東京 電車のある風景 今昔(1) / 吉川 文夫

book

たとえば渋谷駅など、おもに昭和30〜40年代の東京の風景と、いま現在の東京の風景を、なるべく同じアングルで撮影した趣向の本。
「えー、あそこってこうだったの?」
「あー、たしかにああなってたよな〜」
と言いながら楽しめばよろしい。

ぼくは6歳、昭和48年にはもう毎朝都心への通勤通学ラッシュが人生の一部だったので、ぎりぎり同時代人といえないこともなく、てなわけで見覚えのある街の姿もそこかしこにある。さすがに都電は後にも先にも荒川線しか見たことないけど。

この手の本にしては、へんな現状批判などもなく、あっさりめだがそれはそれでよろしい。
都電のなくなった街路のうえを首都高速が暗くのしかかる、けしからん、自動車文明が憎い。みたいな本もよくみかけるのだが、鉄道と同じく高速道路も、電車と同じく自動車も、同じくおもしろい軌道であり乗り物なのだから、同様に論評して愛してほしい。
首都高箱崎ジャンクションの、湾岸方面への抜けが片方しかなかった頃と、現在の両方ある模様を撮りくらべるとか、風情があっていいとおもうのだが。 

Bossa Mundo 2 / Various Artists

music

品よく洒落たbossa, jazz系コンピレ。前のBossa Mundoよりもイイ。François K. (François Kevorkian) のAwakeningが2バージョンも入ってるのが個人的にはポイント高い。そもそもこのCDはFrançois K.関連を探していて見つけたのだった。

ノレて、熱くて涼しくて、相当イイ。これを聴けば、いますぐ仕事机を蹴り倒して、夜風ながれる西湘バイパスを流しにいきたくなってしまうこと必定。うぁー

Bossa Mundo 2 [Analog]

Bossa Mundo 2 [Analog]

  • アーティスト:Various Artists
  • Wave Music
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鉄道廃墟 ヴィークル・グラフィック / 丸田 祥三

book

著者はカメラマン。廃線跡を撮りためた写真集。というか随筆集に近いところもある。散文ではあるが詩のような味わいもある。

作者は1964年生まれ。戦争を知っていた親たちの世代と、それに関する戦争の話のタブーが暮らしのどこかに基礎通音としていつもかすかに聴こえていた、ぼくら? 60年代うまれの、軽薄だけれどどこか重く暗い、そんなガロ的、つげ義春的、微サヨな雰囲気が、すばらしい画と相俟って、胸にずんと迫る。

文庫版もあるようだ。うえのぼくの感想にぴんと来る方ならおすすめ。 

マクシム少佐の指揮 / ギャビン・ライアル

book

政治 & 隠密が半々ぐらいの領域で活躍するイギリスの少佐が主人公。陰謀に巻き込まれ勤務時間外に民間人を撃って殺してしまった元部下を救おうとしているうちに…

渋めの軍事系ハードボイルド、まったり系、といったところか。このマクシム少佐はシリーズになっているようだが、渋め、味薄めで、そんなにおすすめってほどでもない。ライアルだったら、ちがった空とか深夜プラス1のほうが断然いいです。

ちがった空 / ギャビン・ライアル

EPAVES EN LIBERTE" La casse idéale

car

EPAVES EN LIBERTE" La casse idéale

北関東の某所にいくと、まさにこれそのもののサティアンが畑とか住宅地の近くに数カ所点々とあるわけだが。

おもにシトロエンの廃車が打ち棄て積み重ねられている模型のジオラマをひたすら作る人。

これは、やばい。
CXより新しいクルマがないし、パナール24BTとかシムカとかフランス・クライスラーとかCX改造トラックとか、ネタの選択と造り込みは恐ろしいほどだ。

シトロエン、廃線趣味/廃墟趣味、日頃は思い出さないようにしている模型趣味(軽便のコッペル型ロコがどうしたとかの鉄道模型趣味(TMS)系と、フランソワ・バーリンデンといった1/35系)など、痛いツボを何箇所も直撃されて胸が息苦しいほどだが、こんな、趣味の極北だらけに突き進むこの人も、人としてどうなんだ。