続 獄窓記 / 山本 譲司

先日読んだ「累犯障害者 - 獄の中の不条理」を書く前の、しかし獄中記である「獄窓記」の後記になる一冊。出所してからの鬱、迷い、そして「獄窓記」を書き出版し、しだいに虞犯精神障害者のケアはじめアクションに動いていくあたりを記されている。

内容は重いのだが、自分の迷いや弱さも含めてしっかりした筆致で進めるそれが一種の「強い重さ」になって、最後まで一気に読ませる。またひとつの私小説としてもしっかりと味わえる。ぜひお勧めの一冊。

続 獄窓記

続 獄窓記