一人で郊外を元気にはしりまわるぶんには結構おもしろいことがわかった。
こういう味付けなのかもしれないが、低速時のスナッチがけっこうある。一応クリープするし、シフトレバーは右に倒すとティプトロみたいに - +する最近よくあるタイプで、たまに「ひぃーん」という、電気蝿みたいな音がすることを除けば、普通のオートマと思っていてよく、そんなに CVT であることは意識しない。
足はやっぱ硬い。ので、疲れる。乗っているときは面白いが、じゃあ、乗っていない状態から「アレに乗りたいー」と思うかというと、全然おもわない。
革巻きステアリングやシフトレバーとかの操作感はとてもよい。イスは全然ダメ。
切り込んで加速、のときのトラクションが不自然に強い。LSD ぎみな感じ。タイヤ圧センサや ASC まで付いているんだけど、逆にそういうのに頼りすぎなかんじ?
レッドは 5500 からはじまる。スポーツモデルとかいってるわりにありゃりゃ。とも思うが、古き良き英国車 (の気分) は逆に出てるかもしれない。ユニット自体は SOHC で、別にこれはこれで全然かまわない。
オーディオは典型的なドンシャリで、頭がいたくなる。
インテリアの作り込みは実によくできている。商品としてすばらしい。
走り出して速度 20km/h ぐらいで勝手にドアロックがかかる、日本車の悪しき下品な仕様と同じになっている。逆に、ハイ/ロー・ビームの切替えは、前後に倒すだけで一発で切り替わる日本車方式が一番だとおもう。
個人的に大きな減点対象なのが、ホーンボタンがステアリングについていること。クラクションはウインカーレバーの先っちょに限る。いったんこれに慣れると、ハンドル押してプップーなんて、操作しづらくて危なくてやりきれない。
車体の剛性は、ただただすばらしい。
直進性は、ホイールベースの短さをみてもわかるとおり、てんでだめ。運転しながら飲んだり食ったり電話したり irc しようとは露ほども思わない。
「フランス車に比べて、やっぱりドイツ車はクソだ」みたいなことを書いていたが、WebCG の記事に同じようなことが書いてあっておもしろかった。
新世代「MINI」のペルージャでの試乗会に参加して、開発担当者から興味深い話を聞いた。
「もしかしたら、新型MINIはフランスに限って、他の国のようには好意的に受け入れてもらえないかもしれない」
新型車の報道試乗会では、あまりネガティブなことは言わないものだから、ちょっとビックリした。と同時に、「フランスでは」とはっきりと限定しているところに興味を掻き立てられた。
「フランス人は、クルマに対して非常に合理的な要求をする。特にMINIのような小さなクルマについてはなおさらだ。燃費が良くないと彼らは納得しないし、車内とトランクスペースについても、1リッターでも多くの空間を求めて譲らない」狭いのに、高い。クルマを移動の足としてのみ求める人には、フランス人じゃなくたってノーサンキューだろう。ペトラ博士によると、フランス人にはそういう人が多いのだそうだ。フランスのクルマのことを考えると、理解できる話で納得した。では、新型の存在意義はどこにあるのか?
逆にいえば、私はやっぱり洗脳されているのかな?
ともあれ、もうつらくて仕方がない。一週間 Emacs 禁止令を出された Emacs ユーザのような気持ちだ。
「ほかにも秀丸や VisualStudio や WZ や、優秀なエディタはいろいろあるんですよ」そうですか。はぁ。
せめて vi ならよかったのにな。フィアット・ウーノとかパンダとか、ルノー 5 とか、トヨタ KP61 スターレットとか。