アイアン・スカイ先行上映

第二次世界大戦後、月の裏側に逃げ延びていたナチが地球へ復讐にやってくる!

この、B級映画の金字塔のようなプロット。ネットで出資を募るというユニークな制作プロジェクト。

2年ぐらい前からずっと楽しみにしていた映画 Iron Sky が、ついにこの9月から映画館でかかりはじめるのだが、お台場で開催されるフィンランド映画祭 2012で先行上映されるというので、お台場のシネマメディアージュへ。

アイアン・スカイ

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お台場に車以外で行くのは10年ぶりぐらい。ゆりかもめもいいね。わーい。

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オープニング作品ということで満員売り切れを少し心配していたが、チケットは無事買えた。イタリアンとビールで東京湾みながらのんびり。

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上映前のステージから、フィンランド大使館のかたや、今回上映される作品の監督さんからのご挨拶やインタビュー。

本作の監督ティモ・ヴオレンソラは、バンドのヴォーカルみたなノリでアゲアゲのトーク。実際にブラックメタル/インダストリアル系ノイズバンドもやってるみたいだね。→ Älymystö

フィンランド語の通訳を介して、みんな映画楽しんでくれ見てくれイェー! という盛り上げ。初めての来日とのことですが、面白かったことやご予定は? の質問に対しては、オコノミヤキ、スシ、テンプラ、カラオケ、etcとフィンランド語の通訳を介するまでもなく会場は笑いに包まれる。陽気でパワフルな男という印象。6年かけて出資を募るところから始めてこの映画を作り上げたのだから、ベンチャーのファウンダーみたいな器も含んでるよね。

もうひとり壇上にいた監督は、母国フィンランドの東側国境における戦争と平和を採り上げた、静かな苦悩と情熱を描く映画「サイレント」を撮ったかた。ご存知のとおり、フィンランドの戦後は、資本主義ではありながら外交や勢力面では親ソ側につくという苦しいバランスの上に苦労して主体を確保してきた国(いわゆる「フィンランド化」)。同じ戦争を描いた映画でありながらこうも違うものか。

物腰や口調はすこぶる地味でおとなしく朴訥にすこしずつしゃべる人で、まさにフィンランドのカウリスマキ監督とかの系譜。小津とか語らせたら静かにゆっくりいつまでも止まらなそうな感じ。日本映画では特に「おくりびと」「火垂るの墓」をレスペクトしています、初来日なのでさっそくジブリ美術館にいきました、と、さっきのロック監督男とは180度違って、スシ・テンプラ・カラオケ性がまったくない。たいへん好対照でおもしろい。

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さてお待ちかね「アイアン・スカイ」上映。

人物造形とか伏線とかもうちょい詰めてあればよかったのになー とは思ったのだけれど、まあまあお勧め。映画ずきには「博士の異常な愛情」「スター・トレック」あたりのネタはさらにおいしいね。

どうやって月面に脱出できたのか、どうやって月の裏側であんな設備を構築できたのか、月からニュー・ヨーク郊外にさくっと到着しちゃってるんですけど! といったあたりは一切説明は無しでスルーしてるけど、ここは割り切りが正解。理屈つけだすとキリがないからね。

「チーム★アメリカ/ワールドポリス」とか好きなかたにはぜひ。

夕方から「のぞみ」で京都へ移動。京都に自分の車以外で来たの生まれてはじめて。

新福菜館で中華そばとやきめし。先月も来たばっかなんだけどね。

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