Humpe Humpe / Humpe Humpe

ついにフンペ・フンペをふたたび入手しましたよ。

Humpe Humpe は西ドイツの女の子デュオ。いまはもうドイツですが。

ファースト・アルバムのHumpe Humpeは確か1984年ごろに出たもの。当時は日本版レコードとかも出てました。Inga HumpeさんとAnete HumpeさんのHumpe姉妹でやってるからフンペ・フンペなんですね。姉妹おふたりだからできるネーミングです。Jackson 5だったら、ジャクソン・ジャクソン・ジャクソン・ジャクソン・ジャクソンと、走る京王井の頭線の電車を横からみたような眺めになってしまうのでむずかしいでしょう。

これはなんというか、その筋のかたには絶対おさえておけとしかいいようがない一枚で、シンプルだけど低音もドスンとくるガール・ポップ。Strawberry Switchbradeも割とシンプルなベース・ラインが低音域にドンと決まってる曲が多くてかっこいいよね。ジャケ写も、べつに可愛いとか美人とかいうのではないのがまた逆にイイです。だってドイツ人だもん。よくわからんが。 

レコーディングやミックスは、ベルリンのHansa Studioです。なんと、ケルンのConny's Studioも使われてます。そう、Conny Plank御大もプロデュースに参加してます。

エンジニアはGareth Jonesです。デペッシュ・モードのMartin L. Goreもからんでます。マーティンはこのころはドイツ人の彼女とベルリンに住んでたりしてたね。

もうこのへんで、その筋のかたは、スペックだけで鼻血やばいかも… という感じではないでしょうか。

正直、どっちかというと、アルバムよりは、シングル・カットされたYAMA-HAを押さえたほうがいいんです。ほんとは。これはなんというか、神曲というか電波というかイロモノというか、一度聴いたら呆然として30回ぐらい中毒から抜けられなくなる一曲で、Inga + Anete姉妹が日本語をラップします。

ヤマハ・ミツビシ・トヨタ・スズキ・ソニー
ミノルタ・カワサキ・サンヨー・カシオ・トーシバ
これが人生だ テンノー
これが人生だ ハッハー
これが人生だ サイコー
これが人生だ ハッハー・ハッハー・ハッハー

「コニカ・ミノルタ…」だったらすごかったんですが、残念ながら25年前の西ドイツでは、いまの日本の銀塩業界の合従連衡を予測することはできなかったようです。

私が当時持っていたのはフロアー関係者だけに配布されたらしい限定12インチで、こっちのほうがもうとにかく良かったんですが、もはや悔やんでもしかたありません。私が事故で全レコードを失ったとき、ふっと気がとおくなったその3秒ほどに頭に去来した数枚のひとつが、「Humpe HumpeのYAMA-HAの12インチ」でした。

彼女たちは12インチのミックスで堪能したほうが正解で、逆にいえば、アルバムで買うほどではないかもしれません。

今回入手したCDには歌詞カードもついてました。12インチのほうだと、後半のAメロ(?)には

ミノルタ・カワサキ・シセイドー・ニコン・トーシバ

というフレーズ(?)もあったと思うんですが、アルバム所収のバージョンや歌詞カードにはありません。もう20年ちかく昔のことなので幻かもしれません。

あと、サビの「これが人生だ サイコー」は、以前から「サイトー」に聴こえるなあという疑問が心配で気がかりで心残りだったのですが、今回歌詞カードを見てみると

Collega djin sei da Teno
Collega djin sei da Haha
Collega djin sei da Saito
Collega djin sei da Hahahaha

斉藤だよ。ドイツ人から「これが人生だ斉藤」と言われてもなあ。

Humpe Und Humpe

Humpe Und Humpe