ありがとう、さよならLaguna II

2017/7/16日曜に、3年間楽しんだRenault Laguna IIを下取りに出しました。

下取りといっても、買い換えるディーラーのご厚意で、赤字にはならない、という感じです。こんなもんでしょう。

 

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性能

2.9L V6の割に案外軽快に振り回せる。結構いいハンドリング。電動ステアリングも軽い。ベタ踏みし続けると230km/hぐらいは出るのではないかと想像できる。

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乗り心地

もちろんシトロエンのハイドロとは比べるべくもありませんが、そこそこ安楽なフラットライド。中高速で心地よいです。BMW 3erみたいなバネによる官能性とかまでは、ありません。

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燃費

生涯燃費は8.1km/Lでした。こんなもんでしょう。

積載性

フランス共和国の特産物、5ドアノッチバックですから、申し分ありません。

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故障

マイナートラブルとしては、室内灯の点灯が気まぐれ。エアコンのディスプレイのバックライトは当初からほぼ点かない、リモコンキーの感度が電池交換してもだんだん悪くなってきた、など。

車速センサーが劣化してうまく変速できなくなり、AT警告灯が点灯し、停止から発進、巡航まで、寝ても覚めてもすべて3速ホールドということがありました。さすがにこうなると、3速スタートですから、ゼロヨン1分みたいなゆっくりスタートです。

あとはイグニッションコイル劣化で、一気筒ぶん点火が死にかけて、アイドリングがわうわうわう、など。

ただ、点検修理を主にお願いしていたルノー練馬さんが、もと日産プリンス店だったこともあるのか、見積もりも修理も確かで、費用も抑えめ、ご対応も誠実丁寧で、とても満足でした。出先のトラブルで相談に駆け込んだ他の日産系ルノー店も同じく好印象でした。大学生のころ乗っていたルノー5は、乗っているあいだにディーラーとルノーが日本撤退してしまいましたから、それに比べるとまるで天国です。

自分ではほとんどいじったり修理はしませんでしたが、細かいパーツを取り寄せるにはeBayが重宝しました。フランス本国よりも、ドイツあたりのほうがLaguna取扱が多いです。「直してみた」系のYouTube動画は東欧あたりが多い。日本からだとあまりピンと来ませんが、ルノー・日産アライアンスが、欧州〜東欧あたりの低〜中収入層をがっつり押さえている実感が湧いてきます。特に東欧の所得ローレンジ層にはダチアというサブブランドがありますしね。

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よかったところ

結構いいハンドリング。

快音とまで行かないけど心地よい2.9L V6.

安心なアイシンAW (日本製!) の5AT.

広めの室内。

車体の鋼性はそこそこよかったです。Euro NCAPで満点を取得した最初の車種だったはず。このころのルノーはひたすら頑丈さをアピールしてました。


 

車体形状は、フランス共和国の特産物である5ドアノッチバック。なかなか理解されず売れませんが、乗用車としてベストな形状です。

これが最後の世代なんじゃない? という、ひと昔前のフランス車の香りを残す、カーオーディオカバー。どんなカーオーディオが付いてるか車外から見えちゃうと、窓を割られて盗まれちゃうので、多くのフランス車には、カーステをまるっと隠せるフタが付いていたのです。いまでも欧州車のカーステは、4桁の暗証番号が'付いていて、取り付け後やバッテリーリセット直後は番号を入れてやらないとうんともすんともいいません。ライセンスキー、スマホのロック番号みたいなもんですね。お前がこれ盗んでもキーを知らないと使えないよ、だから盗むなよ、っていう。

そしてなんといっても、胴長短足猫背というフランス車好きのツボを直撃する、スリークで、地味だけど、毎日みても見飽きないデザイン。これは本当によかった。シトロエン・エグザンティアに僅差で迫る良さ。

国内販売台数300台という、FBM会場ですら私含めて2台しかいなかった希少さ。

顔つきは、初代ラグナの「ロゴが付いた鼻がそのまま落ちてくる」デザインから、「ロゴ付きの鼻で左右を切り分ける」デザインへの過渡期。ちょっとカブトガニっぽいです。

ルノーというブランドも、すこし力みが抜けていて程よいです。

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いまいちだったところ

雑とは言わないけど、ニトリの量産家具のようなベーシックな質のインテリア。つまり、20世紀のルノーの雰囲気がまだ微妙に残ってました。
ウインドシールド直下の、窓の曇りを内側から防ぐのが主目的のエアコン吹き出し口の目が雑で、さらにその中にあるプラスチック部品が四角くてツヤがあるせいで、日差しが眩しい日など、その部品からの反射がドライバーの前方視界に邪魔になったりして、UXへの配慮が甘いなぁと。

これとも関連しますが、ラテン車の常で、しだいに室内のプラ部品が少しベトベトしてきます。例のアレです。

あと、時おり車内が焦げくさい。

ラグナはスマートキーを採用した自動車の走りだったと思います。エンジンキーをひねるのではなく、STARTボタンを押してエンジンをかける車の最初の世代。ですが、リモコンキーが本当にただの四角い板なので、ポケットやバッグの中での、手探りでの存在感がない。ミンティアとかと区別がつかない。ときに、結構不安。

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総評

例えると「あっさり味のバネXantia」という、おいしい隠れキャラでした。

シトロエン、特にハイドロ・シトロエンは、あまりの良さに、次第にメンタルが車に吸い寄せられて、結果、「恋愛疲れ」みたいになります。そこでいうとラグナはメンタルも気楽。気を使わない親友同居人のような3年間でした。

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9割がバイトでも最高の感動が生まれる ディズニーのホスピタリティ / 福島文二郎

いわゆる「ディズニーのバイト本」。いっぱい売れて、読まれたおかげでアンチもいるが、この本は、これはこれでいいのでは。

ただ、ホスピタリティって極論すると「育ちの問題」なので、ある一定以上素質がある人にはいいが、そうでもない場合は難しいよね。

9割がバイトでも最高の感動が生まれる ディズニーのホスピタリティ 9割がバイトでもディズニーシリーズ (中経出版)

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ブラインド・フューリー

一言でいうと「アメリカ版座頭市」。 ツッコミどころはいろいろあれど、良好なB級映画。Amazonビデオのレンタルで視聴。

ベトナム戦争で負傷し視力を失ってしまった主人公。地元のひとびとに助けられ(え?)、リハビリを通して剣の技を身につける。

米国帰還後、杖を片手に放浪しつつ、戦友の家を訪れる。この戦友、実は戦場で主人公を置いて先に逃げてしまった男でもあり、主人公の失明の遠因でもあるのだ。でもそんなことは心の奥に秘め、控えめな陽気さで飄々とふるまう。この「飄々と」の過程で、主人公の、盲目ならではの発達した聴覚や、間合いを感じ取る能力がじわじわと伏線で示されるのですね。

しかしその戦友宅には彼はおらず、いたのは息子と別れた妻。戦友はギャンブルにのめり込み、家族に愛想を尽かされ、おまけに借金のカタにギャングの片棒を担がされてい た。そんなところに現れたギャングの用心棒たち。脅迫、乱暴、果てには戦友の元妻を撃って致命傷を与えてしまう。

「おい、余所者はそこをどけ」「お前さんたち、乱暴はいけないよ……」

一閃する仕込み杖。

…… という感じで、実にアメリカ映画でありながら、すこぶる座頭市感ある。「わるいやつ」に対し、じっと我慢からの剣術成敗。というカタルシスはまさにそれだ。座頭市モノにありがちな賭場のインチキを見破るプロットも、ラスベガスのルーレットに置き換えて載せられている。この映画、勝新太郎の事務所に許諾を取って制作されたそうで、傍流ながら座頭市の作品の歴史の中にきちんと入っている一作だ。

戦友の息子と一緒に、戦友が囚われているラスベガスへ向かうロードムービーでもあり、しだいに少年と主人公の「おじさん」の友情が培われていく流れもベタだが良い。そして、「目明きと銃」へ立ち向かっていく戦術も、たとえば身の丈以上もある広大なトウモロコシ畑でのゲリラ剣術などなど、いろいろおいしい。

主人公を演じるのはルトガー・ハウアー。もちろん「ブレードランナー」で一番強い敵役のレプリカント兄ちゃんを演っていたひとだ。

ぎりぎり、カルト手前ぐらいの良作B級映画。Amazonプライムの無料視聴対象ではなかったが、199円でこれが見れるなら、ドトールのアイスコーヒーよりも安い。おすすめだ。

Blade Runner - Music From The Original Soundtrack

Blade Runner - Music From The Original Soundtrack