のど自慢

以前ライムスター宇多丸が絶賛していたので、いつか見ようと思っていた一本。

ヒューマンコメディ。片田舎の町にNHKのど自慢がやってくる。その予選大会、そして本戦つまりテレビ生中継。町の誰もがのど自慢を意識し、夢中。

そしてたまたま、その町出身の、いまや売れない演歌歌手の女もドサ回りのからみでやってくる。温泉旅館のディナーショーの酔客ばかりを相手にする毎日に、現実に苦しみ未来を不安がり、自信も失いつつある彼女は、ひょんなことから、他人名義でなら「のど自慢」予選に出られるチャンスを手にする。ひとまえでちゃんと歌ってみたい、でももしプロの自分に鐘ひとつしか鳴らなかったらどうしよう、でも自分を試したい。

とてもベタだけど、「失った誇りと自信を取り戻す」という王道の作品。
舞台は群馬県の桐生市。

主演の室井滋とてもよい。伊藤歩、小林稔侍も良い。

逆に、午後のテレビで流れていそうな邦画っぽい画と構成、邦楽オンパレードなあたりは、あまり好みに合わなかった。そこが井筒監督の良さと味なんだろうな、とは思った。 

のど自慢

のど自慢