情報セキュリティの敗北史

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情報セキュリティのさまざまな課題が、昔から振り返っていつごろどんな芸風のがどんなふうに生まれてきちゃったんだろうね、という一冊。

面白かったし、自分の年代(1967年生まれ, 56歳)だとNCSA Mosaicの誕生やSatanぐらいから同時代リアルタイム体験なのだが、過去のよしなしごとについて、個々のファクトだけでなく、全体的にそういうノリだったのかー、という空気感がわかるのが価値かも。

情報セキュリティの敗北史

情報セキュリティの敗北史

  • 作者:アンドリュー・スチュワート,小林啓倫
  • 白揚社
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ただ、内容でわかるとおり、これまでの残念なことがひたすら積み重なっている本であり、技術的な詳細と対策というより社会的なインパクトにも重きをおいて述べられているので、すかっとした解決や、未来への明るい展望といったものはあまりなく、ただただモヤモヤが蓄積されていく。
なので、読んでいてどんどんページが進む! という本ではない。割と読むことのカロリーが高めで、じわじわメンタルを消費する一冊だったな、ということを、ほぼ読み終えるころになって気付いた。読了まで時間がかかってしまい、他の本のブロッカーにもなってしまった。

なかなか読みおわらないな、まだあるのか… と感じていると、ページ数が51%に達したところで「訳者あとがき」がでてきて、おや? と思いきや、そこ以降はひたすら原注footnoteだった。それぐらい真面目な本でもある。

ferrari

carmovie

いちおう封切り日に鑑賞した。六本木ヒルズのTOHOシネマ。

基本的にどろどろ人間模様の映画。レースシーンはイタリアの風景を交えたアーティスティックなもので、素敵だが、レースシーンを楽しむような映画ではない。あと、無惨な事故シーンのどろどろも若干あります。プライベート・ライアンのオマハ・ビーチ的な。

「フォードvフェラーリ」はハリウッドの分かりやすい映画であまりにもアメリカ視点だったので、うーん、なんかこう… とは思っていたけど、これはこれで、でかい寸胴で豚骨やネギを数時間煮込んで、浮かんできたスープのアクのきらめきを味わうような、一般受けするイメージは持ちづらい一本。ただ、アクが浮かび出るあたりの表現力は、アダム・ドライバーも良いし、やっぱりペネロペ・クルスうまい。

ただ、僕はある程度マセラティや、ディーノが何を成し遂げてどこで早逝したかの知識はあるけど、そのあたりの説明一切無しで、浮かんできたアクだけ見ても、何がなんだかわかるのかなみんな…

THE FIRST SLAM DUNK

movie

当時映画館で観ようと思っていつつ、Netflixでの鑑賞になった。

本作の評判は以前から聞いていたし、制作工程の記事もいくつか読んでいた。
逆に、スラムダンクという名作人気漫画のことは、有名なミームいくつかは知っていたが、スポーツに全く興味がないこともあり、本やアニメは未見。登場人物やストーリーも未知の状態で観た。

大変に感銘を受けた。色彩、画、動き。抑制と高揚。使いすぎない音と音楽。試合と表裏をなす家族ドラマ。モーションキャプチャを駆使しつつ、手で描かれた人物たちの豊かで緊張感ある表情。まさに劇画が動いているトゥーンレンダリング技術のいま。なんといっても、1コマ1コマも見逃せない、1ピクセル1フレームとも目が離せない圧倒される動き、カット、カメラワーク。

画、音、色彩、脚本、台詞、全てにおいて抑制と高揚のメリハリが素晴らしい。監督および製作陣全体のセンスと技術と熱意を全身に浴びた。漫画の映画化として歴史に残る珠玉であろうし、アニメ実写などジャンルを問わず、観るべき日本映画のベスト10に入るマスターピースと感じた。

あと、56年生きてきて考えたこともなかったが、クライマックスシーンで改めて人数を数え、バスケットボールは5人でやる競技なんだと初めてちゃんと知った。

ニュー・シネマ・パラダイス

movie

映画館のじーちゃんと少年の友情というお話の作りだけで、観る人のツボをぐっと捉えて離さない。こんなの感動するに泣くに決まってるじゃないですか。

思っていたよりもめっちゃ素直にベタなヒューマンドラマ。名画とか名作とかいうよりもシンプルな一本に感じた。モリコーネのスコアに対しても同じく。
でもこのネタなら、あれこれ味付け料理せずとも、焼くだけで、軽くあぶるだけで、塩だけで、充分うまくて涙腺いっぱいになる。
寿司屋で「大将! 泣けるやつおまかせで握って!」「あいよ!」みたいな映画です。
ラーメン屋でラーメンを頼んだらアルフレッドとトトが出てきたような映画です。

鑑賞したのは映画館でも自宅でもなく、渋谷ストリームでやっていたSHIBUYA STREAM THEATER WEEK 2024という屋外映画上映イベント。本作のハイライトのひとつも、アルフレッドが広場のみんなのために映画を屋外上映するシーンなので、屋外上映シーンを屋外上映で見るという、極めてメタでエモい体験ができた。会場下を流れる渋谷川も観客のあふれる涙でいっぱいになっていた。

オリエント急行殺人事件

movie

脚本と撮影と監督が残念。とても安っぽく感じた。

ストーリーはご存知アガサ・クリスティの名作なのだが、
含まれるシーンとセリフを付箋紙に書き出し、
「この主人公の探偵オモシロイよね」の付箋も追加して、
時系列にならべて、順番に撮影して、くっつけました。以上。である。
締め切り通りに提出物ができましたね。以上のものが無い。マンガでいえば、コマ割り技術を知らず長編を描いちゃったみたいな。演者は名優揃いだが、どれもこれも結果として学園祭レベルになってしまっている。

画は、まあほぼすべてCGなのは仕方ないだろうが、ディティールは綺麗だとしても、構図や動きがどれも幼稚。
決めシーンのはずなのに、そもそもパースがなんか合ってなかったりするぜ? 近年のハイエンドゲームのほうがより映画作品になってないかな?
逆に、「バーフバリ」や「ブリット・トレイン」みたいに、少し浮かせたリアリティラインの上に、CGのツクリモノっぽさやチャチっぽさを映画というおとぎ話のおいしい味付けにできてるわけでもない。

総じて、フジテレビのテレビドラマを付き合いで見る羽目になってしまったような、時間を無駄にしてしまった感がある。ラストシーンの「次はナイル殺人事件ダヨ!」にはうんざりした。

監督と主演はケネス・ブラナーだが、うーん、現場で何があったのかわからないけど、このひとは誰かの監督のもとで俳優してこそ光る人ではないかと思ってしまった。ワルキューレ, ダンケルク, TENET, オッペンハイマー、いずれも説得力あるいい役者さんだったよ…

macOSの解像度を秒で切り替える

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解像度変更めんどくさい

十年ぐらい前から老眼になってしまったので、ディスプレイの解像度によっては裸眼だと見づらいことがある。なので、ディスプレイに向かうとき、眼鏡をかけたり、解像度を調整したりすることがある。

解像度の調整は、macOSだと、システム設定を出して、ディスプレイを選んで…… という操作になる。複数回のタップ操作が必要で、時間も数秒はかかってしまい、面倒くさい。

ノッチやだ

おまけに、会社支給端末も私物端末もM2 MacBook Airなので、カメラがスクリーンに食い込んでノッチになっている。面白い作りだと思うけど、使いづらい。なので、表示領域のheightを少し犠牲にし、ノッチが発生しないような解像度を使っているが、このようなノッチなしの解像度はデフォルトの選択肢には出てこない。望ましいものを選ぶには余計な1タップが必要だ。うっとうしい。

EasyResが隠れてしまう

なので、解像度を簡単に切り替えるためEasyResというツールを使っていた。macOSのメニューバーに常駐し、プルダウンからグラフィカルに解像度を選択できる。
デフォルトだと選択肢に選択可能な解像度が全て出てしまってうっとうしいのだが、選択肢を必要なものだけに絞り込むこともできる。

EasyRes

EasyRes

  • Chris Miles
  • ユーティリティ
  • 無料

apps.apple.com

しばらくこれを使っていたのだが、解像度を粗めに、つまり表示内容すくなめに設定したあとは、メニューバーが短くなりすぎてEasyResが隠れて出てこなくなってしまう。
こんな場合はシステム設定のほうを使えばいいのだが、なんだか負けた気持ちになる。

displayplacerは引数がめんどう

M2 MacBook Airの場合、内蔵スクリーンに反映できる解像度指定は以下の通り。これは displayplacer list で得られる。

  mode 0: res:960x600 hz:60 color_depth:8 scaling:on
  mode 1: res:1024x640 hz:60 color_depth:8 scaling:on
  mode 2: res:1024x666 hz:60 color_depth:8 scaling:on
  mode 3: res:1280x800 hz:60 color_depth:8 scaling:on
  mode 4: res:1280x832 hz:60 color_depth:8 scaling:on
  mode 5: res:1470x918 hz:60 color_depth:8 scaling:on
  mode 6: res:1470x956 hz:60 color_depth:8 scaling:on
  mode 7: res:1710x1068 hz:60 color_depth:8 scaling:on
  mode 8: res:1710x1112 hz:60 color_depth:8 scaling:on
  mode 9: res:1920x1200 hz:60 color_depth:8
  mode 10: res:2048x1280 hz:60 color_depth:8
  mode 11: res:2048x1332 hz:60 color_depth:8
  mode 12: res:2560x1600 hz:60 color_depth:8
  mode 13: res:2560x1664 hz:60 color_depth:8

また、どのディスプレイに対して操作を行うのかも引数で指定しないとならない。かつ、これはディスプレイごとのユニーク識別子で指定しないとならない。さらにその識別子はディスプレイを繋いだり外したりするたびに動的に変わってしまうようだ。ここはmacOSの仕様らしい。X Window Systemみたいに、このホストの最初のディスプレイは :0.0 に決まっている、といったような作法がないようだ。

displayplacerには、これら動的かつマジックナンバーな文字列を引数として与えないといけないのだが、面倒くさすぎる。自分が使いたい解像度は以下の4種類だけなので、

mode 1: res:1024x640 hz:60 color_depth:8 scaling:on
mode 3: res:1280x800 hz:60 color_depth:8 scaling:on
mode 5: res:1470x918 hz:60 color_depth:8 scaling:on
mode 7: res:1710x1068 hz:60 color_depth:8 scaling:on

こんなscriptをpathのどこかに
d1d2d3d4の名前でsymlinkで複製でもして置いておく。

#!/bin/bash
BUILTIN_SCREEN_ID=$(displayplacer list | grep 'Persistent screen id:' | sed 's/.* //')
case $(basename $0) in
    d1) displayplacer "id:${BUILTIN_SCREEN_ID} mode:1" ;;
    d2) displayplacer "id:${BUILTIN_SCREEN_ID} mode:3" ;;
    d3) displayplacer "id:${BUILTIN_SCREEN_ID} mode:5" ;;
    d4) displayplacer "id:${BUILTIN_SCREEN_ID} mode:7" ;;
    *) echo 'Usage: d1|d2|d3|d4'; exit 1;;
esac

実際にはさらにAlfredのWorkflowに仕込んでいるので、
操作を意識しない程度に気軽に解像度を変更できるようになった。

シティーハンター

movie

詳しいわけではないけど、非常にとってもシティーハンターだった。

クラシックな部分と、2024年のいまとのミックス具合がとてもよい。リアルな歌舞伎町でがつがつロケしてるのもよき。 香が持ってるお約束の小道具も、とはいえ実写であれを出すのは無理だろうと思っていたら上手いアイディアで解決。少しだけ浮世離れした、現実から数ミリだけ浮いてるようなリアリティラインがずっとブレないのが本作の価値であり、役者さんと監督の才能と努力を感じた。

ザ・トップガン 無敵の撃墜王

movie

邦題はなかなかひどい。トップガンの映画でもないし、トップガン的な任務の話でもない。偵察機の話なので撃墜王でもない。商品としてのパンチラインだから仕方ないか。

偵察型スピットの話だけで1本作ろうという気運は買いたい。予算もなかろう。しかし、いくらなんでもCG品質の下限というものはあるだろう。数年前のスマホゲーのような画を映画として居間で観るのはきつい。インド映画のようにわざとリアリティラインをぐっと下げた脚本や画なら、やっすいCGもアンサンブルになりうるが、シリアスめの内容なのでツラい。シックな古民家カフェでランチを頼んだらまだ冷たい冷凍ピザが出てきたような心地になる。ノーランのダンケルクで、息が止まるほど美しいスピットを見ちゃってたのも落差を強くしてるかなあ。

この作品を救う唯一の方法は、敵のヒコーキを、ナチの気違い科学者がサメとメッサーシュミットを交配させて創った空飛ぶシャークかなんかに変更することだ。

オッペンハイマー

movie

無事封切り日に見れた。結構よかった!

流れは、ノーラン監督お得意の時系列入り乱れ。ボク(オッペンハイマー博士)の主観ベースのカラーシーン、他者から検証されるモノクロシーン、他者からの検証に直面していく大人になったボクのカラーシーンの大きく3本。最初の1時間程度はロスアラモス国立研究所設立に至るまでのあれこれ及び伏線の敷設作業なので若干ダレた感じもあるけど、そっからはぐいぐい引き込まれる。また、実際に落としちまった以降のヒューマンドラマな盛り上がりも、下手すると核分裂シーン以上に画面に吸い込まれる。ただ、自分は登場人物ほぼ全員あー、と分かる程度には予備知識があったが、ないと相当置いてけぼりかもしれない。

アメリカ側の視点しかないという意見もあるかもだが、これはそういう映画なのでこれでよい。むしろ下手に日本側のあれこれをちゃんと入れたら時間が倍かかるだろうし、なぞる程度ならむしろ逆にふざけんなやめてくれなので、決定的な役割を果たしたボクちゃん科学者の物語として描ききった角度はむしろ誠実だ。

音の強弱は素晴らしく、逆にこれをIMAXでがっつり味わったらかなり強烈だったかも。本来はシネマサンシャイン池袋のIMAXレーザーGTで観ようと思ったのだけど、事前予約できるという有料会員になったにも関わらずサイトが混んでて全く買えず(まじ金返せ…)、仕方なく単なる映画館で観たのだけど、まず最初の1回はこれで充分だったかも。前席のひとなど、でかい音が来るたび客席でびっくんびっくんしていた。

役者さんは割とみなノーランお気に入りの安心のいつもの勢。フローレンス・ピューが、割と汚れ味のある役もやっていて幅のあるいい役者さんだなと思いました。

ケルヒャー コンパクト ハンディクリーナー CVH 3 Plus

自宅でがしがし仕事しつつ、気持ちよくQOLも上げたい。生活の質があがってこそ仕事の質もあがる! (だといいな)

仕事部屋のちょっとしたホコリや、すぐ脇にある玄関の花活けからこぼれる花びらなど、ちいさな掃除ネタは日々うまれる。
そんな程度の細かい掃除に、いちいち自宅メインフロアの2階からスティッククリーナーを持って降りてくるのも面倒くさい。気づいたらすぐ掃除できるハンディークリーナーがほしい。
しかし掃除機って、さまざまな生産国やメーカーからいろんな機種が出ていて、どれが良いのかさっぱり分からない。選べないよ……

と思っていたところ、正月にケルヒャーの高圧洗浄機を買った経緯で、同社がハンディークリーナーも出しているのを知った。
ケルヒャー。これは、ほしいかも。

シュッと到着。

内容がシンプルでよろしい。各種ノズルといった付属品があれこれついていても、それらは常時どこに置いておくんだということになり、設置位置近辺が散らかってしまう。生活の質が下がる。必要なときに取りにいったりもする。どうせ失くしちゃう。

延長ノズル的なものは、ちょっと一瞬吸い取るぐらいなら不要だし、それ以上、一分以上ぐらい掃除するつもりなら、ぱっとくっつけて出撃したほうが話が早い。ブラシ的なアタッチメントは折り曲げるだけで先端に展開するから簡単で使いやすい。

ホルダー兼充電器。USB Type-Aをどっかに突っ込んでおけばよい。
あえていえば、USB Type-Cの口だけついてる仕様だと嬉しかった。

吸引力は強弱2段階。強モードと先端ブラシの組み合わせで当たれば、よほどの汚れでないかぎり不満はない。
仕事中の数分程度の気分転換に、twitterなんて見ないでそのへんを掃除するのは、あらゆる意味で良きだ。