この一枚も、かなり前に買ったまま、うっかりどこかに忘れさられていた。
これは、いい!このころ出ていたアルバム(本作とジャケットそっくりなやつ)の抜粋というか E.P. みたいな一枚らしいんだけど、まず Interimlovers は、NIN がちょっとオトナになったような感じで、Nine Inch Nails 〜 Trent Reznor あたりが好きな人なら絶対いける。これはぜひ聴いてみてほしい。
Salamandrina は、舞台からの詠唱がしだいにかたちをとってゆくような、ゆっくりしたリズムの、実に渋い一曲。
3 Thoughts は、アニミズムっぽいシンプルな構成から、銃火器の発射音と遊底後退音みたいなかっこいいSE,そして次第にエレクトロニカの領域をかすめるあたりまで変化発展してゆく。
Ring My Bellは軽めのノイズビートコラージュみたいなものだが、軽妙でかっこいい。最後の女性の日本語のつぶやきがなんだかよくわからなくて良い。
でもって最後の Rausch / Die Interimsliebenden は、最初ずっと、過去のノイバウテンの曲のサンプリングのコラージュがいろいろとつづき、さああなたは何曲わかるかな? という、初期の Recoil のHydrology and 1 + 2がまるで「Depeche Mode カルトクイズ」だったのと同じような空間からつづき、タイトル曲のリプライスに移行して幕を閉じる。
どれをとっても捨て曲がないし、敷居も高くはなく、しかしかっこよい。ある意味ノイバウテン入門用の一枚としてもかなり良いのではないだろうか。大量生産クソ音楽を便所に流して、自分の聴く音楽の世界を広げたいかたにはぜひおすすめ。