クルマはかくして作られる

クルマはかくして作られる

福野礼一郎がカーグラフィックに連載していた記事をCG別冊に仕立てた本。連載自体もときどき読んでいたが、単行本として出たのを知って即刻買った。非常におもしろい。
いわゆる「カーマニア」「自動車ずき」には、特に向かないかもしれない。極論すれば、これは「自動車の本」ではないからだ。「工場見学の本」なのだ。

  • 工場見学が大好きだった元少年
  • NHK「レンズはさぐる」が大好きだった
  • ディスカバリーチャネルをよく見るひと
  • うまく言えないが、ハッカー的気質があるひと

に おすすめ。
革製品のなめし、アルミの整形、ガラスの製造、塗装工場、こういった下請のプロの現場を逐一取材し、勉強し、ひたすら対象にのめり込んでむさぼるように書かれている。その文章は、べとついた誉め言葉などは一切ないが、プロの技に対する純粋な驚きと敬意にあふれ、少年の眼差しのような輝きがある。...って、ほめすぎかな (ワラ

内容濃くてぎっしり、一生懸命書かれているので、2,200円はお買得。