Oxygene 7-13 / Jean Michael Jarre

1997年作品。あの1976年のOxygene (邦題だと「幻想惑星」ってやつですね) のなんと続編。OxygeneはOxygene 1からOxygene 6までから構成される組曲だったから、このOxygene 7-13はOxygene 7からOxygene 13までがはいった一枚。わかりやすい。

かなりきちんとアナログ・シンセ魂がはいったアルバムで、ちゃんと「回路の音」がする。きちんと低音が聴こえる状況で聴くとかなり良いです。実際、二十数年まえの当時とほぼ同じ機材でつくったとのことで、en.wikipedia.orgいわく ARP2600, VCS3, AKS, Mellotron M400, Theremin, Yamaha CS80, Quasimidi,Akai MPC3000, Nord Lead, Roland JV-90, Prophecy, TR-808 とか、モデリングな奴もありつつ、たしかにヴィンテージものも多い。
良かった頃のクラフトワーク同様「微妙に歪んだ機械的正確さ = ファンク」はこのアルバムでも健在で、Oxygene 10, Oxygene 11 あたりは気持ちいいですよ。

例によって最後の曲 Oxygene 13 は案の定、場末のキャバレーふうのスカポコなリズムボックスで、いったいこのひとはアルバム最後をポンスカリズムで締めないと収入を没収するとフランス政府から脅迫でもされているのだろうか。

地味といえば地味な一枚だが、その筋のかたにはおすすめ。
なおリミックス・アルバムOdyssey Through O2も出てる。さらにいうとThe Orb の Toxygene はもともと Oxygene 8 のリミックスだったらしいのだが、あまりにも原曲と違い過ぎなので (まあいつものことだ)、Jean Michael Jarre がこんなのリミックスじゃない! とremixとしてのリリースを拒否したらしく、Alex Peterson のほうも「だからフランス人ってダセーんだよね」とかなんとか、くわしくは Toxygene - Wikipedia, the free encyclopedia をどうぞ。