旅券課

今朝は池袋サンシャインシティの、旅券発行窓口に寄って出社した。
奥さんと倅と娘の旅券を取得するため、その用紙と記入事項を押えるためである。

もちろん、旅行ガイドにも必要な書類云々は書いてあるのだけれど、相手は何しろ役人である、規定のいつどこが勝手に変更されていて、その結果、書類を揃えてわざわざ幼児と乳飲み子を抱えて電車で出向いた母親が、要項が違うの一言で蹴り返されるかもしれない、と思うと、自分で確認してみないことには、居ても立ってもいられない。

ぼくは、実は何が苦手と言って、「文字を手で書くこと」と、「公務員の方々」ほど不得手なものはない。いや、別に彼/彼女らに含むところがあるわけではないが、いや、まったく無いわけではないが、それは単に新宿の東京都庁旅券課窓口のチンカスども全員ブッコロスというか、ぼくの人生において、ぼく対公務員のいままでの出会いに運がなさすぎただだけなんだろう。*1

で、旅券の申請というものは、「手書き」「公務員」がきれいに揃った儀式であり、すでに二飜付いている。親が連荘を続けている状況でも大きな顔をして和了できるという手役なのである。
日付を全部、あの平成やら昭和とやらいう脳腫瘍な暗号で記入しなければならないのも不快感さらに倍、基礎符が増えて符ハネも狙える。

掲示と書類を調べているうちに、とにかく、一件、直接問い合わせる案件が発生して、冷汗 (実際に発汗してしまうから面白いもんだ) をかきつつ質問したが、これまた実におっかなそうな、ガマガエル系というか、デイズニーのアニメ作品にいかにも出てきそうな悪役のステレオタイプといった按配のおやじが案内窓口に出てきて、おれももうこれまでか、と思ったものの、ちゃんと問い合わせれば、(口調や文体はさておき) ちゃんと有意な返答が返ってくるのだった。

彼らも同じ人間なのである。
「彼らだって子供たちを愛しているんだって僕は願ってる」と、スティングも唄っているじゃないか。

恐ろしげな外面の中にあるものは、ちゃんと血の通った、...それでも一応ゾンザイで無愛想なおやじであった。
でもいいのさ。「身分証明になる書類を各人二冊ずつ提出するについて、幼児や乳児の場合は、健康保険証と、あと母子手帖でなんとかなる」ってことがわかったんだから。

いまのぼくは、何でも許せる気分だ。きっとあのじいさんは、本当の姿は王子様か何かなんだけど、きっとむかし犯した小さな過ちのおかげで、悪い魔法使いに東京都旅券課窓口係に変えられてしまっているだけなんだ。人は見かけで判断しちゃいけない、とぼくの小さな息子には教えておこう。


*1:実際、ぼくは義父母と大の仲良し (だと自分では思っている) だけど、彼らはばりばりの公務員だ