「運転」―アシモからジャンボジェットまで / 下野 康史

tech

kmutoさんのところで知った本。NAVIに連載されていた、とにかくいろんな「ノリモノ」の運転についてのルポルタージュ。あかるくのびのびと書かれていて、軽く読めて、面白い。上野(カバタ)さんはたのしいライターです。

もしさらに、ノリモノの「モノ造り」について、もっと切り込んで、執念で、入念に、情念をこめて拘ったルポルタージュを読みたい向きには、福野礼一郎の「クルマはかくして作られる」シリーズをおすすめしたい。「プロジェクトX」と「ゆきゆきて神軍」を足して、瀟洒な香りが立ちこめてくるまでオタクの炎で煮詰めたような逸品です。自分でいっていて意味がわからないな。

Power Push @ Naked Loft

music

蛯名煎/フクイコウダイ(ドカンズ)/DOG FOOD/吹雪ユキエ
小屋でアコースティックの力を見るのも面白かった。
はじめて見たなかでは、蛯名煎というひとが不思議に屈折した感じでよかった。
きょうはさすがにそのあと3人で話をする時間はなかったが、新しいことができそうな気が若干していて、ちょっとふつふつと面白い。

Extreme Trainrider

diary

ザイーガで見つけたネタですが。
すごい。衝撃。そして、せつない。

YouTube元ネタページのほうにいろいろ書いてありますが、ドイツ国鉄のICEは 330km/h 出る列車です。

あまり説明してしまうとネタバレというかなんですが、最後のルケーミア (leukemia) という単語の意味がわからない人はYahoo!辞書 - leukaemiaで、どうぞ。

芸人 その世界 / 永 六輔

book

おおむかし高校生のころ、古本屋の100円棚で買って読んで、割と最近買い直した一冊。「あとがき」が、2005年付けの新しいもので追記されている。内容も微妙に更新されているところがある。

芸人 その世界 (岩波現代文庫)

芸人 その世界 (岩波現代文庫)

  • 作者:永 六輔
  • 岩波書店
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芸人の世界の、伝え書きや逸話といったフラグメントをいっぱい収録した本。そこから、「面白うて、やがて悲しき」その世界がひたひたと伝わってくるところがとてもよい、一種のドキュメンタリー。

キレイゴトではない、芸というものの卑しさと分泌性を少しずつ浮き彫りにしていっているのも、この本のセンスのよいところだ。日本神話のウズメノミコトのころから、海彦・山彦のむかしから、「芸能」、つまり「芸」、つまりパフォーマンスとは、社会の下、最下層に権力と民衆によって位置づけられてきた。

いまさらそれをどうこういってもある意味しかたはない。「芸」をみていただく、というのは、自分を切り売りしているわけで、つまり相手はお客様であって、その下にくだるのは仕方が無い。

この「自分の芸を切り売り」というのは大事なファクターで、たとえば普通にサラリーマンをやっていてさえそうである。ただサラリーマンといった生活方法は非常に一般的なので、さほどはその「はずかしさ」が見えない。あるいは皆必死ではずかしさを覆っている。

そうではなく、自分の文や詩や歌や曲を、人様に買っていただいて、お金をいただくということになると、生身の自分の感性や分泌物とひきかえに人様からお金をいただくという、切り売り感が非常にあからさまなので、はずかしい。ただしその「はずかしさ」を乗り越えないと何もはじまらない。あるいは、恥ずかしさを乗り越えられないなら、それはそれで心の引き出しのなかに貯めていき、そこからまた別の芸の面白さが出るなら、それはそれで良いと思う。

「趣味で音楽をやって、学園祭でうけました」というところから次のステップにいくには、ここを通らないとならない。自主制作のテープやレコードをレコード屋に自分で卸し、集金してまわって、受け取り伝票の書き方ひとつ、レジのバイトの兄ちゃんに蔑まれながら教えてもらう、この「河原乞食」の状態、僕は「河原者」なんだという意識、ここを通過したり、ここが出発点になっていないと、やっぱりどうも人と本気で音楽とかそういう話をするスイッチは入らないもので、こういう感覚を共有できる仲間・友人はそうはいないものだ。

「河原乞食」ということばは、俗にいう「差別用語」にカテゴライズされているようだが、差別用語という定義自体がナンセンス、というのはさておき、芸の世界は差別の世界そのものでもあるということと、そこをクールかつ興味深く観察する姿勢が、永六輔の真骨頂のひとつでもあると思う。同氏はダークサイドも含めて文化を見つめる観察者・報告者であって、単にニコニコしたアメの宣伝のおじさんではありませんよ。

あとがきから:

「逆差別」という言葉があって、行政が主催した差別問題の集会に行くと、主催者から「天皇制に触れないでください」とよく言われます。しかし、天皇も同じことで、差別されている側として捉えた方がよい。天皇制があるから人々が差別されているんじゃなくて、天皇の側も国民から差別されているという捉え方のほうが、ストンと落ちるんですよ。

芸能史に興味があったり、人文学的にこのへんにピンとくるかたには、相当おすすめの一冊。

ちなみに、最近おっと思った「芸人」のみなさん:
リアルタイム砂絵のおねえさん
10分で仕上げる超高速絵画技法

首都圏外郭放水路 〜彩龍の川〜 一般公開

diarytechtravel

首都圏外郭放水路 〜彩龍の川〜 の一般公開にいってきた。

高速で浦和ICまでいって、16号で春日部のほうへ。覚えているかぎり、春日部というところに接近するのは生まれてはじめてだ。市の広報施設みたいなところの駐車場にとめて、そこから無料マイクロバスで現場へ。

かの有名な調圧水槽と、その中身をガスタービンエンジンで川に排出する設備があるところ。地上においてあるのは、地下水路トンネルを掘ったシールドのさきっぽのピット。

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階段をひたすらおりていく。

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キター。これかー

サンシャイン60ビルひとつ分の容量だそうです。

ガスタービンエンジン二基による排出速度は、毎秒、25メートルプール一杯分。

キャットウォークの上のあたりから見下ろしたところ。

上にあるPR施設。なんかポケモン的な解説アニメが流れていて、なんか映像とかキャラクタ設定とか凝りすぎていて、いっぱい出てくる水の精だの地中を掘るクリーチャーだのあれだのこれだのの解説とかキャラクターの描き分けに映写時間のほとんどが費やされているというヘンなものだったので、こういうヘンなものが好きなかたはぜひ。

大宮のAEONで買い物して帰宅。

The Telephone Call / vodafone V601N

music

必要あってちょっといじっていたのだが、内蔵メロディに、スティービー・ワンダーの Isn't She Lovelyはともかく、CardigansのCarnivalが入っていて、ちょっとセンスがいい。

というか本題は、なんとKraftwerkのThe Telephone Callが入っていたのだった。ケータイの着メロにThe Telephone Callというのはベタで面白いし、しかしこの曲って相手に電話がつながらないという歌なので、アイロニーでもあるじゃんか。(YazooのBad Connectionとかもいいかも)まあvodafoneだからそれで正しいのか。

演奏は、単に音声データがべたっと入っているのではなく、どうもきちんと打ち込みで、しかしドラムもリード音など音色それぞれ、なかなかイイ音を使って・入れてある。The number you have reached has been disconnected.のおねえさんのサンプリングヴォイスも、似た感じで入れてある。クラフトワークを打ち込みでやったらマッチするのは当たり前だが、いままで数々のKraftwerkのミックスやらカバーやら聴いてきた人間からしても、ちょっと乙な小品だった。

Vodafone V601N 

Blue Potential / Jeff Mills

music

フランスにある太古の水道の遺跡のまえで、深夜に繰り広げられる、鬼才DJ Jeff Millsと、モンペリエ国立管弦楽団とのコラボ。つまり、ジェフ・ミルズが、フル・オーケストラを従えてやったライブ。

ジェフ・ミルズ ライヴ-ブルー・ポテンシャル [DVD]

ジェフ・ミルズ ライヴ-ブルー・ポテンシャル [DVD]

  • 出版社/メーカー: ナウオンメディア(株)
  • 発売日: 2006/04/14
  • メディア: CD
  • クリック: 26回
 
Blue Potential - Live with Montpelier Philharmonic Orchestra

Blue Potential - Live with Montpelier Philharmonic Orchestra

  • アーティスト: Jeff Mills
  • 出版社/メーカー: UWe SARL
  • 発売日: 2006/06/30
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

まさか人間集団のフルオケを回したりテクニクスSL-1200に載せたりA-Bフェーダーでカマしたりするわけにはいかず、Jeff Millsは、コンダクターのブースで、ミックス・コンソールとRoland TR-909だけをほぼ武器に、勝負している。

場所がかっこいいのもあるし、アートというか前衛に攻撃をしかけようという意気がすばらしい。モンペリエ国立管弦楽団も、アラン・アルティノグリュという指揮者とかとてもいい感じ。なにしろオーケストラ・ヒットとか、ほんとにオーケストラのヒットですから。

また、DJだけあって、ループ系の曲が多いミルズのレパートリーを生オーケストラでやると、まさに「ミニマル・ミュージック」の祖先に帰っている感じもあって、つまりフィリップ・グラスとか古き良き現代音楽のテイストもしてくるという。
The Bells とか演奏してるのをみると、キターとおもいつつ、なんか大変そうだなとも思いますが。
とにかく、紹介ページに動画のさわりがあるのでお前ら見てみなさい。ちょっと涙ぐんでしまうレベルのかっこよさです。

実験とは未知の領域に略奪を仕掛けることであり、その略奪のあとで、初めてはっきり理解されるものである。
前衛とは文字通り最前線に進出することである。
(アンドレ・ブルトン…だっけ?)

Taraf de Haïdouks / Taraf de Haïdouks

music

会社のSさんから。なんか満を持して貸してくれたのだが、これはよかった。ルーマニアのジプシーのバンド。

哀愁の… なんて形容は吹っ飛ばすほど本気でぶつかって演奏してくる気合い。2曲目の Rustem とか、倍速インダストリアルってなぐらい、全盛期のノイバウテンもちょっと道をあけるほどに打楽器も弦楽器もガンガン気合いでどんどん前に出てくる音のすごさで、しかも早い!

オーディオの音質とかにはそうこだわらないほうなのだが、このアルバムだけは、すごいアンプとすごいエンクロージァで、演奏の空気が心の臓にがつがつぶつかってくる状態で聴いてみたい。こいつはぜひライブで体験してみたい連中だ。相当おすすめ。 

Taraf De Haidouks

Taraf De Haidouks

  • アーティスト: Taraf De Haidouks
  • 出版社/メーカー: Nonesuch
  • 発売日: 1999/03/31
  • メディア: CD