フランスの女の子3人組。ボサノヴァ風。
何がすごいって、80年代のニューウェーブの名曲ばっかりカバーしてる人たちってこと。そもそも Nouvelle Vague って直訳すると New Wave だ。とりあげている曲をみるだけで、スミスですよ、エコバニですよ、バズコックスですよ、ビリー・アイドルですよ、ブロンディーですよ、でもって New Order に Yazoo にバウハウスに A Certain Ratio (!) にHeaven 17 (!!) に Visage (!!!) に、もうひと思いに殺してくれ〜 といわんばかりの珠玉の、むしろオタクな選曲。
とにかく、Don't Go / Yazoo, Blue Monday / New Order, Confusion / New Orderといったあたりを収めた洒落たボサノヴァのアルバムを、石油が枯渇するまえに家庭でたのしめるようになるとは思っていなかった。
U2 は Pride (In the Name of Love) を取り上げていて、僕も U2 ではこの The Unforgettable Fire が一番好きなアルバムだ。(Wire での The Edge のリフとかカッティングとかむちゃくちゃかっこいい!)
Blondie の Heart of Glass も相変わらず変な曲でいいんですが、なんといっても圧巻なのは、A Certain Ratio の Shack Up, でもってLet Me Go / Heaven 17, さらにそこからVisage の Fade To Grey へと行く後半の流れで、選曲の渋さといい、ほとほとまいる。
特に Let Me Go, もともとかなりの名曲ですが、明るげだが寂しい、で実はかなり暗くて屈折した歌世界、そして Heaven 17 独特の「実は不気味なコード」(Teddy Bear, Duke & Psycho所収のCan't You Hear Me とかももろにそうですね、ヒコーキとかクルマとかでも不気味工業デザインを繰り出してくるイギリス人の血のなせる技としか俺には思えない)があますところなく素敵に表現されていて、この数日この曲ばかり聴いている日々だ。
まあとにかく、同じことかくけど、80年代に、イギリス方面に耳を向けて多感な時期を送ったひとたちは絶対買ったほうがいい。あなたの頭を僕は壁に押し付けて往復ビンタしながら、そう思う。僕が買ったのは Limited Edition で 17曲収録。ふつうのとか日本盤は収録曲がすこし少なかった気がする。
The Killing Moon | Echo and the Bunnymen |
Ever Fallen In Love? | The Buzzcocks |
Dance With Me | The Lords of the New Church |
Don't Go | Yazoo |
Dancing With Myself | Billy Idol |
Pride (In the Name of Love) | U2 |
O Pamela | The Wake |
Heart of Glass | Blondie |
Confusion | New Order |
Human Fly | The Cramps |
Bela Lugosi's Dead | Bauhaus |
Shack Up | A Certain Ratio |
Let Me Go | Heaven 17 |
Fade To Grey | Visage |
Moody | ESG |
Sweet and Tender Hooligan | The Smiths |
Blue Monday | New Order |