午前中から、都心の閑静な某マンションにある友人宅スタジオで、最終的な音やビデオの組み合わせを決め込みつつリハーサル。
この日のリハ・作業にはずっとゲストがいて、なんと友人宅のマンションの、若き大家さん。
「集合住宅なのに大きい音だされちゃ困るんだよね…」ということではなく、むしろその逆で、友人宅のとなりの部屋にお住まいのそのかっこいい好青年の大家さん、もともとテクノ好きということで、友人が入居するについて
「すいません音楽やるのでちょっと音がしたりしますが」
「いやボクもそういうの好きなので問題ないです」
というやりとりがあったらしいのだが、この日は友人宅のエアコン工事の立ち会いもかねて、終日ぼくらの作業の見学や、タイムキーパーのお手伝い、はたまた素材ネタ出しにまでにこにこしてご参加いただいた。
なにしろ、デリック・メイの音源や、テリー・ライリーの話、ときたらコッポラ監督によるフィリップ・グラスの音映像詩「コヤニスカッティ」のDVD、あるいは雲のながれるいい素材がないんですよね〜と話をしたら、すぐさま例のpantone 社がだしている七色の雲が流れる環境DVDがでてきたりと、あなたは十年前からの知り合いですかってぐらい、ふつうしないようなコアなお話ばっかりできてとても楽しかった。

- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2003/10/17
- メディア: DVD
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音楽もビデオのほうも、かなりよい感じで準備ができた。造り込み系も、とっさの思いつき系もけっこうよくて、僕にとってはまさにhack系アドレナリンが出る幸福感がある。
当日のセットはギター、カリンバ、メロディ・パイプ、口琴、ドラムパッド、カオスパッド2、micro korg, ELEKTRON monomachine, BIASパーカッション・シンセ、メロディオン, ハーモニカといった謎なかんじです。偶然ですが今回はKORGの機材が多いです。monomachineは、往年の8ビットパソコン、コモドール64の音源チップ 'SID' を本体の魂として実装した、ドラム・リズム・シーケンス・FM音源・エレクトロヴォイスなどアレゲなことがさんざんできるというのにポリフォニック・シンセではないという実にダメな逸品で、かなり最高です。企画・設計・デザインがスウェーデンで、北欧のアルミ系デザインと北欧のオタク性がみごとに融合しています。生産がエストニアというのも、なんだかよくわからないがしびれます。
(Commodore 64 SID chip マニア・オタクは世界中に点在しているようで、いわゆるゲーム・ミュージック好きとか、YMCKのファンとかがさらに強まって廃人化したようなものでしょうか)
内容は、メロウなクラシック系楽曲、エレクトロニカ、抽象ノイズに載せた中原中也の朗読歌唱、インダストリアルなエレクトリック・ビート、ファミコン的な電子音のハピネス、フォークとエレクトロの夢見るカップリング、といったところでしょうか。なんのことやら。
興味のあるかたは日曜のゆうべ、ぜひいらしてください。吹雪ユキエねえさんの新曲もおたのしみに!
http://211-apart.org/motion3/
2007/1/28 Sun
Open 17:30, Start 18:00
Salon at Marbletron
Charge: 2,000yen