瞬間燃費計

C5X7の燃費表示は、は速度計の右上に(も)デジタル表示される。

表示単位は3種類から選択できる。L/100km, mpg (mile per galon), km/l だ。

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l/100kmは「100km走るのに何リッター必要か」という意味で、ヨーロッパでは一般的な燃費表示だ。十数年前に初代C5でこの単位に出会って、最初はまごついたものの、合理的なのですぐに慣れた。

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いっぽう、日本国内で燃費の単位として一般的なのはkm/lですが、これは静的・累計で燃費を把握するには良いとしても、動的に燃費の現状を把握するのにはあまり向いていない。なぜなら、現在の使用燃料量という、アクセルオフで簡単にゼロになる動的パラメータが分母側にあるからである。頻繁に「ゼロ割」が起こる、ダメなKPI設計なのだ。

むかし乗っていたBMW E30 (3シリーズ)にも燃費計がついていて、日本仕様では単位がkm/lだったが、表示がアナログの針だったので、体感的に納得できた。
市街地では針が4とか6とか7km/lあたりをうろうろしており、アクセルオフで針はびよーんと左端に振り切れる。
計算ロジックとしてはゼロ除算が起きているが、そりゃいま俺ガソリン使ってないもんね、びよーん了解。体感的に納得感があった。アナログ計器の良さだ。

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これがデジタル表示だとどうなるか。
試しに表示単位をkm/lにしてみると、停止・低速時の「--.- km/l」から、走り出すと「12.3 km/l」みたいに瞬間燃費が数秒おきに更新される。

しかし、アクセルコーストから徐々にアクセルオフにしていくと、盤面には「240 km/l」だの「999 km/l」といった超常現象がしばらく発生する。
非常にばかばかしい。数値の更新頻度を上げればよいというものでもない。デジタルな数値表示があまりにパカパカ変化しても、今度は読めないからだ。

「L/100km」表示であれば、アクセルオフ走行時は「0.0 l/100km」である。
あたりまえだ。いまガソリン使ってないんだから。アクセルオン時の数値との変化もスムーズだ。

というわけで、日本は世界に冠たる素晴らしい自動車技術の国だが、右側ウインカーレバーとか、km/l燃費表示とか、悪しきものはあらためてもいいよね、と思います。けど無理だろうなぁ。