むかしレコードで持っていたが、iTunes Storeで買い直し。
ご存知のとおり、The Style Councilのフルアルバムとしては最初の一枚。1984年。ブルースで、ジャズで、ロックで、ファンクで、ソウルで、音楽の幕の内弁当。「幕の内弁当度」では、次作の名盤Our Favourite Shopのほうがひとあじ濃いが、だからこそ、すこしさっぱり味のこのアルバムも実はとても良いのだ。
ジャズでファンクなMick TalbotのピアノがたのしいMick's Blessings, すこし曇った空のもと独りで(助手席に誰かいてもいいけど)ドライブにいきたくなるThe Whole Point of No Return, Me Ship Came In!, Blue Cafe, そしてまだ結成前のEverything But The GirlのBen Watt と Tracey Thornが参加しているParis Matchは、前作のミニアルバムIntroducing The Style CouncilでPaulが独りで歌っているバージョンよりもはるかに素晴らしい。(ふたりはこのセッションで出会ったのだと思っていたけど、どうも違うらしい)
そしてピアノ弾き語りの名曲My Ever Changing Moodsに、ジャズ・セッション風の、しかしタイトルがカゲキなDropping Bombs on The White HouseでA面はおわり。
B面はまるっとPaul先生のfunk面が出ていて、またまた左っぽい歌詞のラップで、モジュレーション・ホイールから常に左手が離れないようなドス黒くファンクなシンセ・ベースが印象的なA Gospelに、これまたPaul先生のベタファンクさがそのまま出ているStrength of Your Nature (こっち方面は僕は実はあまりそんなに好きでない)。
続いて、まるでテレビドラマの主題歌みたいな口説き落とし系ナンバーYou're the Best Thing, そしてこのあたりから後の奥さんDee C. Leeもでてきて、Here's One That Got Away, Headstart for Happiness, Council Meetin' と、B面もおわる。Dee C. Leeぼくも好きなんだけど、ちょっと声が蓄膿っぽいよね。大きなお世話か。
というわけで、B面にはいると少しだけ品揃えが息切れしてくるけど、ほぼ名盤といっていいことに違いはないので、ぜひどうぞ。
- Mick's Blessings
- The Whole Point of No Return
- Me Ship Came In!
- Blue Cafe
- The Paris Match
- My Ever Changing Moods
- Dropping Bombs on the Whitehouse
- A Gospel
- Strength of Your Nature
- You're the Best Thing
- Here's One That Got Away
- Headstart for Happiness
- Council Meetin'