CUBE WORLD

息子の誕生日プレゼントに買ったのだが、これはマジで最高のオモチャだ! かなり感動。

いったいどういうものかというと、まあ「たまごっち」みたいなもんだ。ちっちゃな四角い立方体。白黒ドットなディスプレイがついていて、そこに白黒ドットな小人が住んでいる。

いま売ってるのは4種類あって、それぞれ2つずつセットになってる。4種類、それぞれ中に住んでるのは音楽好きのMIC, お掃除マニアのDUSTY, 日曜大工好きのHANDY, 筋トレばっかやってるHANS.ボタン押して起こすと、いろいろ好き勝手に遊んだりして、4分たつと寝てしまう(で、電源も切れる)。

箱を倒すと、中の人もビックリして、ドスンとひっくりがえったり、おーい戻してくれよーと一生懸命壁を押したりしている。
箱単体でもミニゲームで遊ぶことができる。だがまあここはどうでもいい。

こいつが素晴らしいのは、これらの箱を、上下左右に自由につなげられることだ。それぞれ磁石でくっつくようになっていて、横一列、縦一列、あるいは縦に積み上げたところに横にひとつだけぽつんと枝みたいにくっつけるとかもできる。

で、箱同士をくっつけると、箱の中の世界もくっつく。つまり、「おっ、となりに誰かつながったぞ」ということで、隣の壁をトントン、叩いたり、いきなりドアをガチャンとあけて、隣の人のところに遊びにいったりするのだ。
単に遊びにいくだけじゃなくて、ケンカもするし、上でどんどんうるさいと下の人が「上、うるさいな〜」と参ったり、あるいは3人一緒で踊ったり、見ていると本当にいつまでも飽きない。(4分で寝ちゃうのだけれども)

技術の観点からみてみると、箱ひとつひとつは、まあ、ちっちゃなコンピュータだろう。箱同士は磁石でくっつくが、そこに金属接点がついていて、シリアル通信は相互にできる感じ。
だから隣になにかひっついたイベントはわかるだろうし、何らかの通信ももちろんしているのだろうけど、住人が隣に遊びにいったりする際にまさか本当に状態機械というかをとなりに転送なりしているわけではないだろうし、あらかじめ仕組まれた台本的な多数の動作パターンを相互に同期してドットアニメしているのだろうけど、「おっ隣にだれかきた! おーい!」と、ドアをあけて隣に走り込んだりするその動きは実にかわいく滑らかで、じつに素晴らしい。3連の場合は、3つ走りぬけたりするんですよ。

あら探しをすると

  • 複数連結した状態ではモーションセンサーは無視される。つまり複数箱がつながった「街」というか「アパート」状態では、それをそのまま倒しても中の人は気にしないで生きている。まあこれに対応するとしたら処理が大変だろうなあ。
  • 同じく、箱同士は同方向、上向きでしか連結できない。ひとつだけ横倒しのままで連結とかできない。箱同士の連結を担っている磁石は、正方向でのみ吸着、それ以外だと反発するようになっている。
  • 人が隣の箱に遊びにいっている最中に、その箱をはずしたらどうなるか。
    遊びにいっている人、また遊びに来られている箱の住人、つまりその「アクティブになっている連結セッション」に関わっている箱の人は、霧のように昇天してしまい、しばらくたって、それぞれ元の箱の中で意識をとりもどす。

まあとにかく、これは実にすばらしいガジェット、ハックなので、ぜひ一度は遊んでみるべきだと思う。「遊び心とアイディアと、ハード・ソフト両面の素晴らしいハック」としては、東京ディズニーランド「プーさんのハニーハント」以来の感動だ。