Maglev

昼過ぎに起きる。まだ本調子でもないが、ホテルに引きこもっていてもしょうがないので。航空券のリコンファームも兼ねて浦東までリニアに乗りにいく。

地下鉄2号線で龍陽路まで行って乗換え。「リニア」という単語はいっさいなくて、Magnetic Levitation (磁気浮揚), 略してMaglevという案内がよくある。

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駅の全景。中国(上海)らしい、クリーンでヨーロッパ風なデザインと、未来に向かって建設前進なスケールのでかさに、共産趣味3%, 手塚治虫テイスト5%が加味された感じで、なかなかしびれる。

駅の端からはみだした軌条部分は見上げると裏側をのぞきこむことができて、リニアモーターのコアを形成する3系統のぶっとい配線が必死でまきつけてあるのが観察でき、これまた相当しびれる。

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この3系統を制御室から必死でプラマイプラマイすることで走るわけで、最高300Hzらしいです。300Hzだと時速何キロになるのか、俺は面倒くさいので勝手に計算してください。

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切符。

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来ました来ましたよ

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運転席は至極あっさりしている。助手席? がわにあるのはフツーの椅子。それも置いてあるだけ。いかに高速車両だろうと、加速/減速Gはぜんぜんたいしたことないからこれでいいのかな。*1 操縦制御そのものは路線脇にある制御室で行うし、「運転手」は座ってるだけだし。運転席わきにフツーの冷風扇が置いてあるのがしびれる。この写真は帰りのとき。ちょっとかわいいおねえさんだった。

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乗降ドアの窓ガラスは3枚重ね。

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アクセル踏むと走り出す。マジで。じゃなくて、なんかフカっと浮いた? と思ったらゆるゆる動き出した。ブーンという重低音と共に、案外振動はある。
パーサー? のお兄さんの前説があったり、んでもって解説オジサンと乗客のおばさんたちでもりあがったり、これにかぎらず、結構上海の人ってラテンっぽいんだよね。

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高速ぞいに走る直線区間が最高速の430km/h. はははは、クルマがゴミのようだ!

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さすがに400km/hクラスのカーブなので、バンク角(鉄道用語だとカントか)が半端でない。上り下りのすれ違いの時は300km/h程度だったが、それでも絶対速度差600km/hはすごいですよ。

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帰りに、龍陽路駅構内にある磁浮列車展示解説コーナーを見る。作るのはいいとして、よくもまあこんなもんをこれから運用維持していくもんだとあきれる。

昼飯は空港で青海ビールとソーセージとなんか醤油味の細麺。いまいち。


*1:緊急時の減速に運転手がどう耐えるのか、は知らない。そういえば、もし軌道上に人がいた場合、その人は 430km/hではねとばされる以外ないわけだが、そういう場合のエスケープゾーンや軌道上の案内じみたものは起点から終点まで一切なかった。