MacBook Air購入 + 移行アシスタント今昔

先日マイナーモデルチェンジしたMacBook Airを買いました。Core i7, 8GB, 256GB SSD, US Keyboardにカスタマイズして15万ぐらいでした。

2012.6.23にApple Storeでオンライン発注。6.26に上海支店に入り、6.30に自宅に届きました。段ボール箱の中に、MacBook Airの箱が入ってます。おっきなプラモデルを買ってきたみたい。

f:id:mrmt:20191014082039j:plain

f:id:mrmt:20191014082036j:plain

例によって開封感はいい感じ。

f:id:mrmt:20191014082045p:plain

ACアダプタは従来より少し小さめ。上から、現行MacBook Air, Core 2 Duo MacBook, Core i5 MacBook Pro, そして左が初代iPadのACアダプタです。

f:id:mrmt:20191014082032j:plain

MacintoshというかMac OS Xマシンの何がいいって、いろいろありますが、買い換えたときの移行がいつもすこぶる楽。古いMacBookと新しいMacBookをFireWireでつなぎ、移行アシスタントを起動し、2時間ぐらい会議に出て帰ってくるとまったく同じ環境であらゆる移行されていて、新マシンで生活開始。その日の夕方には移行したことも半分忘れている。というのが普通でした。

忘れないうちに、前のマシンからiTunes認証を解除。あとディスク・ユーティリティでアクセス権を修復しておく。基本基本。

が… 今回の移行は手こずった。

 無線LANは遅い

今回は、買ってきたMacBook Airを箱から出して、電源をつなぎ、起動して、利用言語を選び… の次ぐらいですぐに移行アシスタントを走らせました。無線LAN経由だと遅いのはわかってます。が、メーカー推奨の非常に素直な段取りで行ってみるテストです。

f:id:mrmt:20191014082029j:plain

f:id:mrmt:20191014082026j:plain

旧マシン(Core 2 Duo, 4GBなMacBook)でも移行アシスタントを動かせとの指示に従って、15分ほど待って出てきた作業見積もり時間は、あと44時間。

f:id:mrmt:20191014082023j:plain

そうですか。

仕掛けて翌日。60時間に増えてたり。

そして夕方。44時間に戻ったまま、プログレスバーはぴくりとも動きません。無限に時間があれば、まだまだほっときますが、いろいろ予定も次につかえています。あきらめて電源ボタンを長押ししてリセットしました。

買ってきてすぐ、OS設定シーケンスから移行アシスタントに直行しました。まだデスクトップ画面すら見てません。この状態での、移行アシスタントのハングアップからの電プチリセット。ちょっとひやひやしましたが、電源入れたら、また「買ってきた直後の状態」からシーケンスがスタートしました。ここは安心。

USB HDDなら少しマシ

MacBook AirでOS Xが使える状態まで進め、作業用の仮ユーザを作ります。

旧MacBookから外付けUSB HDDへ、iTunesとかiPhotoのライブラリを移動しまくり。

それらをAirの仮ユーザのところに移動しまくり。

アプリケーションを移行

かつ、移行に関する心配の種のひとつが、購入したソフトウェアが新マシンへきちんと移行できるかどうかなので、無線LAN経由でまた移行アシスタントを使います。

今度はジャンルごとに切り分けて進めます。「コンピュータの設定」と称する 134k だけの移行アイテムを移行。最初の容量の見積もりに15分。移行開始したら1分で終わりますとのこと。実際には5分かかりましたが。まあいいや。

f:id:mrmt:20191014082019j:plain

次にアプリケーションの移行を開始。あと6時間とかあと7時間51分とか、あと8時間9分とか、残り見積もり時間が揺れ動いています。寝ます。

さて翌朝、移行アシスタントによるアプリケーションの移行処理は終わっていました。

だが、ライセンスが移行されていないものも多数。
具体的にはOmniFocus, OmniOutliner, Logic Express 7.2, Logic Express 8, Final Cut Express HD, minimoog V Original, Delicious Libraryなど。

Adobe Photoshop Elements 6はきちんとライセンスが移行されていました。
あとMac App Storeモノもライセンス移行大丈夫でした。ライセンス移行ができてなかったものは、ホームディレクトリ以下に何かがあるのでしょうね。

あと、QuickTime Player 7有料版のアプリケーション本体が移行アシスタントの移行から洩れていたので、アプリケーション(QuickTime Player 7.app)を単純にコピー。こちらもライセンス自体は無事移行されてました。

QuickTime XのQuickTime Playerってクソですもんね。少なくともビデオ編集とかあれこれいじるクリエイター的な人にとっては、有料版QuickTime Player 7って、エディタのviみたいに手元から手放せないものです。ある日突然viが廃止されたら怒るでしょ?

ホームを移行アシスタントで移行

さていよいよ/Users/morimotoを移行なんですが。

デカものファイルはあらかたAirの仮ユーザに移動済。あとは~/Libraryだけです。

~/Libraryは、いろいろアカウントに紐づいた謎の構造とか隠れていそうですから、移行アシスタントで移行したほうがよさそうだと思いました。

~/Library以下には全メールとか入ってますから、それなりにでかいことは理解しています。

が、それにしてもまだホーム以下は110GBありますとか、何かおかしい。

最初はゴミ箱、要するに~/.Trashesの中にiPhotoライブラリがまんま残ってたりしてそれは俺が悪かった! もあったのですが、それでも何かゴミが残ってる。

いろいろ探していたところ、~/Picturesと~/Music以下に.cedataという謎のフォルダが。そのなかには、何やら深くディレクトリハッシュされたファイル群。システムが使ってるものなら下手に手を出すとやばい思いつつ、調べてみると…

これ、要するにPopoplugのバックアップ機能の残滓らしい。Pogoplugは一瞬試しただけで運用していなかったのだが… 消します。消しますが、階層が深いので消すのも大変。ほとんどrm -rfのディレクトリトラバーサルコストでMacBookがうんうん唸ってます。あーもう、くそ。

さらに、前日、ついApple USB EthernetアダプタMC704ZM/Aも買って帰ってました。もう無線だけじゃだめだわこりゃ。

f:id:mrmt:20191014082016j:plain

100Mではあるけど、MacBookとMacBook Airを100Base-Tで直結。ホームの移行アシスタント開始。移行アシスタントいわく、2時間ぐらいで終わるとの見積もり。あと42分のところで進捗止まったように見えました。

でも、もう寝る。

ホームを移行アシスタントで移行2

さて翌朝。あと42分のところで進捗とまったままでした。移行アシスタントを止める。

/var/log/system.logを見ると/Library以下のQuartz Composerの互換性のないプラグインに関するエラーがいっぱい出ていた。だからといってハングアップすることはないだろ。ハングアップの原因じゃなくて、単にスクリーンセーバの起動時の内部的警告に過ぎないかもね。ハングアップの要因はsyslog見てもわからない何かかも。

でも朝は時間ありません。警告出ていたファイルを消して、再び移行アシスタントを起動。出社。つーかね、もうしょうがないので、もう一台のマシンから、両方のマシンにsshしてtail -f /var/log/syslog.logを流しながらにしました。

俺なにやってんだろ感満点です。

f:id:mrmt:20191014082012j:plain

ホームをtarで移行

終電で帰宅。移行アシスタント、あと40分のところで死んでました。また。

しょうがない。

もう移行アシスタントはあきらめて、手でやります。

システム環境設定から普通にユーザmorimotoを作成. uidは旧マシンと同じく502にできた。ラッキー。最初にユーザが作るユーザが501で、以降502, 503.. となるみたいだね。別にUNIX的なuidが何番だろうが関係ないはずだけど、OS Xの裏のよくわからない何かとライセンスキー周りがuidの違いで動作がズレるととても悲しいので、同じ番号で作れてとりあえず安心。

あとはもう、eth直結で、

ssh oldmacbook.local 'tar cpf - .??*' | tar xvpf -

って感じで、この上なくベッタベタなUNIXなオペレーションでdotfilesをコピー。

この「tar出しtar受け」パターンって、社会人になった20年前に教わったパターンだなあ。当時はUNIXにcp -rなんて無かったから、階層ごとファイルコピーはtar+tarが基本でした。あとsshじゃなくてrshだったね。

同じくssh + tarで~/Libraryもコピー。これで、かなり無事な感じで移行できました。

あとはライセンスキーをいくつか手で打ち直し。Windowsのライセンスキーのように「このキーは既に使われてるので無効です」みたいな面倒なことにはならず、安心。

KORG M1 Le (ソフトシンセ) は http://www.korguser.net でライセンス再発行をできました。割とちゃんとしてる。

Oracle VirtualBoxは, ダウンロードしなおし・インストールしなおしてkernel moduleも改めてインストールしたら動きました。Windowsの仮想マシンイメージは前のものをそのまま無事に使えました。

あとはiPhone 4とiPod 60Gの親子関係作りなおし。初期化と鬼のような転送が始まるのかと思いきや、割とすぐ縁組みがキマりました。

付記: FireWireと移行アシスタントで移行

さて、古いCore 2 DuoなMacBookは、まっさらにして実家にもっていき、iBook G4にある母の環境を移します。

このiBook G4は、まさにIntelなMacBook (Proじゃなくてね) の発売前夜に買ったもので、Mac OS X 10.4.11, 1.42GHz PowerPC G4, 512MBというなんともほのぼのするスペックです。一日中カーソルがぐるぐるするのを眺めていられます。

なぜMacBookを待たなかったんだというと、当時Mac OS 9のiMacでクラリスワークスを愛用していた母に、クラリスワークス亡きあとのIntel Macを使わせるのは酷だったためです。当時のIntel Macには、PPCバイナリで遅くて高価で年寄りには使い方の難しいMicrosoft Office Xぐらいしか代案がなかったですからね。

そんな遅いPPC iBook G4ですが、FireWire直結での移行アシスタントは快適そのもの。

この、Tを押して再起動で出てくるFireWireターゲットディスクモードの画面。

うれしくて涙が出ます。おもわず画面にお賽銭を投げたくなります。

f:id:mrmt:20191014082007j:plain

25分との見積もり通り、移行は完了しました。素晴らしい!

f:id:mrmt:20191014082003j:plain

FireWireだよ人生は!

f:id:mrmt:20191014082010j:plain

ただまあ、今のPagesやKeynoteでは、クラリスワークスはもはや開くこともできませんでした。数あるcwkファイルはすべてゴミと化しました。まあ、PPCマシンでpdfで保存して、それをナニすることぐらいしかできません。

将来に負債を積んじゃいけませんね。