ソフト・セルが2003年ごろにヨーロッパで行ったライブ。2枚組。
Soft Cellは老舗エレポップ・バンド。この手の人たちのライブって、下手するとたんなるカラオケ大会か、あるいは下手に生楽器・生演奏をフィーチャーしてしまってもともとの音世界や編曲のよさからズレてしまってイマイチ… ということに陥ることがしばしばあるけど、これは良い!原曲、もとの編曲を充分活かしつつ、なんといってもマーク・アーモンドのなまめかしく迫力あるヴォーカルを存分にたのしめる。この人、決して音程が正確というのではないのだが、生物感のある、哺乳類のなまめかしさ、吉行淳之介のいう「漿液のみずみずしさ」、永六輔のいう「ぬるっとした芸」がいまだにまったく衰えず、すばらしい。好き嫌いありそうな声質なんだけどね。
1曲めからMemorabiliaで、Monocultureときて、ラス前に永遠の名曲Say Hello, Wave Goodbye,そしてトリがSex Dwarf (セックス小人の誘惑) と、電車のなかで聴いていてさえ踊り出すのを止められない。この内容、満足度、さらに二枚組で1,355円というのは絶対お買い得なので、その筋のひとは絶対買うべき。