送り。

Emacs org-mode

Emacs使って30年(NEmacs→Mule→Emacs)、今でも毎日使ってますし、この文章もまずはEmacsで書いてますけど、さすがに2020年にorg-modeを使い始めるほどストイックではないかな…

必要な場合はリッチな構造やフォーマットでも記録したいし、そういった既存データも数千件レベルで蓄積されており、これらをorg-modeに移行するのは難しそうだ。

あとなんと言っても、基本は自分ですべてメンテナンスというのが、もはやしんどい。自分でやるのも愉しいしオープンソース大好きだけど、「何なら金払ってプロの他人に任せる」アプローチを増やしていきたい。僕はもう53歳で、たぶん20年後にはそこそこの確率で死んでいるし、死んだあとの僕のデータを息子や娘や奥さんが扱えるのか、という課題は、そこそこ現実味のあるトピックだ。俺しかわからない技術的負債は最小であるべき。「プロが金で運用してくれてる」というのは、現実社会では一つの良いオープンのかたちだ。

Notion

結構よく出来ていると思います。

  • Evernoteからのimport機能は優秀。非常に速やかに漏れなくimportできたように見える。9000個のノートをストレスなく移行できた。感銘を受けました。
  • macOSアプリは、WebアプリをそのままElectronでデスクトップアプリにしている。これは新Evernoteと同じ構造だが、動作軽快。
  • 多機能
  • 余白を多く使うUX

そのうえで、移行は見送った。

自分としては、多機能なのは良いことだが、まずは基本はさらさら書ける軽いノートであってほしい。その点Notionのノート編集機能は、WordPress 5.0のGutenbergにとても良く似ていて、「まずはサクサク書く」ノリに乏しい。

WordPressはブログなどを扱うCMSだから、「コンテンツを着々と作っていく」ノリのUI/UXでもよいと思う。しかしEvernoteの類には、頭の中にある思考と、キーボードでのタイプが脊髄直結するぐらいの軽快さ、Evernoteを使ってることを意識しない・気づかないぐらいの軽さを自分は望みたい。「よーし、Notionに記入記録するぞ!」といちいち意識するようではツライ。数日間使ってみて、仮に慣れたとしてもこのハードルはある程度より下がらないなと感じたので、移行はしませんでした。

逆に、「よーし、記入記録するぞ!」という心持ちで問題ないのであれば、Notionは選択肢として結構おすすめできます。

Evernote Legacy

そんななかで、気づいたら、古いバージョンのEvernote appが提供されていました。
その名もEvernote Legacy!

2020/10中旬には提供開始されていたようだ。

https://help.evernote.com/hc/ja/articles/360052560314-%E4%BB%A5%E5%89%8D%E3%81%AE%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AE-Evernote-%E3%82%92%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%99%E3%82%8B

すごい! まともに動く! www

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さて、このEvernote Legacyは、いつまで使えるのだろう?

追記: Joplin

結局2022正月にJoplinに乗り換えました。

ヤマハ サウンドバーYAS-108購入

55インチ4Kテレビを買うと同時に、

「ついでにサウンドバーもつけないと!」

と奥さまをそそのかしてYAMAHA YAS-108を購入。

音の世界も本当にキリがないけど、評判と、ヤマハなら悪いモノではないだろうという信頼感、音質と使いやすさのバランスを取っているらしき設計、そして17,000円程度というお値打ち感。 

つい先日YAS-109という後継機種が出たらしいけど、YAS-108との違いはWiFi対応 (いらないかな…)とamazon alexa対応 (我が家にはGoogle miniが複数すでにいるので、もうスマートスピーカはイラネ)で、ならば旧型になったばかりYAS-108のお買い得感がさらに加速。ポチる。

 

なんかきた

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まずは音楽を楽しんでみる。
単なるBluetoothスピーカーとしても使えるので、iPhoneのMusicやSpotifyなどから、試聴にいつも使っているSurf's Up / Brian Wilson, Sensuous / Cornelius, Milonga Loca / Astor Piazzolla, All is Full of Love / Björkなど。
いいね 

 

つづけてこんどは、画がきれいで解像度も高く、音の迫力や定位の工夫などもありそうなソースということで、ダークナイト、インセプション、プライベート・ライアン、ヒトラー最期の12日間、ダンサー・イン・ザ・ダーク、インターステラーなど観る。

この機種の売りになっているバーチャル3Dサラウンド技術「DTS Virtual:X」というのは、具体的な詳細はよくわからないが、「やりすぎずいい感じに広まって満足感」が充分に得られる。こういうのがヤマハというメーカーの懐なんだろうな。 

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単に、AppleTVのSpotifyアプリで音楽を鳴らすだけでも大満足で、でっかい画面のでっかいSpotifyから、雨のコロナのテレワークでも大変ここちよい空間が醸し出され、仕事も捗って仕方がない。

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これもなかなかの大満足大勝利のお買い物となった。

55インチ4K液晶テレビ LUCA LT-55B620購入

55インチの4K液晶テレビ、LUCA LT-55B620が7万円を切るお買い得で良かった。

いままであまりテレビに興味がなく、大きなモノを設置して自宅の場所が塞がれるのはあまり好きではなかった。しかし、ここ最近の十年ぐらい、Apple TVなどネット系コンテンツをリビングで楽しめる環境で過ごす時間が増えてから、垂れ流しのテレビではなく、この手の自分が望むコンテンツなら、大きい画面で良い解像度で楽しむのもいいなと言う気持ちが強くなってきた。

なので、50インチぐらいのやつ買っちゃおうよと以前から家族には微妙にモーションをかけていたのだが、ひょんなことで奥さんのスイッチが入り、急遽ポチって良いと言う許可が降りた。むしろポチれという指示が飛んできて、急遽ポチることに。

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購入したのは、アイリスオーヤマの55インチ 4K対応液晶テレビ LUCA ベゼルレスタイプ LT-55B620

なにしろテレビと言うと付加価値てんこ盛りな機種が多すぎて、自分ひとりで楽しむならさておき、操作で家族を混乱させるのはあまり好きでない。機械はシンプルなほうがいい。なので、もし買うなら、以前見かけたこの機種にほぼ決めていた。

Android TVとかネット系対応の機能が本体には何一つついてないのがいい。
僕個人はchromecastもAppleTVも既に持っているので、重複する機能はいらない。

ハードディスク録画機能だけはついていてほしいが、内蔵されている。記憶媒体として外付けUSBハードディスクを接続する必要はあるが、手持ちのものが利用できるし、コストも抑えられ、故障の際も対応がラクで好都合だ。

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難点は、アイリスオーヤマのテレビはいわゆる家電量販店にはデモ機が置かれておらず、現物を見るチャンスがなかなかないことだが、これも先日横浜に遊びに行ったさいに島忠 ホームズ新山下店のインテリア売り場に置いてあるのを発見。モノとしての仕上げや、画質も特に問題ないことがわかった。

アイリスオーヤマ自体も、いろいろ前向きに取り組んでいる企業だと思うし、好感度も若干ある。ついでにいえば仕事で関わっていた仙台は好きな土地なので、仙台企業を応援したい気持ちも3%ぐらいある。

購入にあたってamazonや楽天、PayPayモールなどいくつか見てみたが、amazonがだんとつに割安だったので購入。なにしろ7万円を切って69,800円だ。

最初に映像を見た印象は、思ったより色温度が高め。

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とはいえ、しょせん人間の官能の話なので、がっつりキャリブレーションを取ってもしょうがないし、そもそも見るソースがYouTubeだったり地デジだったりとバラバラなので、あまり気にして追い込んでもしょうがない。気になったら色テイストのプリセットがいくつか準備されているし、さらに詳細に設定することもできる。気になったらいじればいい。いちおうむかーし銀塩やデジタル画像処理とか画質評価の仕事にかかわったひとりとしても、気楽にそう思います。

YouTubeやNetflixなどHD, 4kな画をいろいろ楽しんでみる。

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スイス・アーミー・マン(字幕版)

スイス・アーミー・マン(字幕版)

  • 発売日: 2018/02/21
  • メディア: Prime Video
 

不満点は、HDMI電源連携をオンにしてあるのに、外部HDMI機材の電源を入れてもテレビ本体の電源がつかないこと。なんだろう?

というわけで、
大きさや性能は申し分なく、
一定のブランドへの安心もあり、
コスパはとにかく抜群なので、
皆さんもamazonでうっかりどんどん購入するといいと思います。

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