DEPECHE MODE完コピバンド ピコピコおじさん

電気グルーヴの初期創設メンバー, 元CutemenのCMJK氏がピコリン氏と組んで、事実上Cutemenが一夜復活してデペをカバーする夜。KOENJI HIGHにいってきた。実はCutemenさんはB-2 Deptさんとも一緒に高円寺のライブハウスで演らせていただいたことがあって、すごくいい思い出です。

この夜は、フロントアクト? というわけでもないだろうけど、何バンドかやっていたうちのwhite white sistersが相当よかった。(web, myspace, mixiコミュ)
ラップトップをバックにドラムとギター+ヴォーカルの二人。ユニット名だけ見るとかわいい印象ですが、myspaceの音源を聴くと爽やかだけどちゃんとロックしているデジロック。ライブだと生ドラムのビートとギターの攻撃性がさらに強調されていて、さらにモノクロームできらびやかに刻むVJがかなりすばらしい。これはなかなか素晴らしかった。音源ほしいよ〜

で、トリでCutemen(相当) + サポートのキーボードからなるDEPECHE MODE完コピバンド「ピコピコおじさん」なんだけど。

会場の客層は、二十代後半ぐらいから、下手すると俺よりも年上かものオルタナ風味な男女もちらほらで、デペT着てるおじさんたちがクロークで微妙にガンを飛ばしまくるという、ここは果たして高円寺か、ロンドンか、バジルトンか、という緊張感です。

で、出てくる前からpimpfのピアノのアレが流れます。思わず、会場のそこかしこから「ほうー、ひー、」の雄叫びが聞こえます。ナチズムの復活とラマーズ法出産の練習が合体したような盛り上がり。

pimpfが終わるや否や、
タン! タン!
でっでっでっでっ でっででー
Behind The Wheelがはじまります。まるで助さんが後ろに退くと黄門様が印籠を出すような、100%のベタ展開です。会場全員、もう頭の中が1988年ごろの厚生年金あたりに戻ってしまっています。

そのあともNever Let Me Down Again, Suffer Well, Just Can't Get Enoughと、ライブ向けする、かつ、あたしゃデペ聴き続けて20〜30年だよみたいな面倒くさいオーディエンスのツボを直撃するセットリスト。
ピコリン氏、上着脱いでレザーから胸だして、客を煽りまくって盛り上げます。Daveの真似して「イェー」みたいな煽りまくりで、客もウケて大喜びです。ただどっちかというとデイヴというよりマーク・アーモンドっぽいです。CMJK氏も、十数年まえにくらべると、黒烏龍茶を毎食後飲用したほうが良い感じです。

で、あっという間に最後の曲は、中期デペのライヴの定番Everything Counts. 僕は必ずしもこの曲そんなに好きではないんですが、とはいえ、このノリ、この企画で、ラストにこれが出てくるのは満点正解です。最後はもうお約束の、演奏とめてのthe grabbing hands, grab all they can, everything counts in larger amounts! を全員合唱です。

もう、こんなに楽しい「デペッシュ・モードごっこ」はありません。

明治生まれのお爺さんたちがかつて軍歌「海行かば」を店内全員起立で合唱して締めたという軍隊酒場、の2.0と申しましょうか。女王陛下からシリコン・エイジへの素敵な贈り物は、30年後のいま、高円寺で夢は夜開く。というところでしょうか。

こんなたのしいものは、みんなで持ち回りでどんどん演らないといけないね!