リアル本屋でなつかしいものを見掛けたので買ってみた。
宇宙創世記から「ワシはそこにいたよ」となんでも語りだすQfwfqじいさんの語り部短編集。これは神のメタファーに違いないとか寓意を見いだそうと思えばいくらでもできるが、そうでなくて、単に飛んだナンセンスとして楽しむのがよろしい。でも、個人的にはいまいちだった。
飛んだナンセンス系 SF ならはスタニスワフ・レムのほうが好きだ。特に泰平ヨンのシリーズ。「泰平ヨンの航星日記」の、家電製品メーカー間の商品開発争いで家庭用洗濯機にどんどん機能が追加されてゆき、ダッチワイフ洗濯機や護身用洗濯機、局地戦用洗濯機などがあらわれ、これを追うように各種法規制が増えてゆき、気付けば店頭に並ぶ洗濯機にはものを洗濯する機能はハンカチ一枚程度、という星のものがたりが好きで、携帯電話の新機種や新仕様に出あうたび、いつもこの話のことを思い出す。
