1995モデル以降のXantiaには, Anti sink valve - 沈下防止弁という機構がついている.
要はエンジン切って放置しておいても, 車高が下がらないようになっている.
XMも1998モデルから付いているらしい.
これは, すげえ.
とはいっても, 「んなもんすぐ思いつけよ! なんでいまごろ…」と思わないでもないが, とにかく, ハイドロ・ニューマチック・シトロエンの歴史四十有余年を通じて, 駐車しても油圧が逃げず車高が下がらず, しかもエンジンかけてすぐ走りだせる(!) ようになったのだ.
わたしはハイドロ・ニューマチックと生活を共にするのがはじめてなので,
「エンジンかけてすぐ走りだせる」
ことの革新性, 利便性, 感謝感激号泣性をいまひとつ自分のものにできないのが悲しいのだが, こうやってトヨタ的に乗ることができるのは, やっぱり, すごい.
というわけで, シトローエン殺しとも呼ばれる, あの最近ノシてきているストッパープレート式駐車場にも, 1995以降のXantiaは平気で駐車可能だ.
むかしだったら, 30分から1時間もすれば, いくら車高を最高にあげておこうが, 哀れハイドロ・ニューマチックは徐々に沈下し, 立ち上がって待ち構える停止板, あの悪魔の逆ギロチンによって, 腹部の油圧パイプも構造も排気管もバキバキメリメリポキグシャと破壊されてしまっていただろう.
へへへ, もうお前らだけにはでかい顔はさせないぞ! どうだ.
といいつつ駐車した95 Xantiaであるが, とはいいつつ, なんとなくいちおう車高を最高にもしてあるのが, なんとも小心ではある.
となりのトヨタ・クラウンの冷たい視線も気になるところである. Xantiaのヘッドライトも気のせいかやや緊張気味. ボディもいつもより青ざめているようだ.