当然ビニール盤で出てすぐ買っているものだが、ひさびさにCDで。
Black Celebrationの次のアルバム。マーティンがシンプルな音の強さ、シンプルなメロディ指向に明確に方向転換した作品で、いま考えるといままでよりさらにオトナの音だ。
当時の僕には、もろにギターを使っている点、あまりにも単純な楽曲構成など、たいへんに否定的な気分が強かったが(US版を買ってしまったせいで、当然ながらレコードのミゾが薄くて音が悪かったのも悪印象のひとつか)、いまなら、しみじみと良い。聴いているとだんだん良くなる「スルメ性」も高い。
ただ、Strangeloveは、別途持っていた初期の12インチシングルカットのバージョンのほうが正解だったと今でも思う。シンプルで継続性の高いリズムで、そっちはきちんとダンス・チューンになっている。アルバム所収のバージョンのStrangeloveは、本来ならシングルカット裏面の時間稼ぎに収録する程度の、しょうもないゴミリミックスのひとつ程度の出来だと思う。
しかしこのアルバム1987年の作品ということで、つい先日買ったぐらいの気分だが、当時生まれた赤ん坊でも一浪して大学に入った計算になる。俺も年をとったものだ。