Synthesizer / Information Society

music

The Human League を90年代にパワフルに再実装したようなユニットとして愛聴していた Information Society.なんとUSのミネアポリス勢なんですね。3rd albumのPeace & Love Inc.とかもよかったけど(あー IBM-PC が大好きだ〜 というラブソング(?)Where Would I Be Without IBM とか、しょうもなくて良い)そのあと解散していたとは知らなかった。

しかし割と最近再結成して、おととし出ていたアルバムがこのSynthesizer.
いわゆるエレポップ、シンセポップを聴きたい、という方にはまあまあおすすめ。Baby Just Wants は、80年代の Human League だの ABBA だの、を再解釈した往年最盛期の Information Society (INSOC) の、さらなる再解釈または復活という感じで、ああまさに、はいはい、こういうの。という雰囲気。
つづく Back In The Day もそうだけど、ちょっとデジロックというか、日本でいうと中田ヤスタカぎみな、矩形波シンセベースがHPFとかBPFな感じもあり、capsule の FRUITS CLiPPER あたりが好きなひとならいけるのでは。
あとは同じく、80年代〜90年代〜00年代を振り返るエレクトリック・ポップ博覧会という勢いでアルバムはすすみ、最後は Kraftwerk の Expo 2000 へのオマージュみたいなSynthesizer (曲名です) で締める。

というわけで、その筋のかたにはまあまあ佳作ですよ。

Movement / New Order

music

相手をえらんで、必聴盤。
ご存知のとおり、ついにUSツアーに出るという前日にヴォーカルのIan Curtisが首を吊って自殺して、残されたメンバーで結成されたのがNew Order.の、ファースト・アルバム。

1曲めのDreams Never Endは、どうしちゃったんだろうというぐらい明るい。ヴォーカルはなんとフッキー。バーナードのギターもからりと爽やか。The Cure の名曲 In Between Days はこの曲をレスペクトして書いたものですとRobert Smith が語っていたぐらい。 (ということは、In Between Days のアンサーソングとかいっている Friday I'm In Loveは Dreams Never End の孫にあたる曲なのだろう)

さて。1曲目はあかるくて分かりやすかった。問題はそこから。2曲め Truth は、やや白日に差す非日常の陰鬱という雰囲気が増してくる。イントロからPeter Hookのベースのリフに、冬の外気のように刺す冷たいシンセ、まさに Joy Division の亡霊がふらふらと立ち上がってくる。
地味だけどシュールな音の構成は、まさにMartin Hannettの仕事そのもの。コード2つしかないし。しかしこの、延々とやってる感じが、実によい。次の Senses も、次第に構成がこわれてきて延々としてきてよい。

というか、基本的に「AメロBメロサビAメロBメロ大サビうんぬん」みたいな商業的曲構成なんかくそくらえファックという、その根性がマーティン・ハネットのプロデュースと相まって、実に良い。万人にはおすすめできないが、相手を選んで通ってほしい、愛想も良くないが食べなれるとたまらない煮込みの店とかそういう感じだろうか。

Core Memory - ヴィンテージコンピュータの美

book

San JoseにあるComputer History Museumは一生に一回は絶対に行くべき。(まえにいったとき)

そんなCHMの所蔵品を、美しくポップに一冊にまとめた本。コーヒーでも飲みながらめくっていくと、人生が豊かになります。  

Core Memory ―ヴィンテージコンピュータの美

Core Memory ―ヴィンテージコンピュータの美

  • 作者: John Alderman,Mark Richards,鴨澤眞夫
  • 出版社/メーカー: オライリー・ジャパン
  • 発売日: 2008/02/26
  • メディア: 大型本
  • 購入: 2人 クリック: 139回
 

Googleブック検索で雰囲気をお楽しみあれ。
http://books.google.co.jp/books?id=WBslW5AxUNoC

CG45+(プラス) - 自動車少年が帰ってきた!

book

CG (Car Graphics) 創刊45周年記念の別冊。小林彰太郎、ポール・フレール、大川愁、熊倉重春(クマさん)、吉田匠、田辺憲一、下野康史(カバタさん)、などなどみなさんの記事でふりかえる的。それなりにCG読んできた人間にはもろもろなつかしい一冊なので、一種のご祝儀として買っておくのがよいだろう。
逆に上記の名前と顔が一致しない人はたぶん買ってもよくわからないだろう。

あと三本和彦、山口京一と小林エディターの対談は、とくに三本さんが、往年のプチブル左翼っぽい、NAVIぎみな味わいをかもしだしていて滋味深い。

というわけで往年のCG読者にはおすすめ。otherwise, 1分立ち読みしてみて、よくわからなかったらスルーでOK.

CG 45 plus―自動車少年が帰ってきた! (別冊CG)

CG 45 plus―自動車少年が帰ってきた! (別冊CG)

  • 出版社/メーカー: 二玄社
  • 発売日: 2008/03
  • メディア: ムック
  • クリック: 1回
 

DIGITAL RETRO

book

Altair 8800など、パーソナルコンピュータの草創期から16ビット時代の幕開けぐらいまでの各機種を、きれいな写真とエディトリアルで見ていける一冊。
お茶かコーヒーでもいただきながら、ぱらぱらと見るとよし。カー・グラフィックの別冊もの、のパソコン版。みたいな。

特に、視点がUSやヨーロッパに向いているので、AcornとかBBCコンピュータとかタンジェリンとか、その筋のネタも充分にたのしめる。
クルマでいうとAlfasudとかVauxhaulとかTalbotとか、そんな感じ。
逆に日本のパソコンはちょろっとしかありませんが、別にいいよこの本はこれで。 

【バーゲンブック】 DIGITAL RETRO

【バーゲンブック】 DIGITAL RETRO

  • 作者: ゴードン・ライング
  • 出版社/メーカー: トランスワールドジャパン
  • 発売日: 2006/08/01
  • メディア: 大型本
 

ただこの本、欠点もあって、翻訳の質が非常に低い。というかトンデモ訳。

MITS Altair 8800 が「アルタイル」とか、「ゴードン・モーア」「ウイリアム・ショックリー」「アラン・テューリング」といったあたりは まあスルーしていってもいいけど、Z80搭載のパソコンの説明で

CPM (Webサイトの広告掲載料金の単位の1つ) を作動できる機能を含む拡張オプションを備えていた

違うよ。全然違うよ。全く関係ないよ。

さて、ついでにこの本の中身をちょいとGoogle ブック検索で見てみるとしましょうか。
http://books.google.co.jp/books?id=4cWQhQuqau8C

いまさらだけどすげー。

Relocated / Camouflage

music

ドイツのシンセポップ・トリオCamouflageの、割と最近のアルバム。
B級エレポップ… とか思っていたけど、Depeche Modeは完全に独自の世界に突き進んでいきもはやエレポップではないし、かといってErasureはChorus以来ぱっとしないし (うへ、18年まえなのか!)、よく考えれば、いまやCamouflageも立派な中堅なのだった。

Relocated

Relocated

  • アーティスト: Camouflage
  • 出版社/メーカー: Synthetic Symphony
  • 発売日: 2010/08/02
  • メディア: CD
 

とくにWe Are Loversがヘビーローテ。
題名からしてしょうもないが、というかそもそも全曲とも題名も歌詞もしょうもない感じだが (The Twinsよりはマシかも)、スリーコードとリフだけ的なベタベタの演歌系マイナー調エレポップで、もはやこれは老舗のノレンに近いものがある。
モスクワでやったライブがYouTubeにあったので、音が割れてて厳しいけどどうぞ。このしょうもなさをお楽しみあれ!

とくに、シンセベースの人が、なんともゆるいというか、どうもちゃんと弾いてねえし(いや生演奏なんかしなくていいんだが、笑顔で投げちゃってる感じが)、なんとも空気読まずにニコニコしててそこが憎めない、これってデペのAndy Fletcherと同じキャラだね。 なんでこう、エレポップ系のベースシンセのひとはみんなこうなんだろうw

AndyがワルシャワでDJをやった動画もでてきました。
って、ブルーマンデーかけてるだけじゃん! マドンナのジャケなんか立ててる場合じゃないぞフレッチ!

さらにFletch does play!!という、なんかおいフレッチがステージで実際になんか弾いてるぞ すげえ! という動画もでてきました。やっぱりもう愛されてるなあFletch!

えっと、何の話をしていたんだっけ。

Camouflageって、バンド名がそもそも、YMOの名盤BGM所収の曲Camouflage (高橋幸宏作)から取ったらしいです。しょうがねえなあ。

SFH/fh Live at ThomasConverter in KCM

music

川崎市民ミュージアムエントランスにて

無調性なループに、きょうは初期のジャン・ミッシェル・ジャールぎみなかわいいエレクトロシーケンスなループもあったり。よい感じ。ぼくもぼーっと仕事ばかりしていちゃダメだなあ。

JAXA調布航空宇宙センター 一般公開

diary

きのうの理化学研究所の一般公開につづき、きょうは調布のJAXA (じゃくさ) の一般公開にいってきた。息子はきのうので疲れたらしく、今日は俺だけ。
JAXAとは、ひらたくいえば日本のNASAだ。日本の航空宇宙技術の研究所だ。ばんざい。
(そういえば一昨年ぐらいにここに着任された馬場さんはお元気だろうか…)

JAXA 調布航空宇宙センター

もうのっけからターボファンジェットエンジンの実験装置に

実験用ラムジェットのほんものだ!

スパコンセンター。まあキレイで広めのデータセンタなんだけど。

結局極東のこの地で富士通の技術者たちにより最後の成長を続けているSPARC64アーキテクチャ (まご、元気かな…) がうなる富士通FX1のモジュールとかの展示。

宇宙往還機HOPE-Xがらみ。
破損まくりのがイイね。
(ちなみに極超音速飛行の「コゲ」だとYouTube - X-15A-2 damage after mach 6.7 flightが実に良いネタで、たまらん)

いちばんでかい風洞がある棟。
けっこうでかい。高速道路のトンネル一車線ぶんぐらいは優にある。

これは、旅客機の車輪の風切りノイズを低減する実験のモデル。ぶらんと出た脚は空気抵抗を気にしない作りなわけで、その風切音から発生する騒音もなかなか馬鹿にはできないらしく。なるほど、さすがセルシオとか作る国の技術研究は違うな…

これはちょいと小振りの多目的低騒音風洞

こっちは、最高マッハ10まで再現できる極超音速風洞。
mach 10!!!

と、そんなすごい研究施設は、武蔵野とか深大寺とか調布とかまったりとした長閑なベッドタウンの一角にあり、すぐとなりが普通の閑静な住宅地だったりしておもしろい。
敷地は広めで、車道でゆったり仕切られて大きめの棟がぱらぱらとあるあたり、空軍基地とかと雰囲気がちょっと似ている。

というわけで、時間がなかったこともあるが、ものすごいスピードでまわりまくった。ちょっと子供には難しいかな、と一人できたのだが、結果としてよかった。とても連れにNASA(NACA)ダクトだの層流翼だの、オイゲン・ゼンガーのAmerikabomberだの、レジスタウインドウだのオレオだの、アフターバーナーとリヒートの違いだの説明している暇はない。というか、現地でAr- 先生に「おーい」と手を振って声をかけていただいたらしいのだが、完全気づかずガン無視してしまったようでごめんなさい m(__)m

おまけ:
食料物資移動に使われていた、構内専用の(ナンバーなしの) Peugeot 306 Style

理化学研究所 一般公開日

diary

川越街道を下って和光市にある理化学研究所(いわゆるriken.go.jpですね)の一般公開日にいってきた。息子と娘を連れて家からバスで。

地元の西武バスとかには、どの車両にのっても持ち帰り用のチラシが吊ってあります。

理化学研究所は、いわずと知れた日本のだいじな研究所だし(国の税金をまず何につかうべきかといったら, こういうところ)、割と近所でもあるし友達のおとうさんも研究者として行ってたし、いつか行かなきゃと思いつつタイミングがなかなかあわなかったところ。ちなみに川越街道の対面は、本田技研の四輪R&Dセンターであります。

長岡半太郎、鈴木梅太郎がどうしたこうしたといった、まずはおさらいの資料館室へ。中学一年の息子だと、まだこういった名前は知らないようだ。

とにかく構内がひろい。で、案内資料はいただくのだが、どれを何時からどう見ていくか、それぞれ多数の建物がちらばっていて、中に入っても何階にどういったものがあるのか、資料を中心にスター型に攻めていくことはできるが、漫然と散策するというか、ツリー状にトラバースしていく的な見学をしづらい。
(言ってる意味わかりますか?)

案内なしで、いきなりディズニーランドに単独で臨む的な、気合いと体力が必要だ。もちろんここは第一に研究施設であるし、我々は「お客さん」ではないので、自分たちでどんどん調べて見つけていく姿勢が重要だ。

動物の鳴き声や声の情報伝達に関する研究関係。喋り声の倍音構成やフォルマントをみてみたり。

ブロッコリーのDNA抽出実験。俺も昔やったことがあるような気がする。こんなやつ。なんつか、お風呂で精子が固まっちまいました的な、男の子ならみな覚えがあるあの感じなんですよね。

ウイルスの種別とか、マウスのES細胞をいじってみるとか。

ちなみにiPS細胞のネーミングって、
「iを小文字にしたほうが、ESっぽく短くみえるよね」
「iを小文字にしたほうが、なんか流行りの iPod っぽくてポップでいいかも!」
という理由で、IPSでなくiPSになってるらしいです。おもしろい!

構内にあったむかしのサイクロトロン。