コンドームと日本人

社会学者澁谷知美氏のBlog.
http://www.lovepiececlub.com/shibuya/

社会のなかで性文化をとらえた人たちというと、まず第一人者として高橋鐵や、「早稲田卒のポン引き」こと吉村平吉といった先達があげられるが、澁谷氏は女性の立場から、おもに戦後から高度成長期にわたる日本の家庭の性生活に光をあてている。
しかも、いわゆる性風俗というか「商品としての性」ではなく、ニッポン、社会、家庭における「女性 = 生殖のための counter part」もしくは「女性 = 男性の労働を支えるモノ」という暗黙の構造にメスを入れていて、むしろこれらの既存概念のほうが、社会における女性の立ち位置を考えていく面において、ボディーブローで重い問題だということが浮き出されてくる。
さらにその文体は客観的で、いわゆるウーマン・リブ的な高いトーンは皆無で、資料や歴史を読み解く知的な面白さにあふれている。
タイトルはアレではあるけれど、人文学的に読み応えのあるお勧めのサイト。