Architecture & Morality / Orchestral Manoeuvres in the Dark

OMD の 3rd. この次の Dazzle Ships までが、電子楽器に対する童心の喜びと、美しい心にしみるメロディと、不気味なオルタネイティブのあわさった独特の OMD 世界が味わえた期間だったと思う。

コードだの和声学だのそんな理屈は抜きに、音符、いや音をならべて音楽ができるんだー、という喜び。
それ以降のは、悪くはないけど、もう普通のポップなんだな。なんかもうきちんと五線譜にコードをペンで書いて作曲している感じで、ある意味くそくらえだ。

無邪気で、真面目で、明るく、でも暗く不気味な二人の青年ポール・ハンフリーズとアンディ・マクラスキー。
おじさんは、それはもう懐かしくて懐かしくて、胸が痛くて、せつなくなる。 

Architecture & Morality

Architecture & Morality

 

不安な単純コードでジャンジャンジャカジャカ、カッティングしているうちに歌と不安な進行がしかしなんとも単純に終了する、なんとも変で、じわじわと骨までやみつきになる The New Stone Age.

素朴でみずみずしいエレポップ She's Leaving.
哀愁と叙情の Sealand. 当時の音楽仲間は、後半の「バンバンバンバンバンバン」のタイミングをみんな完璧に憶えていたものだ。

哀愁のメロトロンで成立しているポップソングとして世界最高、宇宙一卑怯な、名曲中の名曲 Souvenir.これにくらべれば、10cc の I'm not in Love など、売らんかなのゴミ、カスであると断言しよう。

これまた美しくも元気な名曲 Joan Of Arc.
んでもって三拍子の、組曲の counterpart 的な Joan Of Arc (Maid Of Orleans).
このあたりは運転中まじめに聴いたり歌っていると、本当に号泣を催すので危険だ。

明るい不気味インダトリアルな Architecture and Morality.
「暗い不気味インダトリアル」なら、世にいくらでもあるのだが、純真無垢な子供が笑顔で怪電波をばらまいているような、独特のやみつきになるこのテイストも、まさに OMD だったんだ。

たのしくバブルガムなエレポップ Georgia.

全曲、メロトロンと、おなじみ、OMD といったらコレ、のミニコルグのキラキラした音にあふれています。

ピーター・サヴィルのタイポグラフィックかつ構成主義なジャケットデザインもこのころがいちばん出来が冴えていた。

酒をのみながら久しぶりに聴いていたら、涙ぐんできてどうしようもなかった。
あなたがわたしと好みがおなじなら、名盤中の名盤中の名盤。
もう23年まえのことだったんだ。

  1. The New Stone Age
  2. She's Leaving
  3. Sealand
  4. Souvenir
  5. Joan Of Arc
  6. Joan Of Arc (Maid Of Orleans)
  7. Architecture and Morality
  8. Georgia
  9. The Beginning and the End