You Mary You / Louis Philippe

娘がプール行きたいよーと言っていたので、奥さんと3人で杉並区の上井草スポーツセンターへ。

ここは上石神井からも近く、施設もきれいでなかなか良い。運用はFITNESSがやっているようで、スタッフの対応もよい。アウトソースの切り分けもいいじゃないか > 杉並区

プールに入っていると、かかっているBGMがなんともイギリス80年代っぽい。Relax / Frankie Goes To Hollywood とかHead Over Heels / Tears for Fears とかかかったりする。

おやおや… と思いつつ、しばらくして温熱室に入って休んでいると、どうも聞き覚えのあるイントロが流れてきた。
こ、これは、なんだっけな… と深層記憶を掘り起こしていると、ちょっとすごい曲だった。

Louis Philippe の 'You Mary You'

You Mary You

You Mary You

  • アーティスト:Louis Philippe
  • 出版社/メーカー: El Records
  • 発売日: 1987/01/01
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

Louis Philippeは当時エル・レーベル (el) で活躍していたシンガー・ソングライターで、おそらくこの You Mary You がいちばん有名?

僕が聴いていて持っていたのはおそらくこのエルのコンピレ・アルバムLondon Pavilion - El 1987 で、六本木WAVEとか山手線内のその筋では定番の一枚に近かったと思う。というかエル・レーベルが説明しないとわからない時代になったのかな、イギリスで活動していたインディー・レーベルで、ネオアコとか、ちょい屈折もはいったチープ・オシャレなところが芸風だろうか。おなじく青春オシャレなネオアコ系もいるチェリー・レッドあたりとは微妙に斜に構えた角度が大きかったかも。「おしゃれ」とかいうと恥ずかしいが、いま考えるとこのへんがいわゆるその後の「渋谷系」の祖だったのかも。そんなこんなで、都内を毎日シンセを積んでレコード屋とサークルをルノー5で走り回っていた大学生だったかもしれない、ちょうど1987年の僕は。

プールの脇で、曲名や、所収アルバムのことを20年ぶりに思い出して、ぽろぽろ泣き… はしないが、あまりに胸がきゅーんとして苦しくなってしまったので、またしばらく水に入るまで休んだ。あれから僕はね。彼女と結婚してね。こうやって楽しいこどもたちもできてね。ベッドタウンに住んでね。休日に一緒にプールに来ちゃったりしてるわけなんだ。うん。

このYou Mary YouはおそらくLouis Philippeの一番代表作で、明るく懐かしいネオ・アコースティックなポップで、実にきゅーんとする一曲です。ブライアン・ウイルソンとかフォー・シーズンズが好きな人なら必聴です。というか誰が聴いてもいい曲だとおもいます。もともとはLondon Pavilion Volume Two: el 1987という、elレーベルの1987年のベスト選集みたいなレコードにだけ入っていたのですが、今では1986年の Volume One とあわせてCD一枚にしたものが手に入るようです。Volume Oneも、CurtainとかValleri,くらーい Paper Wraps Rock,あとNever Underestimate the Ignorance of the Richとかお勧めです。Volume Twoのほうも、なんかバカっぽい女の子バンドのCurry Crazyとか良かったかも。ほんと二十年前の記憶で書いてるんですけどね。

というかですね、彼のオフィシャルサイトWelcome to Sunshine - The Louis Philippe Web Siteにmp3が置いてあって、自由にダウンロードしていいので、いますぐhttp://www.louisphilippe.co.uk/mp3s.html#maryにキミも行くべきだとおもいます。

しかし、かえすがえすも、油断しているとLouis Philippe がかかったりする上井草の杉並区営のプールは常識では考えられないほど最強です。そんなわけで、上井草駅の南口にはガンダムの銅像が建っていました。

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