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Some Great Reward / Depeche Mode

Depeche Modeの, 1984年のかなり名盤。People are People は全米4位までいったし、Master and Servantもそれなりにヒットしたので記憶にあるかたもいらっしゃるかな。
以下はプロモビデオ。デペは、アルバムジャケットは昔から結構悪くないのだが、 PVは田舎もん丸出しでけっこうださいんだよね…w

YouTube - Depeche Mode - People Are People (Single Version)
YouTube - Depeche Mode - Master And Servant (Single Version)

People Are Peopleは,Einsturzende Neubautenあたりのメタル・パーカッション手法を取り入れたり、ほんとにノイバウテンのをサンプリングしていたり、それを Neubauten の Blixa が認めてデペがわもレスペクトですとか、すっかり今だとありがちな流れのアーリー・アダプタ。だってもう26年まえだもんね (うわ…)当時はマーティンもドイツ人の彼女とベルリンに住んでいた気がする。

そこいくと、Master and Servant は、はいはいタイトルはSMをもじったのねとか、オケもStock/Aitken/Waterman全盛期のBananarama の Venus のアレですねと、いまいち志が低い。Martinはもろなシングルカット狙いをやると、浮いて外すことがしばしばある。そこがまたかわいいけど。

アルバム全体は、Emulator IIや New England Digital の Synclavierの音がほとんどで、いわゆるサンプリングが花開いた感じ。ただ、なぜかデペがFairlight CMIを使ったという話は聞かない。なんでだろうね。
8bitな、サンプリングレートも低くてジッタな音と、Synclavier独特の、(当時としては)高音質サンプリングにソフトウェアFMシンセシスをあわせた、油がギトギトしたような個性的な音があわさり、なんとも独特な音世界の一枚だ。

M1 の Something to Doは、音はわざとチープさを残しつつ、歌詞も編曲もアイディアにあふれ疾走し、EBMの走りっぽい気すらする、アルバム幕開けに実にぴったりの曲。
続けて M2 Lie to Me は、チューン・ツマミを目一杯さげたTR-909のスネアが印象的で、しっとりと大人感あふれる、マーティンのソングライティングの才能がまた花開いている一曲。
M6 Somebodyは、シンプルだけど印象的なピアノ弾き語りで、これまた名曲といえましょう。僕も大学のころはよく学館のピアノでひとりで弾いて歌っていたなあ。
以下のビデオは、まだ少年ぽかった当時のマーティン、そして、このあと脱退した Alan Wilder が16年ぶりにゲストとしてデペのステージに現れた、感涙のロイヤル・アルバート・ホールでのライブ。

M9 Blasphemous Rumours は、反宗教な内容が、海外では放映禁止になったりした曲。反、ってほどでもないんだけどなあ。Depeche Mode は時たま宗教への疑問を呈する曲があったりして、それへの反応が興味深い。
この曲も、メタル・パーカッションやノイズが、ロックでアートでなかなか素晴らしい。イントロのほうの、アルミのボウルを中華料理屋の2階から落っことしたような音も印象的です。おいらも当時影響されて、ステージで鉄板を叩いたりいたしました。

で、アルバム冒頭の Something to Do の頭に使われた、パイプに水が詰まったようなノイズや息のおとが、Blasphemous Rumours の最後でもリプライスされて終わる。「アルバム」ですねー。

プロデュースは Mute Records 総帥 Daniel Miller 先生、エンジニアは、それこそNeubauten も, Fad Gadjet も, Mute やイギリス〜ドイツ方面のノイズ風味のポップの仕上げ職人 Gareth Jones です。