The Politics of Envy / Mark Stewart

music

The Pop GroupとかMark Stewart And The Maffiaとか、わかるひとには説明不要だし、わからないひとには説明してもわからないマーク・スチュワートの新譜。出たのはもう春ぐらい。

Mark StewartというとAs The Veneer Of Democracy Starts To Fade所収のHypnotised, Adrian Sherwoodがリミックスしたやつが、知覚できる宇宙において最も衝撃の尖った一品なのだけど、この新作はすごい聴きやすい! ポップです。

アルバムのM2, Primal Scream参加の 'Autonomia'を聴けばわかる。

 

ちょっと寂しい? ような気がしないでもないけど、ぜんぜん普通のひとにも普通に薦められる、といえなくもない、感じの一枚。

物足りなくなったらHypnotizedを聴けばいいしね。

 

THE POLITICS OF ENVY

THE POLITICS OF ENVY

  • アーティスト: Mark Stewart
  • 出版社/メーカー: Victor
  • 発売日: 2017/01/16
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

メール取ってきて振り分けるならfdm

tech

大量のメールを効率よく処理するには、メールの自動振り分け処理は欠かせません。以前はこの振り分けを、クライアントのMUA (Mail.app) で実行してました。やっぱり設定が簡単だからね。

でもこのやりかただと、Mail.appが稼働しているマシンが動いていないとメール振り分けも行われません。そもそもメール振り分け自体がメール到着と別のタイミングで行われてしまいます。別のホストやメールソフトからメールを読んでいると、いまいちキモいです。

(私は自分用マシンにimap4サーバをたてて、メールはそこに届き、そこに格納されるようにしています。この場合メールソフトの役割は「imap4サーバに整理蓄積されているメール群を読み書きする道具」です)

やっぱりサーバ側で振り分けを実行するか… と思ったのだが、どのツールを使って振り分けしようかなと調べました。

そもそも親メールサーバから俺メールサーバまでメールをPOP3で取得する部分

  • もともとfdmを使っている
  • この手のソフトはfetchmailが有名だが、ソ連が崩壊したいま、fetchmailは無いでしょう。戦後ですよもう

俺メールサーバのなかでメールを振り分ける処理

  • この手のソフトはfetchmailが有名だが、東西ドイツが統一されたいま、procmailは無いでしょう。21世紀ですよもう.
  • Sieveという抽象化されたメール振り分けルール記述言語があり、Dovecot imapd用の実装もある。ThunderbirdみたいなMUAからSieve設定をいじるためのプラグインもあるようだ。
    筋が良さそうだけど、手元の環境 (squeezeなDebian GNU/Linux) にリーズナブルなコストで導入するのは面倒そうだったので、試すのは20分で引き返してやめた. 僕がやりたいのは忙しい業務の最適化であって、ホストいじり遊びではないのだ。
  • ほかにも、高林哲さんが書いたlispっぽい振り分け記述のやつとかあったと思うけど、fdmがそもそも振り分け機能を含んでいることに今さら気づいたので、これを使ってみる。fdm自体がまだまだ知られていないようなのでもったいないこともあるし。

いろいろ試し、fdmで振り分け生活するのも悪くなかったのでご紹介。結果として下の図のような構成になりました。

(OmniGraffle file)

  • 会社のメールサーバがあります。ここからはpop3でしかメールを取得できません。21世(ry
  • 僕個人のメールサーバもあります(社内に)。ここでfdmを動かし、会社のメールサーバからメールを取得し、振り分ける処理をします。
  • メールの振り分け先は、僕のメールサーバにあるMaildirです。具体的には ~/Maildir 以下にあるただのUNIXディレクトリ構造です。
  • 僕のMaildir以下にある、振り分けられたメールボックス群へのメール読み書きアクセスはdovecot imapdが提供しています。
  • 僕はノートPCやデスクトップPCで、好きなメールソフトを使って、imap4経由でこれらメールボックスを好きなように読み書きします。

fdmって何

fdmは、いろんな方法でメールを取ってきて、ルールに従ってあれこれ処理するもの。つまりfetchmailとprocmailを合体させてモダンに(マシに?)したようなツール。

pop3 (pop3s), imap4 (imap4s) からメールを取ってこれる。これらはssh tunnelをかまして取って来いという指定もできる。

あるいは、fdmのstdinに新規メールを流し込む運用もできる。

既存のMaildirやmboxを入力として処理することもできるので、溜まった大量のメールに対してルール処理をバッチで流すといったこともできる。

nntpでnetnewsも取ってこれるけど、さすがに年号が平成にかわったいま、コレは要らないよね…

fdmの設定

いろいろこまごまできるけど、詳しくはhttp://fdm.sourceforge.net/を見てください。

設定ファイルは、ホスト全体に施すなら/etc/fdm.confに書く。ユーザごとの設定なら~/.fdm.confが標準の場所だ。何にせよfdm -f [config_file]で好きな設定ファイルを参照できるのはUNIX流儀のとおり。

メールを取ってくる設定

例えば定礎株式会社の社員が社内メールサーバからpop3で取ってくる設定はこんな感じ

account "teiso"
pop3 server "mail.intra.example.co.jp"
user "andy.smith"
pass "FooBarMoge"

キーワード間に空白や改行入れるのは好きにやっていい。
インデントしてるのは単に見やすさのためだけです。
なので上の設定は下のように書いても同じ。

account "teiso" pop3 server "mail.intra.example.co.jp" user "andy.smith" pass "FooBarMoge"

文ごとの区切りは特にない。単にパーサが満足するまでトークンを食べていってるタイプみたい。設定ファイルの中にパスワードをべた書きする設計は、いかにもイケてないですね。危なくてダサいです。少なくともchmod 600 ~/.fdm.confは必ずやっておいてください。

このようなアカウント設定は複数書いても大丈夫。特定のアカウント設定だけ実行したいならfdm -a teisoとして指定。複数あったら、頭から順に実行されます。逆に、勝手に実行されたくないもの(陽に示したときだけ実行してほしいもの)は、account "名前"の後にdisabledを付けてください。

メールを振り分ける設定

簡単な実例

match "^From: .*@itunes\\.com" in headers
or "^From: .*rakuten-bank\\.co\\.jp" in headers
or "^From: au-ryokin-monthly" in headers
or "^From: .*atu@mail\\.uccard\\.co\\.jp" in headers
maildir "%h/Maildir/.dealings"

matchで、これから振り分けルールを書くよという宣言. 特定のアカウント処理のときだけ動いてほしいルールの場合は、match account "アカウント名"としてください。

マッチングルールはregexpで書けます。PCRE (Perl Compatible Regular Expressions, 要するにPerlの正規表現を切りだしたライブラリ) を利用するようビルドされてたらPCREを使えます。リテラルエスケープはバックスラッシュ2つです。

in headers はメールヘッダだけナメる指定。お察しの通り、in body もあります。どっちも無ければメール全体をなめます。

orじゃなくてandも書けます。ルールは左から順に評価。
orやandの直後にnotと書けば論理反転。
で、(一連の)条件判断のあとに出てくるmaildirという部分が、具体的にどうせよというアクションです。この場合は指定のMaildirにメールを格納せよってことですね。

ここではホームディレクトリの Maildir/.dealings って Maildir に格納せよと指定してます。ここは実際にあなたのサーバのMaildir以下に降りていって、振り分けたいIMAP4フォルダの実際のディレクトリ名を確認してください。imapdの種別と設定によりますが、フォルダ名に日本語を使ってる場合、実際のpathは、あの糞なutf7エンコーディングになってるかもしれません。

アクションには他にも mbox (mboxに格納せよ), drop (ステ), keep (何もせずcontinue的), pipe (次に指定するshell commandsにパイプ), exec などあります。rewrite, add-header, remove-header みたいに、メール内容を料理して次のアクションにつなげていくためのアクションもあります。

いろいろとmatchルールを書いていったら、最後はmatch allで締めるのが一般的でしょう。あらゆる場合にマッチする、つまりdefaultルールです。例えばこんなふうに:

match all
action maildir "%h/Maildir"

定数

上の例に

maildir "%h/Maildir/.dealings"

とありましたが、この%hには、あなたの home directoryが入ってます。
他にも必要そうなものは一通り定義されてます。http://fdm.sourceforge.net/参照。

変数

上の振り分けルールは、実際には以下のように変数も使って書いています。

$maildir = "%h/Maildir"

action "dealings" maildir "${maildir}/.dealings"

match "^From: .*@itunes\\.com" in headers
or "^From: .*rakuten-bank\\.co\\.jp" in headers
or "^From: au-ryokin-monthly" in headers
or "^From: .*atu@mail\\.uccard\\.co\\.jp" in headers
action "dealings"

perlみたいに、$をシジルに使って変数つかえます。

変数参照は "${variable_name}" のように。

で、アクション自体の定義を変数に入れちゃって、それをaction "action_name"として呼び出すこともできます。

日本語サブジェクトへのマッチ

電子メールの日本語Subjectは何らかのMIMEエンコードがなされて届くのが正しく、fdmはエンコードされたママの状態でmatch処理を行うので、そのままでは日本語題名の一部をルールに書いても無意味です。
たとえば「【日報】」を題名の一部に含んでいるメールをdaily-reportフォルダに振り分けたい場合は、以下のようにしてください。nkf 1.9以降が必要です。

match pipe "grep '^Subject: ' | nkf -w | grep '【日報】' " returns ( 0, )
action maildir "${maildir}/.daily-report"

メールの転送

メール振り分けルールでは、他のメールアドレスへの転送を書きたいこともあるでしょう。こんな感じで。

match all
action >smtp server "localhost" to "andy@example.com"

ただしfdmが稼働しているホスト (localhost) で、インターネットにきちんとメールが出て行くようMTAが設定されているのが条件です。さもなくば、きちんとsmtpを受け取って処理してくれるホストを指定してください。

上の例では、とにかくなんだろうが転送しちゃってますが、さすがにこれだとエラーメールのループとかがおっかないので、せめて以下みたいにMAILER-DAEMONからのメールは転送しないとか書いてあげましょう。X-Loopとか見るのもいいですね。

actionの最後にcontinueと書いてあるのは、さらに以下の処理にも移るってことですね。つまり上の例だと「andy@example.comに転送」、下の例なら「andy@example.comに『も』転送」です。.procmailrcでいう「:0 c」ですね。

match not "^From: .*MAILER-DAEMON" in headers
action smtp server "localhost" to "andy@example.com" continue

fdmの起動

fdmはパラメータなしで起動しても何もしません。通常はfdm fetchとして起動します。

まずは-nで、実際の動作はさせずdry-runで様子を見たり、-vでverboseな動作を見たりするのがおすすめです。-vは-vvとか-vvvなど、v大盛りほどverboseになるのもUNIX流儀どおりです。

実際にはfdmは手で動かさず、crontabに入れたり~/.forwardに入れたりしてのバッチ処理になるでしょう。このような場合、エラーが出ても闇に消えてしまうとせつないので、-l オプションを付けましょう。エラーはsyslogに投げられます。

.forwardから起動する場合

~/.forwardからfdmを起動する場合、つまりメール取得機能は使わず振り分け機能だけ使う場合は以下のようにします。

結局パイプ経由で食わせることになるので、~/.forwardはこんなしときます。-l はログをsyslogに投げる, -a は明示的に「stdinという名称のアカウント処理」のみ実行, fetchはfetch処理モードとして実行(やや直感と違いますが), です。

"| fdm -l -a stdin fetch"

~/.fdm.conf は以下の感じで。

まずstdinという名称で, stdinからの処理を受けるアカウント定義をしておきます。ただのstdinなので、ユーザ名とかパスワードは要りません。他のアカウント定義と混ざって実行されても意味ないので、disabledも付けておきましょう。

account "stdin" disabled stdin

あとはルール定義を好きなだけ並べていきます。これであの、そびえたつクソみたいな.procmailrcを捨てられます。おめでとう!

さらに

ざっくりした全体の流れはこんなところです。詳しくはhttp://fdm.sourceforge.net/を見てください。さらに進むなら、毛深くガッツリと設定された例が http://ft.bewatermyfriend.org/comp/fdm/fdm.conf.html にあります。というかこの2例ぐらいしか説明見たことないんで、みなさんも知見があれば書いて僕におしえてください。

ケータイメアド利用者が多い場合のfmlの設定

tech

メンバーの多くがケータイメアドであるところのメーリングリストを急に運用することになった。

こういう場合は、餅は餅屋で「らくらく連絡網」(http://www.ra9.jp/) とか使った方が良いんだけど、僕はすでにra9.jpのMLを利用していて、かつ「複数団体」(要するに複数のML)を作る方法がよくわからなかったので、見送った。

(その後、複数団体を作って運用するには、ログインする前のログイン画面から「新しい団体をつくる」に行けばいいらしいことが分かった。ちょっと盲点だった…)

ケータイメアドは、キャリアごとに様々な迷惑メール設定があり、しかも利用者(つまり、MLに入れていただいたけど届かないんです、とおっしゃるみなさん)にはその設定方法がよくわからないことが多いという、ML運用者泣かせのターゲット.

このなかで「差出人をメーリングリストのアカウント名に変更したい」なら, 【fml-help:00472】のこれ。

http://www.fml.org/fml/Japanese/hook_collection/header_rewrite.html#Anchor2のとおりなんですが、これだけだと何をどうしていいか分からないかもなので。

単にヘッダの From: を ML 宛てに書き替えるのであれば以下のフックを追加。

具体的には /var/spool/ml/そのMLの名前/cf のお尻に追加します。これはperlにパースされるファイルです。


LOCAL_CONFIG

#__MAKEFML_LOCAL_CONFIG__
# configured by /usr/share/fml/makefml on Mon, 28 Mar 2011 20:33:16 
# *** DO NOT EDIT MANUALLY THIS BLOCK!!! ***
#__END_OF_MAKEFML_LOCAL_CONFIG__

# YOU CAN EDIT MANUALLY AFTER HERE.

YOU CAN EDIT MANUALLY AFTER HEREとあるので、この先に以下を追加。


$SMTP_OPEN_HOOK = q%
 $Envelope{'fh:from:'} = $MAIL_LIST;
%;

で、cfをいじっただけでは有効になりません。このcfというファイルは、config.phの生成元ソースです。

実際に設定を有効にするには、 makefml config MLの名前 として、特に何も追加設定せず正常終了させれば、ファイル生成が行われて設定が有効になります。

YAPC::Asia Tokyo 2012設営・前夜祭

tech

そんなわけで、今年もYAPC::Asia Tokyo 2012に、運営側として参加です。
(去年はこちら: YAPC::Asia Tokyo 2011)

YAPC::Asia Tokyo 2011

今年の会場は、本郷の東京大学。構内にある東京大学伊藤国際学術研究センターです。まだできたばかりのきれいで洒落た建物です。

きょう2012.9.27は設営作業。会社でもろもろ用をすませ、会場に貸し出すプロジェクターをトラックに積み込んだら僕も本郷へ。

まずは腹ごしらえ。
もう本郷の東大ってぐらいなもので、安田講堂へ。

その安田講堂の手前から地下に潜っていくと東京大学中央食堂です。
なんかエントランスからして未来的というか、ドイツ戦前バウハウスの校舎と昔の上野駅東北本線ホームがあわさったようなテイストです。

学食だけあって、栄養バランスよさそうで、しかも安い!
しかも、中央食堂名物「赤門ラーメン」とかあるじゃないですか!

ならびます。

これが赤門ラーメン。汁なし。
でも、あんと麺のあいだには、たっぷりとモヤシのレイヤが層をなしています。
牧さんと一緒にくいましたが、かなり多かった。はらいっぱい…

さて、今日は一部の設営だけ行います。
明日LT-thonが行われる予定のスペース。

理事、ボランティアスタッフ集めてのブリーフィング。
後光が射しています。気のせいだと思います。

恒例の、まずは集合写真!

さらに恒例の、ノベルティ袋詰めパイプライン作業をスタンバイ。
ことしもzigorouさんによるスーパースケイラパイプラインが光りました。

東大構内は基本的に禁煙ですが、喫煙所も適宜用意されています。東京大学 本郷キャンパス 共用喫煙所マップ(pdf)がわかりやすいです。というか、単に本郷東大のマップとして便利なので、iPhoneだったらGoodreaderとかで読み込んでおくのがおすすめです。

YAPC会場(伊藤国際学術研究センター)からは、外にでてすぐ北側隣にある建物(赤門総合研究棟)のちょうど裏側(北側)にあります。写真のように、すごいひっそりと隠れキャラのように設置してあるので、うまいこと見つけてください。

前に赤いBMW Z3が止まっているので、目印にしてください。明日は止まってないかもしれません!

そんなわけで設営完了。前夜祭、そして明日2012.9.28からのYAPC::Asia Tokyo 2012初日を楽しみにお待ちしています!

嵐山

travel

嵐山の宿をはやめに起きて、大浴場で朝から温泉にたっぷり。
チェックアウトして、やっとこさ嵐山の風景をみる。

この形式のトヨエースを見るのなんて30年ぶりぐらいだ。

昨晩は阪急のほうの嵐山駅から夜道あるいてきたのだが、きょうは京福電気鉄道のほうの嵐山駅に向かう。

しかし川を挟んで距離も高低差もあり、連携もしてないふたつの駅が同一名称というのは、いったいどうなっておるのか。京都は町の名称もみなてんでばらばら。歴史を残そうという気持ちもわかるが、メリットとデメリットが滅茶苦茶である。iPhone 5とかiOS 6の地図が狂った、どころの騒ぎではない。次は石原慎太郎あたりに京都府知事をさせて、すべて整地させリナンバしてみてもいいかもしれない。三十三間堂とか清水寺みたいにステキだなと思ったところもあるのだが、あえてこの地域の良さを感じてみよう、という無理した気持ちもすこしあったかも。なんか京都って苦手である。

先月も京都に来たけど、インター下りてラーメン食って、またインター乗って、50分程度しか滞在しなかった。ラーメン屋以上の関係はお前とは作りたくないよ、へへへ。という感じである。たぶん中二病なのであろう。

そんなわけで、京福電気鉄道の嵐山駅は、駅のホームに足湯があるのである。
昼前の時間だとさすがに足を漬けている美女とかはいなかった。

可愛い電気車両がくる。いいね!

と、乗ったのはいいけど、iPhoneの乗換ルート案内をよくみたら、たった一駅で、降りて歩いてJRに乗り換えなのであった。歩く距離もそこそこあり、これならそもそも宿からこのJR嵯峨嵐山駅にまっすぐ歩いてきてもよかったぐらいだ。

この駅からは、トロッコ列車というものが出ている。山陰本線の古いほうの線路を利用した観光鉄道だ。
DE10と貨車にお化粧をした、オッサンのコスプレのようなものである。これはトロッコじゃない。俺はこの商売には乗れないよ…

11時19分時点の、京都駅の新幹線の時刻表。

台風で線路に木が倒れ、山陽新幹線が2時間近く遅延していたので、大阪以西からくる列車はてんで来ない。ダイヤが大幅に乱れて、ぜんぜん時間順に来ない。

逆にいえば、こんな状態でなんとか運用してるんだから大したものだ。

そんなこととは知らず、余裕でのぞみの指定席を自動券売機で買ってしまったので、俺が乗りたい列車は岡山あたりで立ち往生。でも大阪発のただの「ひかり」はどんどん到着。

しょうがないので、「みどりの窓口」の長蛇の列に並び直し、とりあえず動いてて早いやつに買い直すはめになった。

京都・寺子屋ギーク・嵐山

travel

清水五条まで電車にのり、茶屋が並ぶ狭い路地を抜けて木屋町近くの「蜃気楼」へ。

数年ぶり。 

ごはんや 蜃気楼

天井は細木で組まれた網のようなオブジェで覆われていて、真上を見上げる吹き抜けまで突き抜けている。

f:id:mrmt:20120917121315j:plain創作ランチがいい感じ。これで千円。良心的。

あとはカフェをまわりつつ仕事の準備をしつつ、おみやげものぞいたり。

よーじやってカフェもやってたんだね。もちろん化粧品や、定番のあぶらとり紙も買えます。

高島屋の1F. いまLVって草間彌生推しなんすか?

今回京都に来ていた目的は「寺子屋ギーク」という、学生のむなさん向けの新卒就職セミナー。

会場は特定非営利活動法人 京都西陣町家スタジオという、まさに京都の古い町屋をそのままインキュベーション施設とか勉強会会場に仕立てたところ。去年ぐらいにこういうところができたと知って、いつか行ってみたいなー と思っていたので、ありがたいお話です。

熱気あふれる会場に大勢の学生さん、懇親会含めていろんなお話ができました。

当日の宿は、嵐山。

到着は深夜になり、ついてはみたものの、まず嵐山って駅が複数あることに迷う。わかっちゃいたけど、時間的に遠いほうの駅に向かわざるを得なかった。

さんざん歩いて宿に到着しても、ここは健全な行楽地。町じゅう真っ暗で寝静まっています。ラーメン屋もコンビニも何もありません。宿の敷地には、それこそ「吉兆」とかあるんですけどね。

この切なさは、むかし飛行機が遅れ、ハーツのレンタカーの手配も遅れ、深夜のサンフランシスコで寝静まったシーフードレストラン街を抜け、唯一開いていたマクドナルドでhumburger, to goと言ったとき以来です。

仕方ないので、京福線のほうの嵐山駅をみてみる。

木と竹で構築された、洒落たジャポネスク。森田さんという店舗デザイナーのかたが手がけたものです。ちなみに大地真央の10個下の旦那さんね。

宇治・平等院・中村藤吉・京阪本線

travel

本当は便のいい京都市内に泊まりたかったが、3連休のせいもあるのか、宿がまったく取れなかった。数万円以上の高級なところか、数千円以下の安いところしかない。

後者のようなゲストハウスで、Japanをsightseeingしにきてるback packのガイジンさんとお話するのも面白そうけど、基本的に荷物もって出張しにきてるおっさんにはちとしんどい…

JRで南下して、宇治のビジネスホテルに投宿。

起床。せっかくなので少し観光もしてみる。
宇治といってもお茶があるんだよね、確か。ぐらいの知識しかなかった。
近所を調べ、チェックアウトして出る。

昨晩観た映画のせいか、こんなbuddist symbolをみてもdarkside of the moon!と反射的に考えてしまう。

町名表示のUJIをみると、イスラエルの短機関銃しか浮かんでこない。いやいやそうじゃなくて。

平等院の参詣路へ。まだ朝のうちだけど、夏の雲のもと、すでに結構暑い。

平等院は現在工事中らしかった。結構前からやっているらしい。

入場料を支払うとき、工事中ですよと念を押される。300円なのだが、本来は600円のところ工事中なので半額にしているらしい。

確かに工事中。

かの10円玉の裏側にモールドされている寺院の雰囲気は、半分以上は想像するしかない。darkside of the 10yen!

でも別の角度から考えてみると、木だけで組まれた工事の足場の様子もなかなか趣がある。つか奇麗。天平時代の大工さんたちは斯くして足場を組んで造り上げていったのか、と想いを馳せることもできる。満足。ジャッキー・チェンが映画のロケに使ったりするのにも好適。

そのまま順路の先には鳳翔館という博物館があり、撮影禁止だから様子は伝えられないけど、ここも含めて300円ならかなりお得。冷房も効いてるし!

ふたたび参拝路に戻る。

ちょうどカフェが開いたところなので入る。

中村藤吉 平等院店

宇治川をながめながら、ほうじ茶の生茶ゼリイ、冷たい薄茶「祥の昔」をいただく。

宇治橋。

来るときはJRだったので、新快速っぽい221系や、戸袋ナシの抹茶色103系も見ることができたが、せっかく「私鉄王国」関西に来てるので、帰りは京阪電車の宇治駅へ。やっぱりこっちのほうが施設の規模や造り、車両のクォリティもいい。

さらに京阪本線に乗り換える。この、貫通できる運転台を潰しちゃってる運用感がいいですね。

天井の、クーラー冷風をあっちこっちに回す、回転する謎の金属体もロストフューチャーでいい。これも月面裏側のナチが製造したものだと思う。

アイアン・スカイ先行上映

travel

第二次世界大戦後、月の裏側に逃げ延びていたナチが地球へ復讐にやってくる!

この、B級映画の金字塔のようなプロット。ネットで出資を募るというユニークな制作プロジェクト。

2年ぐらい前からずっと楽しみにしていた映画 Iron Sky が、ついにこの9月から映画館でかかりはじめるのだが、お台場で開催されるフィンランド映画祭 2012で先行上映されるというので、お台場のシネマメディアージュへ。

アイアン・スカイ

お台場に車以外で行くのは10年ぶりぐらい。ゆりかもめもいいね。わーい。

f:id:mrmt:20181120174155j:plain=

オープニング作品ということで満員売り切れを少し心配していたが、チケットは無事買えた。イタリアンとビールで東京湾みながらのんびり。

上映前のステージから、フィンランド大使館のかたや、今回上映される作品の監督さんからのご挨拶やインタビュー。

本作の監督ティモ・ヴオレンソラは、バンドのヴォーカルみたなノリでアゲアゲのトーク。実際にブラックメタル/インダストリアル系ノイズバンドもやってるみたいだね。→ Älymystö

フィンランド語の通訳を介して、みんな映画楽しんでくれ見てくれイェー! という盛り上げ。初めての来日とのことですが、面白かったことやご予定は? の質問に対しては、オコノミヤキ、スシ、テンプラ、カラオケ、etcとフィンランド語の通訳を介するまでもなく会場は笑いに包まれる。陽気でパワフルな男という印象。6年かけて出資を募るところから始めてこの映画を作り上げたのだから、ベンチャーのファウンダーみたいな器も含んでるよね。

もうひとり壇上にいた監督は、母国フィンランドの東側国境における戦争と平和を採り上げた、静かな苦悩と情熱を描く映画「サイレント」を撮ったかた。ご存知のとおり、フィンランドの戦後は、資本主義ではありながら外交や勢力面では親ソ側につくという苦しいバランスの上に苦労して主体を確保してきた国(いわゆる「フィンランド化」)。同じ戦争を描いた映画でありながらこうも違うものか。

物腰や口調はすこぶる地味でおとなしく朴訥にすこしずつしゃべる人で、まさにフィンランドのカウリスマキ監督とかの系譜。小津とか語らせたら静かにゆっくりいつまでも止まらなそうな感じ。日本映画では特に「おくりびと」「火垂るの墓」をレスペクトしています、初来日なのでさっそくジブリ美術館にいきました、と、さっきのロック監督男とは180度違って、スシ・テンプラ・カラオケ性がまったくない。たいへん好対照でおもしろい。

さてお待ちかね「アイアン・スカイ」上映。

人物造形とか伏線とかもうちょい詰めてあればよかったのになー とは思ったのだけれど、まあまあお勧め。映画ずきには「博士の異常な愛情」「スター・トレック」あたりのネタはさらにおいしいね。

どうやって月面に脱出できたのか、どうやって月の裏側であんな設備を構築できたのか、月からニュー・ヨーク郊外にさくっと到着しちゃってるんですけど! といったあたりは一切説明は無しでスルーしてるけど、ここは割り切りが正解。理屈つけだすとキリがないからね。

「チーム★アメリカ/ワールドポリス」とか好きなかたにはぜひ。

夕方から「のぞみ」で京都へ移動。京都に自分の車以外で来たの生まれてはじめて。

新福菜館で中華そばとやきめし。先月も来たばっかなんだけどね。

エビータ

movie

京都に向かうのぞみ51号の車内で、DVDで鑑賞。

二流女優からアルゼンチンのペロン大統領夫人にのし上がり、政治に割って入って女性と貧民優遇政策をお金ばらまきで実施し、崇拝と批判を共にした女性エヴァ・ペロンのお話。

が、見てみたら、これほぼ純粋にミュージカル映画でした。ひたすら歌って歌っての進行。そもそも「エビータ」というと劇団四季も演る著名なミュージカルらしいのですね。マドンナはよく演っていたと思うけど、僕はミュージカルは生理的にまったくダメなんです。7分めあたりでギブアップ。ごめんなさい。