椿三十郎

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「椿三十郎」のリメイク。観た映画館が画止まりやブレなどいまいちで残念。

おもいのほか、黒澤明の原作に忠実に作られていた。

椿三十郎 通常版 [DVD]

椿三十郎 通常版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: エイベックス・ピクチャーズ
  • 発売日: 2008/05/23
  • メディア: DVD
  • 購入: 1人 クリック: 32回
 

映画そのものはなかなか悪くなかった。黒澤明の原作と比べちゃいけない。原作があまりにすばらしくて面白すぎるのだし、長年の名声や思い入れといった、理屈じゃないものもさらに重なっているのだから(けなしているわけではなく、そういうのも加味されてさらに素敵になるのが映画や音楽のいいところ)。

悪役のトヨエツはなかなか良かった。主役の織田祐二も悪くはなかったけど、「抜き身の刀」じゃないんだなあ彼は。キャラの違いなのでしょうがない。ほか若侍たちもあの雰囲気を出していてよかった。城代家老と奥方は、もっとまったり演じたほうが「器のでかさ」を感じたはずなのでもうちょっと。劇伴音楽は安っぽくチャチで余計。リメイク版でいちばんダメなのはおそらくここ。 

原作との違いで気付いたのはこのへん:

  • 若侍たちが金魚のフンのようについてくるシーン: 石に当たってコケる演出が追加
  • 馬小屋から馬を逃がすシーン: 原作では、馬を逃がしたことにより追っ手がミスリードされたことがより明快に演出されている
    流す椿は紅いのがいい、白いのがいいと奥方と娘が話すシーン: 三十郎が所在なげに碁石をいじる演出が追加
  • 三十郎が「若侍達が寺に集まっているのを見た。云々…」と偽情報を室井に教えるシーン。原作では三十郎が話をしゃべりだしたところでシーンを切っている。リメイクでは、ひととおり喋りおわるまでをシーンとしている。ここは冗長だし、「飲み込みの悪い観客にもこれで判るだろう」という意図を僕は感じてしまって気分が良くないし、原作の、ばっさり省略してしまいあとは観客の想像に任せる演出のほうが優れていると思う。「七人の侍」の、菊千代が落馬するところはあえて映さず、観客の想像・補完から笑いにつなげる演出と同様のセンスがあると思うし、そこが劣化しているのは残念。
  • 屋敷から家老たちがあたふたと椿を流すあたり
  • 例の最後の「ピュー」はなし: 白黒のスローモーションで表現されていて、悪くはないけど、NTSCなアラも見えたりして、うーん。

とはいうものの、ほんと想定外に原作に忠実だった。ラスト近く、菊井がこれまでかとくずれおちる、そのタイミングで椿が一輪ぽたりと落ちて流れにのる、あそこなんかもう完コピですよ。 

みんなで肩凝らずたのしめる娯楽映画として悪くないし、ぜひどうぞ。で、これをみて面白かった人は、ぜひ原作も見て、さらにさらに楽しんでほしい。原作を観たことない人は、確実に人生を損してますよ。

生きかた下手 / 団鬼六

book

団鬼六といえば誰でも知っているSM文学の巨匠だが、そんな彼の自伝ふう随筆集。 

生きかた下手

生きかた下手

  • 作者: 団鬼六
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/03/11
  • メディア: 単行本
  • クリック: 4回
 

田舎の英語教師から洋画のアテレコ台本作家に、そしてエロ業界の作家、台本書き、プロデュース、出版社主宰。そして栄光と凋落。知っている人は知っている、弟子だったたこ八郎との関係や、元女優で直木三十五の愛弟子であったご母堂の話など、昭和サブカルを駆け抜けてきた波瀾万丈が読みやすい文章でつづられている。

エロより純文学の世界を高尚なものとあこがれ、名前を変えてまで脱皮を目指し筆者にもその方向を薦める清水正二郎(胡桃沢耕史)に対し、俺の仕事は売文、エロも文壇も上下はないと次第に温度差をあらわすあたりも面白く好感が持てる。
ただ、色川武大(阿佐田哲也)ほどの明るい透明さ(と、ときおり煌めくモノノアハレ的な悲しさ)はない。

檀一雄「火宅の人」ではないが、文学のデーモンや、作家、アーティスト、制作創造活動にたずさわるなら何かが外れていなきゃ終わりだろ。と思えるかたなら一読わるくない。

ヒカシュー @ Star Pine's Cafe

music

吉祥寺Star Pine's Cafeでヒカシューのライブ。音楽仲間など4人で。
ヒカシューは来年で結成30年らしい。すごい。ヒカシューが最初にライブをやって世にでたのもここ吉祥寺だったらしいので、なんかルーツ的な感じも手伝って楽しみにしていた。

暗くなったステージに、いきなりかかった曲は「ピノ・パイク」(井上さんのRoland SYSTEM 100M + アナログシーケンサ最高)で、うわぁー、やったーと思っていると、巻上さんのしずかで太い声で口上がはじまり、開演。

ヒカシューを初めて聴いたのは確か中三か高一のころで、1stの「ヒカシュー」や2ndの「夏」、そして「うわさの人類」あたりまでが同時代として聴いていたころ。

ヒカシューは想定外に「ライブ・バンド」だった。
演る曲とリハでやった曲は全然ちがうし、そもそも曲とか構成決めてないんだよねー、と巻上さん。相変わらず伸び伸びとした声で、たのしく場をまわしており、まるで漫談を見ているようなおもしろさ。

ギターの三田超人(みたフリーマン)は、いまだに僕のなかでは昔のなまえの海琳正道さんなんだけど、想定外に踊ってくれたり、素敵でかわいくてかっこいいオジサンで、もうまいった。かわいいーー。

ベースの坂出雅海さんもいい感じ。

当時リアルタイムに聴いていたのが80年代前半までなので、どうしてもこのあたりまでのオリジナルメンバーに対するほうが見ていて思い入れが強くなってしまい、もう井上さん+メロトロンは無いんだなとか、いつの話なんだよそれは、ということを思ってしまったりする。

巻上公一のまえにあるのは、最初一瞬譜面台かと思ったけど、Moog thereminである etherwave. 足下のエフェクターもモーグ純正で、歌い踊りながらテルミンを操り、愉快で奇怪な音を繰り出してすばらしい。
キーボードはなにげに往年の名機コルグDW-8000 (6000だったかな?) で、実に渋く趣味がいい。

最初、「転々」な感じを延々をやるのかなと、オルタネイティブな気合いも入れてのぞんだが、ふたを開けてみれば、そこは「うた」と「音」のたのしい博覧会という感じ。
途中に15分の休憩をはさみ、前半はわりとインプロとかフリー演奏が多めで巻上さんのホーメイも聴けたり。

後半は巻上さんの口琴から入って、割とポップな感じで。ニューシングル「入念」は「デジタルなフランケン」も「カレー三昧」も全部演った。

中期の曲は知らないのが多かったんだけど、なんだかんだで懐メロの「20世紀の終わりに」とかもやってくれました(僕らがやってやってーとうるさかったせいかも?)。
「瞳の歌」「ガラスのダンス」あたりでいったん締め。

アンコールは、一曲目が、聴いたことあるんだけど曲名思い出せず、ちょっとマグマっぽい複雑・変拍子・緊張感あるやつで、そのあと「パイク」。「ピノ・パイク」ではじまり「パイク」で締めたなあとおもいつつ、さらにアプローズしていると、セカンド・アンコールもやってくれて、「プヨプヨ」ですよ。こうなると、もう座って聴いているのがもったいないぐらいです。

mixiとかの話もしていて、ニコニコ動画だと、僕らのプロモに好き勝手な文句をみんなが追加してるので面白いとか、YouTubeにも誰かがいろいろ載せてくれてたんだけど、面倒くさいひとたちがいつしかどんどん勝手に抹消してしまうので、見つけたらすぐダウンロードしないとなくなっちゃうヨ、とか、なかなかいいですね。そもそもライブの最初の口上で、録音や撮影は… 勝手にどうぞ自由です。とか巻上さんがいってました。いかすなあ。

というか、巻上御大みずから、「20世紀の終わりになら、最近はミクちゃんも歌ってますよ」といっておられた。たぶんこれ。

www.nicovideo.jp

remix.nin.comでNINのマルチトラックデータをダウンロードできる件

music

Nine Inch NailsのTrent Reznorがまたカッコいいことをやった。
remix.nin.comで、Nine Inch Nailsのリミックス作品を自由に聴いたり、作ったり、投稿したりできる。

で、リミックスのネタとして、彼の作品のミックスダウン前の状態のもの、具体的にはAbleton LiveとかGarageBand/Logicのデータをダウンロードできるのだ。(ダウンロードまでやるならユーザ登録が必要)

このへんのデータのcopyrightがどういう扱いになってるのかわかりづらいのが難点だが、実際にCDでも売っているあの曲とかのトラックにばらされた元データを自由にいじれるのはすごい。GarageBandなんて、いまや事実上すべてのOS Xマシンに入ってますからね。もっちろんTrentのヴォーカル・トラックやバッキングとかも自由に抜いたりループしたりエフェクトしたり何でも自由ですよ。いやーすごい。

写真はOnlyのGarageBandデータをダウンロードして再生していじっているところ。Onlyは曲のパーツがシンプルで、しかし重ねて重ねていくとだんだん不気味さと凄みがにじんでくる曲なので、このようにバラした状態で観察したりいじったりするのにはとてもいい。いやすばらしい。

こうやって、たとえばPowerBook一台でおもうがままにOnlyを操ったりできるわけだが、ついでにOnlyのプロモビデオも面白いのでご紹介。机の上におかれたPowerBook (とiTunes?) や、まわりのガジェット群が、しだいにじわじわとした狂気というかグルーヴにまきこまれ、また静まってゆくという、超常っぽい、ちょっと奇妙かつクールでかっこいい一品。クギのおもちゃ (名前なんていうんだろう) の向こうからうめきシャウトするReznorはかなりかっこいいです。ぜひどうぞ。

Thunderbirdのプロキシ設定

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どうも最近Thunderbirdでメールを送信できなくなった。

すこし時間がとれたのでやっと落ち着いて調べてみると。

メール送信は会社からも自宅からも同じホストのsubmission (port 587)に送信してるのだが「相手のSMTPサーバから応答がありません」というエラーメッセージが出る。実際、そのサーバのpostfixログ見てもconnectしにきた形跡がない。

postfixいったんとめて、tcplisten -irv xxx.xxx.xxx.xxx 587とかして手でMTAのふりして待っていても実際connectしにこない。OS XのThunderbird 2.0.0.9でも、Windows XPのThunderbird 2.0.0.9でも同じ。セキュリティ系のツールが勝手に行く手を阻んだりしてないか調べたけど思い当たらず。portを587から588とかに変更しても症状同じ。他のMTA, たとえばMail.appでは上記いずれのケースにおいても問題なくふるまい、メール送信できる。

2日ほど悩んでいたのだけれど、答えは簡単で、「インターネット接続に使用するプロキシの設定」を「手動でプロキシを設定する」にしていて、さらに「すべてのプロトコルでこのプロキシを使用する」をチェックしているとダメなのだった。おそらくoutgoing smtpやsmtp/submissionもこの設定の影響下に入るのだろう。

うーん、たしかにそういう設定を行いたいケースだって、作ればあるだろうけど、ちょっとどうなんだこれは?

それならばじゃあ、この設定してるのに、incoming POP3/IMAP4はなんでこのプロキシ設定の影響をうけないんだ?とか問いつめたい。

apache2 + mod_dav_svnの落とし穴

tech

subversionのリポジトリサーバを作っていたのだけど、apache2 + mod_dav_svnの組み合わせだと、DocumentRoot というか<Location もげ>の「もげ」が実在するディレクトリになってるとうまく動かない。

こんななってしまう:


% svn import http://svn.example.co.jp/repos -m 'test'
認証領域: http://svn.example.co.jp:80 Subversion repository
'morimoto' のパスワード:
svn: PROPFIND リクエスト (相手: '/repos') が失敗しました
svn: PROPFIND (URL: '/repos'): 301 Moved Permanently (http://svn.example.co.jp)

http://www.hinet.mydns.jp/tdiary/?date=20050317#c05を見て解決した。感謝。しかしこれはわからんよ…

IKEAのTVCF

art

ドイツで展開されているIKEAの広告がいい感じ | IDEA*IDEA

先日間取りの手帖remixとか読んだばかりなのでちょっとツボだった。

ところで、ちょうどきのう幕張いったときに友達とも話したのだけど、現地ヨーロッパで流されているIKEAのTVCFはなかなかブラック風味でいかしているものがあるようだ。おすすめです。洒落のわかる大人のかたはどうぞ。

Tidy Up: こども

Tidy Up: スパゲティ

模様替え

Time to leave home?

Oblivion Ball @ 幕張メッセ

music

Underworld来日ツアーに、ほかにもいろんなユニットが参加してフェスっぽい感じになってるやつ。いってきました。メッセのホールぶちぬきオールナイトものに行くのは、以前クラフトワークが来日したとき以来。会社の仲間や音楽の仲間と数人で。

http://www.oblivionball.com/

フロントアクトの120 Daysは、なつかしい感じではあるんだけど、ちょっとつまらなかった。なつかしいというのは、Visageとかミッジ・ユーロ加入直後のUltravoxとか、そんな80年代ニュー・ウェーブとかニュー・ロマンティックな雰囲気。ヴォーカルはさらにU2っぽい力の入り方をしてるとこもある。でもドラムトラックが音も作りもちょっと俗っぽかったかな…

Simian Mobile Discoもおもしろかったんだけどね。ステージはアナログパッチベイやらMS-50やら、配線しまくりツマミまくりでVCFとLFOのヒネりひとつでメッセを席巻。のブリープ系なんだけど、僕の好みとはツボの位置が違っててざんねん。

さてUnderworldなんですが。

もうやばかった。たいへんでした。

僕はマイナーめな音楽ばかり聴いて40歳をむかえたので、ほんとにオーディエンスが数万人規模であふれかえるような現場ははじめてで、なめていた。

そんなに事前から前のほうに陣取ったりはしてなかったが、数分まえからじわじわと潜入。1曲目がたしかDark Trainだったのだが、キター! の波の流れに乗って怒濤の最前列へ。ここまでは計算通り(?)だったのだけど、かぶりつきから1mぐらいのところだったが、もう踊るとか立つとかリズムとかいうレベルではなくて、エンジンの燃焼室に噴射されたガソリンの分子ひとつぶひとつぶはこういう気分なんだろうなあという感じ。

そしてニューアルバムOblivion with BellsからCrocodileと、Boy, Boy, Boyときて。カールは太く通る声でなかなかいい!踊りまくってて、かっこよくてお茶目でかわいい!

でも一曲一曲アレンジがけっこう長くて、最前列の最前線ではそろそろ呼吸の確保がきびしくなってきて、気温とか重力とか意識とかいろんなものがわからなくなってきたところ、everything everything everything...とかきたので (Cowgirl) 、もうこれはヤバイと5mぐらいの背後まで撤退。

そのあとは、これも新曲Beautix

そのあと確かRowlaがきて、通常の狂熱状態におちたけど、またそのあとにボンスリですよ。ステージには長い風船みたいなのがいっぱいでてきて、照明もカラフルでとてもきれい。というかビデオもいろいろ素敵で、好みも似ているしとても参考にもなってうれしい。ボンスリまで来た以上、もうあとはひたすらアゲて最後まで突っ走る感じで、Shudder / King Of Snakeがきて、Pearl's Girlがきて(やったー!)、Mornerがきて(やったー!!)、あとはアンコール一発、Jumboで2時間のステージを爽やかにあかるく締めた。

生Underworldははじめてだったけど、KarlもRickも、とても楽しそうにあかるくニコニコと元気にやっていて、とても可愛くて素敵なオジサンだった。感激。やっぱりこれからは素敵でかわいいオジサンではないでしょうか。
あと、生楽器なんぞは毛ほどもない(Karlは時々ギター抱えてはいたけれど)ステージとか方法論とかがこんだけ市民権や支持を得てビジネスにもなっているのはやっぱりいい時代になってきたものだ。感涙はしないが感激。

そのあとThe Orb. 頭の10分ほど見逃したのだけれど、 例のA Huge Ever Growing Pulsating Brain that Rules from the Centre of theUltraworldをやっていて、センターのDJ席には、なんかハゲデブになったDr. Alex Peterson. 生ドラムや生ベースも出ていてちょっと面白い。

そのあとはカメオかぶった兄ちゃんが歌って踊ってレゲっぽい感じになってて、もうボロキレのように疲れたので地面で転がって寝てました。

収穫祭

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家庭菜園で採れた野菜を収穫。

そのあと、みなさんと収穫祭。鮭のスモーク、とん汁などなど、うまいものばかりで楽しんだ。

農作業おわったらunderworld観にメッセ出発です。