何がすごいって、80年代のニューウェーブの名曲ばっかりカバーしてる人たちってこと。そもそも Nouvelle Vague って直訳すると New Wave だ。とりあげている曲をみるだけで、スミスですよ、エコバニですよ、バズコックスですよ、ビリー・アイドルですよ、ブロンディーですよ、でもって New Order に Yazoo にバウハウスに A Certain Ratio (!) にHeaven 17 (!!) に Visage (!!!) に、もうひと思いに殺してくれ〜 といわんばかりの珠玉の、むしろオタクな選曲。
とにかく、Don't Go / Yazoo, Blue Monday / New Order, Confusion / New Orderといったあたりを収めた洒落たボサノヴァのアルバムを、石油が枯渇するまえに家庭でたのしめるようになるとは思っていなかった。 U2 は Pride (In the Name of Love) を取り上げていて、僕も U2 ではこの The Unforgettable Fire が一番好きなアルバムだ。(Wire での The Edge のリフとかカッティングとかむちゃくちゃかっこいい!) Blondie の Heart of Glass も相変わらず変な曲でいいんですが、なんといっても圧巻なのは、A Certain Ratio の Shack Up, でもってLet Me Go / Heaven 17, さらにそこからVisage の Fade To Grey へと行く後半の流れで、選曲の渋さといい、ほとほとまいる。 特に Let Me Go, もともとかなりの名曲ですが、明るげだが寂しい、で実はかなり暗くて屈折した歌世界、そして Heaven 17 独特の「実は不気味なコード」(Teddy Bear, Duke & Psycho所収のCan't You Hear Me とかももろにそうですね、ヒコーキとかクルマとかでも不気味工業デザインを繰り出してくるイギリス人の血のなせる技としか俺には思えない)があますところなく素敵に表現されていて、この数日この曲ばかり聴いている日々だ。
まず1曲目の Love Will Tear Us Apart / Joy Division からして、小洒落でしっとりした編曲で、すっかりやられる。そして Just Can't Get Enough / Depeche Mode はさらに、夏の訪れの予感の空気の湿り気のような、あかるくさわやかでどきどきする雰囲気でたいへんよろしい(弊社社員は某パーティーの某プレゼンで全員これを聴かされるはめになった)。
そして In A Manner Of Speaking / Tuxedomoon は一転して暗く寂しく、控えめな情感がとてもよい。Matrin L. Gore のカバーアルバムCounterfeit e.p.でも取り上げられている名曲ですね。 そしてまた、(This Is Not) A Love Song / P.I.L. が実にいいんですよ。ほかにも、A Forest / The Cure とか、なんでザ・キュアーでもこんな渋い曲を持ってくるんだね君たち。